朝は毎日パン食である。
6枚切りをトーストして一枚はハムを挟んで、もう一枚はスライスチーズを挟んで食べる。
サラダはトマト、スライスした玉ねぎ、キャベツの千切り等を好きではないが健康の為ほおばる。
食後にデザートとしてヨーグルトを食べる。牛乳は腹の調子が悪くなるのでほとんど飲まない。
朝食のパンを食べレギュラーコーヒーを飲んでいると京都での朝食を思い出す。
京都というとイメージ的に「ご飯とおばんざい」が定番と思われがちだが、さにあらず。
圧倒的にパン食なのである。
京都の伏見に親戚がいるがやはり、朝食はパンである。
古くて新しいのが京都人気質で、若い人だけではなく、年配の方でもパン食が多いのが京都なのである。
京都に行くと「イノダコーヒー」によるのが常となっている。
真っ赤な大きなミルが目印で、レトロなお店の佇まいが素敵な感じである。
京の朝食はスクランブルエッグやキャベツ、ハムなどが定番である。定番のたまごサンドもよい。
ネルドリップで淹れてくれる自家焙煎のしっかりした味わいの珈琲とボリュームのあるモーニングが人気の店である。
千年の都を優雅に眺めながら、たっぷり目の朝食は至福の時である。
さて今日はどこから回ろうかしらと思いを巡らす。
なぜかしら旅に出ると朝食は普段より多めとなるのは不思議なものである。
さて、我が家で朝食のデザートには梨を少し食べる。サクサクとしていて甘さ控えめでちょうどいい。
昼は軽く、かき揚げそばで済ました。
デザートとして、和歌山より届いたという種無し柿を食しながら法隆寺の鐘の音を聞いた気分に浸る。
去年、法隆寺から法起寺へと向かう途中で日傘の美しい女性に出会った。
すらりとモデルかのように背が高く、紫色のレースのロングドレスを着た女性で、まるで百済観音が現れたかの様だった。電流がビビット走る思いがした。
なぜかしら、軽く会釈して通り過ぎた。不思議な気がした。彼女は何者だったろうか。今、何をしているのだろう。
ふとそんなことを思ったりした。
「柿食えば 紫の君 思い出す」
夕食は秋らしく、栗ご飯と香りのいいマツタケのお吸い物に、小ぶりのサンマであった。
今年はサンマが全体的に不漁らしく、更に小ぶりである。各地でさんま祭が中止になったという。
デザートには好物の巨峰を口にした。甘みと同時に、うまみがじわっと口の中に広がっていい感じ。
飢えていたのか、一房平らげてしまった。
更に小腹がすいたのでみかんを食べた。まだ青々としている。1袋398円で買ったものだ。ミドルサイズだが意外にうまい。
いよいよ冬ミカンのシーズンになったとアルカイック・スマイル。
炬燵でみかんを向きながら一家団欒というのが日本の典型的家庭というものであろう。
濃い目のお茶を飲みながら白菜のお新香を口にしていると、外はまだ暑さが残っているものの、朝晩の冷えに、少しづつ、秋の気配を感じる。
久しぶりに秋の味覚を堪能したひと時である。
季節の移ろいを感じながら、今日もまた一日は過ぎ去っていく。
★イノダコーヒー
京都市中京区道祐町の本店をはじめ京都には他5つの支店(三条・四条・コーヒーサロン・ポルタ・清水)のある1958年創業の老舗珈琲店。
京都に来たらイノダコーヒーの朝食は外せないと言われているほどの人気店です。
本店は朝7時から営業されているので、早起きしてあちこち京都観光したい方にもオススメ。