こんにちは。こーにゃーです。
今日は介護施設の話です。
東京は待機高齢者であふれている
稼働率という言葉があります。施設にあるベット数に対してどれだけ使用されているかという指標です。
100%を維持できていれば、安定した収入が入ってきます。
逆に使用する人がいなければその分の収入が無くなります。
不動産経営と似ています。
私は大学を卒業してから4年間、東京の介護施設で介護職をしていました。
施設形態はケアハウス。比較的介護度の軽い方が入所される施設です。
東京は人口も多く、高齢者人口も一番多いです。
待機高齢者が多く、介護施設に入所することが難しい人が多くいました。
東京にいたころは、入居者様が亡くなっても、すぐに新しい入居者様が来ます。
特別養護老人ホームに入所待ちの入居者様は2014年時点で4万3000人。
これだけの人が介護サービスを待っている状態なのです。私のいたケアハウスですら、稼働率を100%に維持するのは難しくありませんでした。
むしろ施設が入居者様を選べる状態。
(この表現は悪いと思うが、他に言葉が見つかりませんでした。)
今の施設にいる入居者様の生活に応じて、新規の入居者様を選んでいました。
例えば、見守りを必要とする入居者様がいるのであれば、比較的自立度の高い入居者様を新規でとる。
そういったことを東京ではやってました。
仙台の介護施設
今年から仙台市に引っ越して来ました。現在は仙台市の特別養護老人ホームで勤務しています。
今の稼働率で言うと、大体97%ぐらい。決してうまくいってるわけではありません。
私のユニットに、来月新規の入居者様が入所することになりました。
「こーにゃー君、次新規で長期の方」
上司に調査書を渡されました。
実地調査書を見た正直な感想は、「私のユニットには厳しい」でした。
今私のユニットは介護度が重く、手が足りていない状態です。新規の方も介護度が高い方でした。
ですが、上司から言われました。
「もう来てくれた入居者さんを拒む余裕が仙台市にはない。」
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介護施設による入居者の取り合い
超高齢化社会が来ると言われている日本ですが、仙台市の介護施設には稼働率が90%に満たない施設が沢山あります。
実際にショートステイの施設の稼働率が70%を切っている事業所がありました。もはや存続できるレベルではありません。
介護施設間での高齢者の奪い合いや施設の淘汰が進んできています。
上司は私に言いました。
「今後仙台市は法人同士の吸収が起きる。1法人1施設しかない法人はやっていけない時代になる。ここはまだ、規模が大きいから大丈夫だけど、信頼を失ったらすぐにつぶれるよ。」
介護施設の倒産
東京にいたころは考えられなかった介護施設の倒産。地方では当たり前だと言います。
ある施設では入居者様を獲得する為に営業をすると言います。
病院まで施設長が足を運び「うちの施設はどうですか」と声を掛けます。
超高齢化社会の日本ですが、ベッドが空き、施設が閉鎖されているのが現状です。
介護施設を建てても入居者様がいない。働き手もいない。
介護施設が出来るたびに入居者、職員の奪い合いが始まります。
行政には、本当にその介護施設が必要なのか、実態調査をしていただきたいと思います。
施設が閉鎖されて一番困るのはサービスを必要とする入居者様です。
私の職場がそうならないように、日々仕事に取り組む毎日です。