行きたい場所へ、あなたはいつ行く?
ニューヨークは最高にステキな街だ。
その魅力を誰かに伝えたくて、
この興奮を間近で見てほしくて、
以前、日本で暮らす夫に
「ところで君はいつNYに来るの?」と尋ねてみた。
返ってきた言葉は、
「英語の勉強はじめたよ」
・・・
予想外の回答に、椅子から転げ落ちそうになった。
(こういう表現をするあたりが私はつくづく日本人だ)
「いつ?(When)」と聞いたのに、
答えがあまりにふんわりしている。
でも、彼を責めるつもりはない。
その感覚には、痛いほど身に覚えがある。
Sponsered Link
願いを叶えるステップ
皆さんが例えば「NYに行きたい」としたら、
まず何から始めるでしょう。
A:お金を貯める
B:英会話を始める
C:休暇を取る
パッとアイディアが思いついたら、
今度は、具体策に落とし込む。
A-1:飛行機代を調べて予算を決める
B-1:オンライン英会話を始める
C-1:いつなら連休が取れるか調べる
こうしてA-2,A-3,A-4…と、
どんどんアイディアを煮詰めていくとどうなるか。
Googleでの入念なリサーチを終えたころには
*東京ーNYの飛行機代は往復直行便ならば約15万円ということ、
*1泊1万円を切るホテルはほぼ存在しないこと
(AirBnBでさえ1万円以下で予約は至難)
*移民が多く、英語は分かりづらく通じにくいこと
*ラーメン1杯約1800円のハイパー物価高(対日本比)であること
に、気づくかもしれない。
すると疲れて、本来の主旨を忘れて、
A-10:とりあえず節約しよう
A-11:ネットでお小遣い稼ぎしたい
なんてことにもなりかねない。
これは、願いを叶える上であまりにも遠回りだ。
「何かをやる」
ただそれだけのはずが、
足りない要素を埋めるリストを作り、
いつしか足りない自分を埋めるリストになる。
こうなると、行為にフォーカスせず、
勝手に決めた要件に満たない自分にフォーカスし、
最後はうやむやな理想論で終わり、
「ありたい自分待ちリスト」行きになってしまう。
ありたい自分待ちリスト
✔︎3Kgやせたら着たい服
✔︎お呼ばれされたら付けたいアクセサリー
✔︎もう少し賢くなったら読みたい本
✔︎英語が喋れたらやりたいこと
✔︎ステキな友達ができたら一緒に行きたいカフェ
✔︎彼氏ができたら行きたいところ
誰にでも1つくらい、
「こんな自分になれたら実行したいこと」
みたいなものが、あるんじゃないだろうか。
手放すコツは「3ステップ以内、同一単位」
私自身、海外で暮らしたいという思いを
何十年も抱えたまま実現できなかったのは、
ありたい自分を、くすぶらせたまま、
コマを先へ進められずにいたからだ。
▷人生で1番断捨離して良かったものは、願望達成を妨げるネガティブ思考
遠回りして、努力してる気になって、
時々疲れて休んで、そんなことしてるうちに
年月はあっという間だ。
なるべく遠回りせずに手放すコツは、
A-1,A-2,A-3、つまり3ステップくらいまでにゴールを
定めるのが良いのではないかと思う。
A-3まで到達したら、もう悩まずに実行すると決めてしまう。
そして、答えは同一単位で揃える。
いつ?という問いには、日付を
いくら?という問いには、金額を
単位というものは、生きているとものすごくブレやすいものだ。
「良い人が見つかったとき」
「生きるのに困らないだけのお金」
「最低限の英語力」
明確なようで、定義が漠然としているものは世の中にたくさんある。
だから、定義は自分で定めておく方が楽だ。
全部あいまいなままだと、自分にルーズになってしまう。
自分にルーズというのは、
自分の願いにルーズということで
自分の未来にもルーズになってしまう。
そうすると、もう何がしたいのかわからないうちに
「何もしたくない病」になってしまいそうだ。
「ありたい自分」なんて、いくら待っていても、
遠回りでよそ見をしていては、出会えない。
ありたい自分には自分で会いに行くつもりで、
自分でなるしか方法はない。
そう自分に言い聞かせている。
・・・
彼がNYの地を踏むのは、一体いつになるのだろう。