住民投票が行われたクルド人自治区では、クルド民族の悲願である、国家樹立への一歩だとして喜ぶ人たちの姿が見られ、結果が出る前から祝賀ムードに包まれています。
このうち、中心都市のアルビルでは、旧市街の広場に大勢の住民が集まり、輪になって伝統の踊りを踊ったり、花火を打ち上げたりして住民投票の実施を祝いました。家族とともに訪れた女性は「クルド人にとってとてもすてきな日です。国際社会もわれわれの国を認めてくれると信じます」と嬉しそうに話していました。また、女性の父親は、住民投票の実施は喜ばしいとしたうえで、中央政府がクルド側への圧力を強めていることについて「自分たちの権利を主張しているだけなのになぜ、私たちを脅すんだ」と憤っていました。
クルド住民投票終了 緊張高まり懸念 イラク
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イラクからの独立の賛否を問うクルド自治政府の住民投票が25日、行われ、公式結果は発表されていませんが、独立賛成が多数を占める見通しです。イラクの中央政府や周辺国は、住民投票は一切認められないとしてクルド側への圧力を強めており、緊張が高まることが懸念されます。
イラク北部のクルド自治政府は25日、イラクからの独立の賛否を問う住民投票を行いました。
地元の選挙管理委員会によりますと、投票に関連してこれまでに2人が死亡したということですが詳しい状況を明らかにしていません。投票は予定より1時間延長されて日本時間の26日午前1時に締め切られ、開票作業に移っています。公式結果は、早ければ日本時間の27日朝までに発表され、独立賛成が多数を占める見通しで、自治区は、すでに祝賀ムードに包まれています。
一方、イラクのアバディ首相やアラブ人が多数を占めるイラク議会は住民投票は憲法違反だとして、結果も含めて一切認めない姿勢で、議会は25日、クルド側が自治区の周辺で実効支配する地域にイラク軍を派遣するよう首相に求めることを決めました。
また、イラク軍とトルコ軍は、クルド人自治区と接する国境のトルコ側で、26日から合同の軍事演習を行うと発表したほか、トルコ政府は、クルド自治政府が原油の輸出に使用しているトルコのパイプラインを止める可能性に言及するなど圧力を強めていて緊張が高まることが懸念されます。
地元の選挙管理委員会によりますと、投票に関連してこれまでに2人が死亡したということですが詳しい状況を明らかにしていません。投票は予定より1時間延長されて日本時間の26日午前1時に締め切られ、開票作業に移っています。公式結果は、早ければ日本時間の27日朝までに発表され、独立賛成が多数を占める見通しで、自治区は、すでに祝賀ムードに包まれています。
一方、イラクのアバディ首相やアラブ人が多数を占めるイラク議会は住民投票は憲法違反だとして、結果も含めて一切認めない姿勢で、議会は25日、クルド側が自治区の周辺で実効支配する地域にイラク軍を派遣するよう首相に求めることを決めました。
また、イラク軍とトルコ軍は、クルド人自治区と接する国境のトルコ側で、26日から合同の軍事演習を行うと発表したほか、トルコ政府は、クルド自治政府が原油の輸出に使用しているトルコのパイプラインを止める可能性に言及するなど圧力を強めていて緊張が高まることが懸念されます。
自治区は祝賀ムード
住民投票が行われたクルド人自治区では、クルド民族の悲願である、国家樹立への一歩だとして喜ぶ人たちの姿が見られ、結果が出る前から祝賀ムードに包まれています。
このうち、中心都市のアルビルでは、旧市街の広場に大勢の住民が集まり、輪になって伝統の踊りを踊ったり、花火を打ち上げたりして住民投票の実施を祝いました。家族とともに訪れた女性は「クルド人にとってとてもすてきな日です。国際社会もわれわれの国を認めてくれると信じます」と嬉しそうに話していました。また、女性の父親は、住民投票の実施は喜ばしいとしたうえで、中央政府がクルド側への圧力を強めていることについて「自分たちの権利を主張しているだけなのになぜ、私たちを脅すんだ」と憤っていました。
