井口:プロゴルファーのゲーリー・プレーヤーさんの言葉を引用しています。「練習すればするほど幸運になる」と。だからスポーツでもそうなんですね。準備がちゃんと整えば整うほど運がどんどん回ってくるというか、引き寄せられるというか。普通の人は運だと思えないところが運になるみたいな、そういった話があるように、準備はやっぱり大きいだろうなと思います。
金持ちになるために運はどの程度重要かという問いに対する答えは、重要かもしれないし重要じゃないかもしれない。けれど、運というのは準備をしている人には多く与えられる。
井口:要するに人間ずっと不運ということはおそらくないんですね。運はどこかでは回ってくる。それを物にできるかどうかというのがやっぱり大きいわけなので、ちゃんと準備を整えておかなきゃいけないよねという話だと思います。
運がいい人にあやかる
華僑は運がいい、悪いとかというのは口にするんですか。
大城:基本的には易経、占いをつくった国ですので、そういうのはみんな好きです。易経はかなり昔に作られたので、それをわかりやすく解説したのが陽明学なんですけれども、運命というのはやっぱりあると。
易経でいうのは、運命はあるんですけれども、決まっている運命があるので、それに対して立命する。自分はこういう運命だからこういうふうな立命、こういうふうに生きていくと決める。そしてそれが宿命になると。
結構運の話はするので、だから運がいいやつを応援するんです。あやかったらいいと。それぞれの運命を持っていて、運がいいやつと付き合えば、運がいい人を応援すれば自分の宿命が変わると考えています。食べ物もに関しても運気がよくなる、気がめぐるとかそういう話はよくしていますね。
では最後に、デニスさんの書籍で書かれていることについて、改めて重要な点について教えてください。
井口:デニスさんは、金持ちに本当になりたいんだったら誰でもなれるよと主張しています。世の中にお金持ちが少ないのは、何が何でも金持ちになろうと思う人が少ないから。本当に思ったらなれるよと。そして、実際になるにはどうしたらいいかという話はいろいろ書いてあるから読んでねという話になるわけです。
あとお金持ちに多少興味はあるけど、まあ、どうだろうなという人が世の中には、私も含めて多いと思うんです。そういう人にこの本は全然関係ないのかというと、そうでもありません。冒頭にお話したように、目的を見据えて動かなきゃいけない。常に目的を忘れちゃいけないというのは繰り返し出てくるわけなんですが、この目的は金持ちになる以外のことでもいいわけですね。ほかのことでも同じことが言える。自分の目的に向かって、こういうふうに考えて動けばいいんだろうな、という考え方の部分がすごくよく解説されている本だと思います。