先の『‐「模写」は画力構築の基本である3‐』(https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12298874933.html )の記事に続いて、友人作画の「模写作品」(2014~2015)をアップいたします。
これが岸本先生オリジナル原画。
思うのですが、構図といい、演出といい、どうしてこう素晴らしい絵が描けるのか、素人の私からしたら羨ましいばかりです。
これが友人「模写」のナルト。
前回に引き続き、画材はホルベイン水彩絵の具と、薄い画用紙(普通の画用紙とは別の)で作画されたようで、全体的に淡いカンジに仕上がっています。
これが岸本先生「オリジナル」のナルト。
非常にピキッとハッキリした色合いで、こちらの方は明暗が弁別された仕上がりになっています。
そして友人「模写」のサクラ。
先生「オリジナル」のサクラ。
「模写」のサスケ。
「オリジナル」のサスケ。
「模写」カカシ。
「オリジナル」カカシ。
私なりの結論を述べますと、淡いカンジの「美術的」な模写と、ハッキリ分けられた「イラスト的」なオリジナル、友人曰く、画材の相性もあってか、着彩時に水彩を用いた場合、吸水性の悪い紙だと絵の具の粉をはじいてしまうがゆえに、色合いがだまになったり、見栄えが悪くなる時があると述べていました。
それに比べて、イラスト用のコピックマーカーの場合だと、これもきっと画材の相性があると思いますが、特徴としては、アルコール性質のため水彩よりも鮮やかに見え、個人的に、見る者の印象を焼き付けるような効果があります。
もちろん、最終的には「好みの問題」になると思いますが、コピックペンの欠点として、水彩と比べて、複雑な色づくりが出来ない点と、着彩範囲が水彩と比べ「一定的」であり(筆の大きさがすべて同じだから)、その色塗の領域が狭いことと、購入コストが馬鹿に高い点が挙げられます。
おそらく、コピックペンでそれなりの色彩を確保するとなると、金額的に、水彩最高クラスの『ウィンザーニュートン』や『シュミンケ』レベル(数万円単位)に匹敵するでしょう。
いずれにせよ、技術さえ上げれば、画材問わず人々を驚かせる作品は作れるはずですが、そうした大まかな「顔料」(水彩)と「染料」(コピック)の違いについて、今回は少し詳しく述べて見ました。
<参考資料>
『岸本斉史画集 UZUMAKI』(岸本斉史著 集英社 2004)