2年前に始動していたスマホ用ゲームのアニメ化プロジェクトとして、深夜枠のテレビアニメ番組からスタートした「けものフレンズ」。
ネット界隈の口コミによって徐々に人気を博し、子ども番組での再放送を経て広い年齢層にブレイク、動物園や企業もコラボする大ヒットコンテンツとも言える存在になった「けものフレンズ」は、ヒットの立役者となったアニメーター・たつき監督の突然の降板劇によって、人気の火が付き始めたその時と同じように、ネットの口コミによって破綻を迎えようとしています。
9月25日の、たつき監督による「けものフレンズのアニメから外れる事になりました。」というツイートは28万回以上ものリツイートを集め、同25日中には、「たつき監督」というワードでアラブ首長国連邦・チリ・アルジェリアなど世界各国のトレンド情報にランクイン。
ツイッター上の全世界で話題となっているトレンドを指すワールドトレンドで1位を獲得してしまうなど、日本の大ヒットコンテンツに対して、国際的な動揺が拡がりました。
けものフレンズたつき監督の降板騒動が本格化するだろうと見られていた26日午前、ツイッタートレンドからは「たつき監督」「けものフレンズ」「降板への反対運動」関連のトレンドワードが突如消え、代わりに「へたつき監督」という謎のワードが急浮上を見せています。
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「へたつき監督」突如出現した謎のツイッタートレンド
25日中には、けものフレンズの権利者である株式会社KADOKAWA(カドカワ)の株価が急落し、時価総額50億円ともウワサされるマーケットの反応が見られるなど、単なる「深夜アニメの監督降板」という事態では済まなくなってきた今回の降板騒動。
事態が本格化すると思われていた翌26日には、「たつき監督」「けものフレンズ」「降板への反対運動」といったツイッター上の関連トレンドワードが一斉に消え、「へたつき監督」という謎のトレンドが浮上しています。
ツイッター上で依然として大きく語られているはずの「たつき監督」というワードが、ツイッタートレンドに表示されなくなったという不自然な状態、突如出現した「へたつき監督」という新たなトレンドワードに、「何らかの圧力があったのではないか?」「トレンド操作があったものの、実際のトレンドになっている文章の一部を拾っている。」といった推測が為されており、「外部圧力に対するツイッターの抵抗なのでは?」「ツイッターがトレンドを抽出するアルゴリズムが優秀すぎた。」とも囁かれています。
「○○へ、たつき監督…」という文章の一部がトレンドに
26日に、関連のトレンドワードが消えて以降、突然出現した「へたつき監督」というツイッタートレンド。
実は「○○へ、たつき監督を信じろ~」といった文章の一部が抽出されて「へ(、)たつき監督」となったもので、26日9時の時点で既に42,630件のツイートが検出されている、26日に出現した新たなトピックスでもあります。
25日夜から26日早朝までにかけて、全世界のツイッタートレンドを巻き込み、一時はツイッターのワールドトレンド1位にもなっていた一連の関連ワードが消えて以降、「へたつき監督」という不自然に切り取られた文章の一部分だけが、依然としてトレンドにランクインするという事態に、疑惑の目が向けられています。
けものフレンズ関連のトレンドタグが一斉に消えた?
