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2017.06.12

ムダな会議制度や報告書作り……会社のルールが多すぎる と生産性が80%低下する!?

AUTHOR :   関口 郁麻

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関口 郁麻

組織の規模が大きくなるにつれて、統制をとるために管理制度やルールが増えていきます。しかし、あまりに管理が過ぎるとルールのために仕事が増えたり、仕事の効率が低下したりする、いわゆる「大企業病」に陥ってしまうことがあります。

日本企業はルールで統制したがる大企業病にかかっている!?

組織がルールや手続き、書類などを次々と追加する傾向を、「Well-intentioned organizational overload(善意により組織に過重な負担をかける)」といいます。特に、その傾向が強いといわれているのが、日本の企業です。「上」に対し礼節を尽くし非常に気を回す日本の縦社会の風土や、任務遂行への強い責任感といった日本人の特徴が根づいており、報告のしかたひとつを取っても手順が多かったり、過剰な用意周到さが要求されたりするケースが多いようです。

日本の労働生産性についての詳細は、「勤勉なのに効率が悪い!?日本の労働生産性は先進7カ国で最下位」をご覧ください。

組織の生産性はルールが原因で40~80%低下する

ボストンコンサルティンググループのモリュー氏は、組織をルールでがんじがらめにしている会社の生産性は、「40~80%低下する」と指摘しています。

経営が複雑化するとともに、組織も枝分かれして複雑化します。すると、それぞれの業務における責任の所在を明確にするべく、報告書や委任状、サマリーの提出が増えていきます。評価制度や決断のプロセスも複雑になるでしょう。

そうなると、本来向き合うべき課題に取り組む時間が減ってしまい、社員は規則に従うための作業に追われるようになります。そして、社員間の協力体制が弱まり、組織が競争力を失っていくのです。

「明確さ」「責任の所在」「数値化」がもたらす落とし穴

本来、「明確さ」「責任の所在」「数値化」は、生産性を上げるのに必要なものです。しかし、組織の中ではこれらがかえって逆効果となる可能性があります。

組織やチームの役割分担に「明確さ」を求めるあまり、協力体制が崩れてしまっては、結果に結びつきません。

また、「責任の所在」にばかり目を向けていては、成功を目指すという本来の目的からはずれ、失敗したときの責任追及が目的であるかのようになってしまいます。モリュー氏も、「規則にのっとり、失敗の責任を明確にすることで、失敗する組織を作っている」と述べています。

それは、リレーの選手が自分の走るタイムだけを気にかけ、バトンパスを疎かにしていては勝つことができないということに似ています。「数値化」に気を取られすぎると、人はその達成にばかり力を注ぐようになり、全体の成功や目的達成に注意を払わなくなってしまいます。

「明確さ」「責任の所在」「数値化」といった規則やルールのために、人の努力をムダにしているのです。

業務フローの見直しで組織を活性化

  • 組織づくりだけでなく、ルーティン化している会議のような業務フローの見直しによって、組織を活性化することができます。目的の達成に本当に必要なものは何か、時間をかけすぎている不要な業務はないか、効率化を促進できるところはどこか……と、今一度確認してみてはいかがでしょうか。

会議の生産性をアップさせるには、「アイデアがバンバン出てくる!「ファシリテーションスキル」向上でより生産性の高い会議を」をご覧ください。

そのほか、「仕事にも活用できる!弁護士に学ぶ「議論」に勝つ方法」「米企業の88%が採用する「フリーランス」は日本でも定着する?」「働き方を変えて企業を成長させる施策とは?」も読まれています。

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