このうち、中心都市のアルビルでは、旧市街の広場に大勢の住民が集まり、輪になって伝統の踊りを踊ったり、花火を打ち上げたりして住民投票の実施を祝いました。家族とともに訪れた女性は「クルド人にとってとてもすてきな日です。国際社会もわれわれの国を認めてくれると信じます」と嬉しそうに話していました。また、女性の父親は、住民投票の実施は喜ばしいとしたうえで、中央政府がクルド側への圧力を強めていることについて「自分たちの権利を主張しているだけなのになぜ、私たちを脅すんだ」と憤っていました。
イラクからの独立の賛否を問うクルド自治政府の住民投票が行われたことについて、アメリカ、ホワイトハウスのサンダース報道官は、25日の記者会見で「われわれは過激派組織IS=イスラミックステートを壊滅させるため、そして、イランと対抗するため、イラクが結束することを望む」と述べて懸念を示しました。
サンダース報道官は9月15日、住民投票を支持しない考えを明らかにしたうえでクルド自治政府に対して住民投票を中止するよう求めていました。アメリカとしては、住民投票の実施によってクルド自治政府とイラク政府の対立が深まり、ISに対する軍事作戦に支障が出ることや、イラクの混乱に乗じてイランが影響力を拡大することを懸念しているものと見られます。
サンダース報道官は9月15日、住民投票を支持しない考えを明らかにしたうえでクルド自治政府に対して住民投票を中止するよう求めていました。アメリカとしては、住民投票の実施によってクルド自治政府とイラク政府の対立が深まり、ISに対する軍事作戦に支障が出ることや、イラクの混乱に乗じてイランが影響力を拡大することを懸念しているものと見られます。
クルド住民投票終了 緊張高まり懸念 イラク
イラクからの独立の賛否を問うクルド自治政府の住民投票が25日、行われ、公式結果は発表されていませんが、独立賛成が多数を占める見通しです。イラクの中央政府や周辺国は、住民投票は一切認められないとしてクルド側への圧力を強めており、緊張が高まることが懸念されます。
イラク北部のクルド自治政府は25日、イラクからの独立の賛否を問う住民投票を行いました。
地元の選挙管理委員会によりますと、投票に関連してこれまでに2人が死亡したということですが詳しい状況を明らかにしていません。投票は予定より1時間延長されて日本時間の26日午前1時に締め切られ、開票作業に移っています。公式結果は、早ければ日本時間の27日朝までに発表され、独立賛成が多数を占める見通しで、自治区は、すでに祝賀ムードに包まれています。
一方、イラクのアバディ首相やアラブ人が多数を占めるイラク議会は住民投票は憲法違反だとして、結果も含めて一切認めない姿勢で、議会は25日、クルド側が自治区の周辺で実効支配する地域にイラク軍を派遣するよう首相に求めることを決めました。
また、イラク軍とトルコ軍は、クルド人自治区と接する国境のトルコ側で、26日から合同の軍事演習を行うと発表したほか、トルコ政府は、クルド自治政府が原油の輸出に使用しているトルコのパイプラインを止める可能性に言及するなど圧力を強めていて緊張が高まることが懸念されます。
自治区は祝賀ムード
イラクからの独立の賛否を問うクルド自治政府の住民投票が行われたことについて、アメリカ、ホワイトハウスのサンダース報道官は、25日の記者会見で「われわれは過激派組織IS=イスラミックステートを壊滅させるため、そして、イランと対抗するため、イラクが結束することを望む」と述べて懸念を示しました。
サンダース報道官は9月15日、住民投票を支持しない考えを明らかにしたうえでクルド自治政府に対して住民投票を中止するよう求めていました。アメリカとしては、住民投票の実施によってクルド自治政府とイラク政府の対立が深まり、ISに対する軍事作戦に支障が出ることや、イラクの混乱に乗じてイランが影響力を拡大することを懸念しているものと見られます。
サンダース報道官は9月15日、住民投票を支持しない考えを明らかにしたうえでクルド自治政府に対して住民投票を中止するよう求めていました。アメリカとしては、住民投票の実施によってクルド自治政府とイラク政府の対立が深まり、ISに対する軍事作戦に支障が出ることや、イラクの混乱に乗じてイランが影響力を拡大することを懸念しているものと見られます。