ついに上野動物園のジャイアントパンダの赤ちゃんの名前が決まりましたね!
『シャンシャン(香香)』とても可愛らしい良い名前だと思います!
上野動物園のサイトによると、名前の募集には、なんと322,581件の応募があったそうです。
これだけの応募の中から決めるのですから、選ぶ方も大変だったでしょうね。
で、この上野動物園のサイトを見ていて、少し引っかかる文言がありました。
下記にその文を引用します。
「ジャイアントパンダ名前候補選考委員会での検討(お知らせ)や中国との協議などを経て、決まりました。」
“中国との協議などを経て”ってどういことなんでしょう?
日本で産まれたパンダの名前を決めるのに、なぜ中国と協議して決める必要があるの?
日本産まれのシャンシャン(香香)の所有権は日本にあるのでしょうか?
パンダ外交により潤う中国
「パンダ外交」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
パンダ外交とは、中国の外交政策の1つで、各国との友好関係を進展するためにパンダを相手国に贈ることを「パンダ外交」と呼ばれています。
パンダが初めて日本に来たのは1972年です。この年、中国との日中国交正常化が結ばれ、それを受けて上野動物園に2頭のパンダ(カンカンとランラン)が贈呈されました。
1981年に中国が野生動植物(絶滅危惧種)を保護するための条約「ワシントン条約」に加盟したことを機に、これまでの贈呈として贈っていたパンダ外交を止め、共同研究という名目でパンダを貸し出すようになりました。
シャンシャン(香香)の両親である、リーリーとシンシンも「共同研究」目的で、中国野生動物保護協会と協定を結び10年間の貸し出しとして日本にきています。
貸し出しということは、要はレンタルとなるため当然そこには料金が発生します。この料金が驚くほど高額で、年間1頭につき約1億円のレンタル料を中国に支払っているのです。また、パンダの飼育料もばかにならず、年間約1,000万円かかるといわれています。
このようなことから、多額の金額がかかるパンダに疑問を投げかける識者もいるようです。
ちなみに、現在、世界各国で飼育されているパンダは、日本を含め計17ヵ国で全62頭になります。
シャンシャン(香香)の所有権は?
前述したように、パンダは中国からのレンタルとして日本にきています。そのため、リーリーとシンシンの所有権は中国にあり、その両親から産まれたシャンシャン(香香)も日本で産まれたとしても所有権は中国に帰属します。
そのため、名前をつけるにも中国と協議しないといけないんですね。
多額のレンタル料で借り受け、多額の経費と飼育費で育て、その結果やっと産まれた子供も日本に所有権がないとなるとちょっと残念ですよね…。
とはいえ、リーリーとシンシンが日本に来たときの経済効果は100~200億円だったといわれています。今回、赤ちゃんが産まれ、それ以上の経済効果が見込めるのであれば、まぁしょうがないかなぁと、ちょっと複雑な思いです。
10月にはシャンシャンが一般公開されるとのことですので、ぜひ私も見に行きたいと思います。
元気にすくすく育ってくれるといいですね!