組み体操で骨折子ども100人超
運動会などで披露される組み体操について、子どもたちがけがをする事故は、昨年度、東海3県で400件以上起き、前年度より件数は減ったものの骨折をした子どもは引き続き100人を超えていたことが、日本スポーツ振興センターの調査で分かりました。
組み体操をめぐっては、事故が相次いだことから、去年3月、スポーツ庁が安全を確保できない場合は組み体操を行わないよう学校現場に求めています。
こうした対応もあり、日本スポーツ振興センターがまとめたところ、昨年度、1年間の組み体操の事故は愛知県では273件、三重県では104件、岐阜県では30件と、3県合計で407件となり、各県とも前の年度に比べると事故の件数が6割程度に減りました。
しかし、一方で、組み体操をしていて骨折をした子どもの人数は、昨年度、3県合わせて109人にのぼっていることがわかり、引き続き重大な事故が起きている実態が明らかになりました。
組み体操の事故に詳しい名古屋大学の内田良准教授は「組み体操は安全な指導方法が確立されないまま続けられてきた。低い段数の技でもけがが多く起きているので、学校現場はどう安全に取り組んでいくか丁寧に検討すべきだ」と指摘しています。