「結城友奈は勇者である」第二期放送決定
その報を聞いて「作品に興味を持った」という初見の方へ伝えたいことがあります
第一期を絶対に見ないでください
「何言ってんだ勇者パンチ!(ボコォ)」「痛ってえ!」
と、なる前にちょっと待って頂きたい
僕はこのアニメのアンチではありません
むしろ信者の方に分類される人間です
これには深ーい事情があるのです
「もう見たよ、けど二期の内容についてはさっぱりだよ」って人にも関わる内容なのでぜひとも目を通してください
「結城友奈は勇者である」は『まだ』見てはいけないんです
1.結城友奈は勇者であるとは何か
幅広い方面で作品を手がけるシナリオライターのタカヒロ氏が展開する「タカヒロ4プロジェクト」の4つ目として発表されたオリジナルアニメ。近未来の四国を舞台に、「勇者部」に所属する主人公・結城友奈を中心とした、中学生の女の子たちの活躍を描く。
ニコニコ大百科当該ページより抜粋
真剣に私に恋しなさい!! などで有名なタカヒロ氏原案のアニメとして始まったのが今作
細かい内容やあらすじ、キャラクター紹介、ネタバレは既に投稿されている解説動画
に任せるとして(自分で考察するのが好きな人はまだ見ない方がいいです)
実はこの作品、放映開始前からそこそこ「ヤバいんじゃないだろうか」という空気が結構強かった
・この前に発表されたタカヒロ4プロジェクト第一弾の「アカメが斬る!」が2クールの間に視聴者を絶望のどん底に陥れる鬱展開を連発しまくっていたこと
・BUNBUN氏原案の女の子がstudio五組の手によって可愛らしく動くという触れ込みの割には「新日常系」だとか「神世紀」だとか「勇者部」だとか普通のキャッキャウフフなアニメでは到底出てこない不穏なワードが出まくっていたこと
・そもそも「まどマギ」という先輩のせいで可愛い絵柄でも全く信用できないという認識が一般的だったこと 等々
実際、今現在の触れ込みやニコニコ動画での反応、公式サイトの雰囲気を見てもらえればわかると思いますが、普通の日常ものではなく「ハートフルボッコアニメ」と呼ぶに相応しいやべー作品です
放映中も日常っぽい雰囲気の中にどっさり仕込まれた不穏な伏線が一気に回収されたときは衝撃が走ってました
2.鷲尾須美は勇者であるとは何か
さて、二期の情報をご覧になった方ならわかると思いますが
今回の二期は普通のアニメとは事情が違います
というのも一期の続編である「勇者の章」は秋クール後半の全6話しかないんです
「じゃあ前半6話はなんやねん!」という話なんですが、それこそがタカヒロ4プロジェクトの第三弾「鷲尾須美は勇者である」のアニメ化なわけです
元々この「鷲尾須美は勇者である」は「結城友奈は勇者である」から先行する形で電撃Gsマガジン2014年6月号(4月30日発売)で連載されていたイラストノベル作品でした
タイトルの相似や出てくる単語、主人公である鷲尾須美の容姿などから二作品の関連性は指摘されており、実際「鷲尾須美は勇者である」の舞台が神世紀298年ということから前日譚であるということがわかっていました(結城友奈は二年後の神世紀300年)あらすじ
時は神世紀298年、死のウイルスが蔓延する世界で、四国地方は神樹によって守護されていた。
そして神樹によって選ばれた3人の少女は、神樹を破壊しようと外部からやってくる異形の存在・バーテックスを撃退すべく、「勇者」として戦う。
ニコニコ大百科 当該ページより抜粋
これが今回満を持してアニメ化するわけですね
「ああなんだ、前日譚だから先に見ろってことか」と思ったそこのあなた
そうじゃないんですよ これが
この作品の肝は、連載が電撃Gsマガジン2015年1月号(11月30日発売)まで続いていたということ
「結城友奈は勇者である」アニメの本放送時期は2014年10月から12月末まで――
そう「鷲尾須美は勇者である」とはただの前日譚ではなく
本来「結城友奈は勇者である」と同時進行することを前提とした作品なんです
この二作品は同時にあるいは交互に視聴、購読することで初めて真価を発揮する作品だったんです
いやこれ笑い事とか大げさじゃなくすごかったんですよ当時の盛り上がりっぷり
世界観が一緒のはずなのに細部の設定で噛み合わないところや伏線があったりして、そこを考察して……しかも回が進むにつれて補足が入って謎が解消されていって……の繰り返しだったんです 当時なんて考察班が毎週暴れ狂ってて超楽しかったんですよ
(特に鷲尾が連載終了し本性を表した8話以降の結城友奈はニコニコの配信含めどこもかしこも阿鼻叫喚の地獄絵図でした)
と、言うわけでこのタイミングで第一期を視聴することはおすすめしません
なぜなら「鷲尾須美は勇者である」の前半部分とは本来「結城友奈は勇者である」視聴前に見るものだからです
むしろまっさらな状態で「鷲尾須美は勇者である」第1話を先に視聴することを強くおすすめします
……いやこれは先行上映を見に行った人ならわかってくれるとは思うのですが
はっきり言って「鷲尾須美は勇者である」第一話はそれ単体だとほぼ説明がないので意味が分かりません
でもわからなくていいんです
初見の世界観考察が楽しいこのシリーズはそっちの方がいいんです
とりあえず『わー女の子が世界のために戦ってるわー』ぐらいの認識で鷲尾一話を見た後、何やこれと思いながらニコニコで無料配信されている結城一話を見て
「あれ、説明はされたけどちょこちょこ設定が違くない? なんだこりゃ」
とか思いながら見ると後半の回で伏線が回収され、最後には
「うあああああああああああああああああああああああっ!?!(椅子から転げ落ちる)」
といった具合に絶叫できます
(上の画像を見て「あれ、この表紙の子って……」とか気づいてニヤッとした人はそのまま突っ切れば幸せになれると思いますよ)
3.実際に見てみよう!
