近畿日本鉄道(大阪市天王寺区)の観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」が好調だ。昨年9月10日の運行開始から1年が過ぎたが、当初目標の年5万人を大幅に上回る延べ約7万2千人(今年9月5日現在)が利用している。
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人気が続く近鉄の観光特急「青の交響曲」。2号車ラウンジカーではケーキや沿線の特産品も販売している |
濃紺の車体に黄金のライン。往年のブルートレインを思わせる上品な列車が、大阪阿部野橋駅のホームに静かに滑り込んだ。車内は吉野の山々をイメージした緑色の豪華な座席が並ぶ。
列車は大阪阿部野橋-吉野間を1日2往復(水曜日除く)する。料金は運賃に特急・特別車両料金を加えた1690円。「手頃な料金で上質な鉄道の旅が味わえる」(同社)のが人気の理由という。
列車は大阪市郊外を抜けて緑の中を走る。「落ち着いた雰囲気で車内で食べるケーキも最高」。ラウンジでくつろぐ40代女性は声を弾ませる。車窓の移ろいを眺めながら沿線の味覚を味わえるのも、観光列車の魅力だ。
「いつまでも乗っていたい。バタバタした日常を忘れます」。兵庫県伊丹市の山本省二さん(52)は、娘の梨夏さん(13)と親子二人旅。鉄道に興味のない梨夏さんも「高級感がある。乗って良かった」と笑顔を見せる。
近鉄は1周年を記念し、車内で記念グッズを販売。吉野山の宿泊施設や土産物店では、乗客対象の割引キャンペーンも展開中だ。「今後も『上質な大人旅』を提供し、多くの人に列車で吉野に足を運んでほしい」と同社の担当者。列車は沿線の観光振興に一役買っている。
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