来月、開幕するアジアで最大規模の映画祭、「東京国際映画祭」で最優秀賞を競う部門の作品が２６日発表され、日本からは「最低。」と「勝手にふるえてろ」の２つの作品が選ばれました。

ことしで３０回目を迎える東京国際映画祭はアジア最大規模の映画祭で、最優秀賞を競うコンペティション部門には８８の国と地域から１５３８本の作品が寄せられました。この中から審査で選ばれた１５本のノミネート作品が、２６日、東京・六本木で開かれた記者会見で発表され、日本からは２つの作品が選ばれました。

このうち、映画「６４ーロクヨンー」などの作品で知られる瀬々敬久監督の「最低。」はアダルトビデオに出演している女性をテーマに、自分らしく生きようとする女性たちを描いた作品です。
会見で、瀬々監督は「アダルトビデオというものが日本社会においてどういう位置づけにあるのかを世界の人たちに感じてもらえれば」と話していました。

また、恋に揺れる女性の葛藤を描いた大九明子監督の「勝手にふるえてろ」は芥川賞作家・綿矢りささんの小説が原作で、俳優の松岡茉優さんが主演を務めています。
大九監督は「ノミネートの一報を受け、この作品を世界の皆さんに見てもらえるということ、ほかの監督の作品と競うところに並べられるということが驚きでした」と話していました。

東京国際映画祭は来月２５日から１１月３日まで、東京・六本木などの会場で開かれます。