「エターナル・サンシャイン」(原題:Eternal Sunshine of the Spotless Mind)は、2004年公開のアメリカのロマンティック・コメディ&ドラマ映画です。チャーリー・カウフマン脚本、ミシェル・ゴンドリー監督、ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレットら出演で、思い出を消去する手術を受けた元恋人同士のせつなくも興味深い運命を描いています。第77回アカデミー賞で脚本賞(チャーリー・カウフマン/ミシェル・ゴンドリー/ピエール・ビスマス)を受賞、ケイト・ウィンスレットが主演女優賞にノミネートされた作品です。
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目次
スタッフ・キャスト
監督:ミシェル・ゴンドリー
脚本:チャーリー・カウフマン
原案:チャーリー・カウフマン/ミシェル・ゴンドリー/ピエール・ビスマス
出演:ジム・キャリー(ジョエル・バリッシュ、元カノに自分の記憶を消される)
ケイト・ウィンスレット(クレメンタイン・クルシェンスキー、記憶を消す女)
イライジャ・ウッド(パトリック、記憶を消すラクーナ社の助手)
キルスティン・ダンスト(メアリー、ラクーナ社の受付)
マーク・ラファロ(スタン、ラクーナ社の助手)
トム・ウィルキンソン(ハワード・ミュージワック博士、ラクーナ社の医師)
デヴィッド・クロス(ロブ、ジョエルの友人)
ほか
あらすじ
バレンタイン目前のある日、ジョエル(ジム・キャリー)は、恋人クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)と喧嘩をしてしまいます。何とか仲直りしようとプレゼントを買って彼女の働く本屋に行きますが、クレメンタインはあたかも彼を知らないかのように振る舞い、目の前でほかの男といちゃつき始めます。やがて、ジョエルはクレメンタインが、自分の記憶を消してしまったという不思議な手紙を受け取ります。ショックを受けたジョエルは、苦しんだ末に自らもクレメンタインとの波乱に満ちた日々を忘れようと、記憶除去を専門とするラクーナ社の門を叩きます。ハワード・ミュージワック博士(トム・ウィルキンソン)が開発したその手術法は、一晩寝ている間に、脳の中の特定の記憶だけを消去できるというもので、ジョエルはさっそく施術を受けます。技師のパトリック(イライジャ・ウッド)、スタン(マーク・ラファロ)、メアリー(キルスティン・ダンスト)が記憶を消していく間、無意識のジョエルは、クレメンタインと過ごした日々を逆回転で再体験します。クレメンタインとの思い出をさまようジョエルは、やがて無意識下で手術に抵抗し始めます・・・。
レビュー・解説
嫌な記憶を消してしまうという知的でユニークな脚本と、消されまいと抵抗する擬人化された記憶や内面世界の魅力溢れる演出により、切なくも興味深い恋愛の現実が心に響く作品です。
言わずと知れたチャーリー・カウフマン脚本、ミッシェル・ゴンドリー監督の名作です。この映画の話が持ち上がった時、カウフマンは既に「マルコヴィッチの穴」(1999年)で有名になっており、人気の脚本家でしたが、同じく記憶をテーマにしたクリストファー・ノーラン監督・脚本の「メメント」(2000年)が先に映画化されるなど、大きなプレッシャーがある中、じっくりと時間をかけて練り上げられた素晴らしい脚本です。ジェエルの記憶に関するタイム・チャートを作成しながら書かれたという緻密な脚本は、絶対的な時間軸上でクレメンタインの髪の色が変わっていくなどの演出がなされており、繰り返し観ることにより、その精緻さを堪能できますが、記憶を消去されるジェエルの意識と現実世界が交錯しながら、消されまいする記憶が抵抗を始める展開が圧巻であり、本作最大の見所となっています。
記憶をテーマにした異色のラブ・ストーリー
原案に名を連ねているピエール・ビスマスは、ミッシェル・ゴンドリー監督の友人の芸術家です。いつも恋人の不平不満をこぼしてばかりいる親しい女性に辟易した彼は、ある日、「きみの記憶の中から彼を消せるとしたら、どうする?」と聞いたところ、彼女はあっさりと「消す」と答えます。ビスマスは、別れた恋人やパートナーたちに「あなたの記憶を消しました」というカードを送るというパフォーマンス・アートをやったら面白いと思い、友人のゴンドリー監督に話しました。これはパフォーマンス・アートのプロジェクトとしては実現しませんでしたが、映画のネタとして面白いと思ったゴンドリー監督は、彼と同じプロモーション・ビデオ業界にいたスパイク・ジョーンズ監督に「マルコヴィチの穴」(1999年)の脚本を書いたカウフマンを紹介され、本作が実現しました。