個人的なおすすめの視聴順はこう(鷲尾の話数はアニメ版)
鷲尾1話→結城1話、2話→鷲尾2話→結城3話、4話→鷲尾3話、4話→結城5話、6話、7話→鷲尾5話、6話→結城8話以降→勇者の章
当時の最速リアルタイム放映の順番で見るならこう(鷲尾の話数はアニメ版)
鷲尾1話、2話、3話、4話→結城1話、2話、3話→鷲尾5話→結城4話、5話、6話、7話→鷲尾6話→結城8話以降→勇者の章
先行上映を見た感じ上の順番だと毎週見やすくかつ伏線や展開がうまい具合に噛み合うと思います
もちろんこれ以外にも見る順番はあります、他におすすめあればコメントで是非!
(結城5、6、7話はどのタイミングで見てもわりかし大丈夫ですが予告の兼ね合いから鷲尾5、6話の前までには見たほうが面白いです8話以降は鷲尾を最後まで視聴してからの方が絶対に面白いです)
一期を視聴済みの方もこの順番で見返してみるとまた違った見え方ができると思います
流石に電撃Gsマガジンをリアルタイムで購読しつつ本編追ってた人はそこまでいないでしょうしね 僕も終了後に単行本買いましたし
(その単行本ですが当時部数が少ない割に売れすぎて全国書店はおろかAmazonですら品切れの状態だったんですよね オークション価格は一時3000円ぐらいまで跳ね上がってました
今では簡単に手に入るので待ちきれない人はそっちを予習するのもいいかも)
4.最後に
まだ勇者であるシリーズを知らないそこのあなた
はっきり言ってこれは絶好の好機です
キリッ
当時、二つの作品のリンクで一部盛り上がりはしたものの読んでいる人間が少ないことから全話見た後に鷲尾を読み「真実」を知って後悔した視聴者が本当に多かったんです
でもあなたはこれまで触れてこなかったおかげで伏線もネタバレも真実も何も知らないままもっともベストな形でこの「勇者であるシリーズ」の世界に飛び込めるわけです
……羨ましいです
はっきり言って、「結城友奈は勇者である」という作品は首を傾げる部分もあります
当時も「まどマギのパクリ」だとか「ご都合主義」だとか色々言われてました
否定できない部分も一部あります
けれど、この作品にはハマれば最後、それらすべてを捻り潰すパワーがあります
さらに今回は「鷲尾須美は勇者である」というブースターパーツ付き
そのあとには「勇者の章」という続編まで付いてきます
もしあなたがこの作品に触れたくなったのなら
そしてそれを最大限に楽しみたいなら
「結城友奈は勇者である」を
『まだ』見てはいけない!
……と言いつつリンクはきっちり張っていくというスタイル
PS
その他外伝の話は次の機会に……
楽しみ方は人それぞれなので
「そんなん面倒くさい見方絶対嫌だわ」という人はそれでもいいと思います
バラバラでも十分楽しめますし、これにこだわって放送逃したら元も子もないですしね
これはあくまで「おすすめ」だということをご理解ください
スマホアプリゲームの「花結のきらめき」に関して
これはほかの外伝シリーズ「乃木若葉は勇者である」などのキャラも多く登場しますが基本わちゃわちゃ日常やってるだけです
なので初見でやってもストーリーモード以外はあまり問題ないと思います
後半六話 勇者の章
正直言って次の章への繋ぎの可能性が高いです 六話って結構短いですし
ただ「楠芽吹は勇者である」の内容があまりにも不穏すぎるのでそっちがどう絡んでくるのかが一番心配だったりします
これこそ動画で作ればよかったと今更後悔
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