25日中には全世界のツイッター上で最も注目されていることを示す、「ワールドトレンド入り」まで果たしているにも関わらず、26日朝時点に「けものフレンズ」関連のトレンドが突如として消失。
以前「たつき監督の降板」という話題が語られている一方で、自然な話題の沈下というよりも不自然な何かを感じてしまう事態が発生しています。
何らかの圧力が掛かったのではないか?との見方
関連トレンドが消えたあたりから出現しているツイッタートレンド「へたつき監督」の単語は、26日中のトレンドとしてすでに4万件を超えるツイートを記録。
「○○へ、たつき監督~」という文章の一部分を抽出したワードがトレンドとなるのに、「たつき監督」という単語そのものはトレンドとして表示されない、という異様な状態に疑問の声が挙がっており、一部では「KADOKAWA(カドカワ)側からの圧力や要請に、ツイッターが抵抗しているのでは?」といった憶測まで、まことしやかに語られています。
「へたつき監督」はツイッター側の抵抗なのか?ツイッタートレンドの仕組み
「トレンドはアルゴリズムによって決定され、(中略)ここ数日や今日1日で話題になったトピックではなく、今まさに注目されているトピックが選び出されるため、Twitterで盛り上がっている最新の話題をリアルタイムで見つけることができます。」
「トレンドに関連するツイートの数は、トレンドの決定やランク付けの際に考慮される要素の1つにすぎません。」
「トレンドになるような語句は多くのアカウントがツイートしているため、検索結果に自分のツイートが表示されないことがありますが、フォロワーには表示されます。」
「Twitterでは、トレンドにより、健全な議論が促進されることを目指しています。そのため、特定のコンテンツがトレンドに表示されないようにする場合があります。」
「また、違反となる可能性を判断する際に、コンテンツの話題性、つまり公共の利益が考慮される場合があります。」
「その結果、コンテンツがそのままトレンドに表示されることがあります。」
「トレンドトピックにハッシュタグやコンテンツが表示されないようにしている場合でも、そのコンテンツについての会話をTwitterで見ることはできます。」
(引用・出典:Twitter公式ヘルプセンター トレンドについての項目より – https://goo.gl/7GEQa8)
ツイッタートレンドのアルゴリズムは、公式にその仕組みが明らかとされていないものの、「ここ数日や今日1日で話題になったトピックではなく、今まさに注目されているトピック」を抽出することがヘルプセンターの記載により示唆されています。
25日夜の時点でワールドトレンドを席巻するほどの大きなトピックとなった「たつき監督」「けものフレンズ」といったトレンドワードでしたが、騒動に火が付いた25日深夜から26日未明にかけて「夜の就寝時間」を間に挟んでおり、これがトレンドの抽出に影響している可能性も考えられます。
ツイッタートレンドの仕組みについては、一部で「ツイッター内でのトピックの増加率や上昇率を参照データとしているのではないか」という推測が為されていました。
25日夜に国際的な急上昇が発生した「たつき監督」「けものフレンズ」といった複数のトピックに対する反応が、就寝時間帯によるインターバルを挟んだことによって、「○○へ、たつき監督を信じろ」といった文章内の「へたつき監督」の部分へと集約していった可能性もあります。
ひらがな表記である「たつき」監督に対して、「○○へ、たつき監督~」という定型ツイートが拡散していったことが相まって、ツイッタートレンドのアルゴリズムが「へ」「たつき」の区切りを正しく認識・処理することができず、一連の出来事を統合して「へたつき監督」というトレンドを生み出した、というものです。
一方で、「へたつき監督」という「たつき監督」の文字を含む、「文章の一部分を切り取った不自然な単語」が形成されている点には、いささかの疑問点も残るため、今回の騒動の経緯からも「何らかの圧力があったに違いない!」という見方は根強く囁かれています。
ツイッタートレンドのアルゴリズムとして説明がつくような解釈をすれば、「就寝時間となる深夜帯をはさんだことで、話題やツイートに偏りが生じた結果、ツイッターアルゴリズムが一連のトレンドを1つの出来事として認識、キャッチコピー的にツイートされていた文章の一部が抽出された。」という見方ができます。
- 「25日夜にツイッター各所で複数の関連ワードが急上昇。」
- 「26日深夜から未明にかけても引き続き話題になる。」
- 「一方、就寝時間帯によって、複雑な議論や、複数の関連ワードを含んだ投稿が失速。」
- 「結果的に 『○○へ、たつき監督を信じろ』 とキャッチコピー化したシンプルな投稿の比率が増加(?)」
- 「26日朝時点で、『へたつき監督』という単語が抽出される(?)」
ツイッター側でのトレンド操作が実施されるかどうかについては、「コンテンツの話題性、つまり公共の利益が考慮される」としつつも、一方で「健全な議論を促進することを目的に、特定のコンテンツがトレンドに表示されないようにする場合がある」とも記載されているツイッターガイドライン。
もはや大騒動となってしまった今回のたつき監督降板のニュースに、KADOKAWA(カドカワ)のWikipediaへのイタズラや凍結といった行動に見られる、一部のファンによる過激なツイートや反対運動を受けて、ツイッター側のポリシーに則った対応が行われた可能性もあります。
「ロケットニュース24」の取材によると、ツイッター側でトレンドを操作するのは「著しく残虐なツイートが集まるような場合」との回答が得られており、今回のトレンド変化は、システムのアルゴリズムによる説が濃厚となりました。
同じトレンドワードがずっとトレンドに居座り続ける事ができないため、ツイッターのシステム上。