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「こころの診療医」育成支援 福井大が研修プログラム始動

 児童青年期のこころの診療を専門とする医師らの育成を目的に、福井大子どものこころの発達研究センター(永平寺町)に新設された「児童青年期こころの専門医育成部門」の研修プログラムが九月に本格始動する。福井大松岡キャンパスで三十一日、関係者が概要を説明した。

研修プログラムなどについて会見する(左から)牧野拓也特命助教、杉山登志郎客員教授、鈴木太准教授=永平寺町の福井大松岡キャンパスで

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 精神疾患の多くは児童青年期に発症し、専門医による早期発見や治療が不可欠とされるが、県内でも専門医や従事者らが不足している。精神療法を学ぶには、主たる治療への陪席、共同や単独での治療者としての体験、熟練した指導者からの助言や指導などが必要という。

 福井大病院では、こうした教育体制を整え、研修プログラムを実施する。部門設置に伴い、指導医などとして、同部門の客員教授に杉山登志郎さん、准教授に鈴木太さん、森本武志さんの精神科医、特命助教に臨床心理士の牧野拓也さんを招いた。

 概要を説明した杉山客員教授は「臨床的にきちんとやれる人材を育てたい」と語った。この後、医療関係者を対象にしたキックオフシンポジウムも開かれた。

 専門医育成部門は、県の支援で今年四月に新設。二〇二一年度までに、六人以上の専門医の養成を目指す。 (清兼千鶴)

 

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