映画の中にも記憶が消されたことを知らせるカードが出てきますが、嫌な記憶を消してしまいたいという女性特有の願望を含めて、オリジナルのアイディアが良く生かされた作品です。クレメンタインを演じたケイト・ウィンスレットは「コルセット・ケイト」と呼ばれ、時代劇の衣装を着た存在感のあるヨーロッパの女性を演じることが多かったのですが、本作で神経症気味の現代のアメリカ人女性を演じることは、彼女にとって大きな飛躍になりました。クレメンタインの髪の色は、
- ジョエルと出会った時:緑
- 初デート〜熱愛中:赤
- 恋愛後期:オレンジ
- ジョエルの記憶を消した後:青
と変わっていきます。ウィンスレットが演じるのは掘り下げられたクレメンタインの個性というよりは、恋愛の各時期における女性に典型的な心情や、「好きな男性と人生を共有できない苛立たしさ」など、女性に普遍的な心理で、見た目が目まぐるしく変わるせいもあってか、不思議とクレメンタインへの感情移入は大きくありません。これは、ジム・キャリーが演じるジョエルにも言えることで、クレメンタインもジョエルも普遍的な女性、男性として描かれており、観客はむしろ、消されまいと逃げ惑う彼らの記憶(正確にはジェエルの内面世界)に感情移入します。即ち、観客は誰でもクレメンタインやジョエルであり、誰もが持つであろう失いたくない記憶に強く共感していくことになります。
作中、
Blessed are the forgetful, for they get the better even of their blunders.(Nietzsche)
失敗さえもより良きものに変える忘却に祝福を。(ニーチェ)
How happy is the blameless Vestal's lot! The world forgetting, by the world forgot: Eternal sunshine of the spotless mind! Each prayer accepted, and each wish resign'd.(Alexander Pope)
汚れなき巫女の宿命の幸せよ!世間は忘れつつある、世間に忘れられた、一点の汚れもない心の永遠の陽光よ。すべての祈りは受け入れられ、叶えるべき願いもない。(アレクサンダー・ポープ)
と引用され、さらに「Eternal sunshine of the spotless mind」は原題にもなっていますが、これらにおける「忘却」はむしろ反語的な引用で、本作で描かれているのはむしろ、記憶が消えていくことへの割り切れない悲しみです。
<ネタバレ>
二人の記憶は消されまいと逃げ惑い、記憶の中のクレメンタインは消される直前に「モントークで会いましょう」とささやきます。すべての記憶を失った二人ですが、互いに気づかぬままモントークで再会し、再び恋に落ちます。しかし、ラクーナ社から送り返された二人が相手の記憶を消す理由(=相手の悪口)のテープを聞いた二人は、混乱します。
クレメンタイン:私は理想の女じゃないのよ、ジョエル。私は自分の心の平穏しか求めないどうしよもない女なの。
ジョエル:僕は今、きみの嫌いな部分について何も考えることができない。
クレメンタイン:でもきっとそうなるの。そう考えるようになるの。そして私はそんなあなたに飽き飽きして、罠に嵌まった思うようになる。それが私に起こることなのよ。
ジョエル:それでもいいさ。
始まりはともかくとして、長い間付き合っていれば悪いところも見えてくるし、記憶を消したいと思うこともある。それでも愛し合いたいという、愛のいいところどりではなく、その現実を描いた感動的な作品です。因みに、当初の脚本には、クレメンタインとジョエルが何十回も記憶を消すという展開もあったとか・・・。
<ネタバレ終わり>
本作は「愛おしい記憶を消したくない」という男性視点の作品ですが、「嫌な記憶はきれいさっぱりに消したい、それによって人はより幸せになれる」という女性視点(クレメンタイン視点)の作品を、対になる形で観てみたいと思います。愛の記憶は消し去ることができないというのが男性的な発想なら、記憶を消すことにより未来を新鮮に生きるというのが女性的な発想かもしれません。トラウマを消す為にその原因となる記憶そのものを消してしまうような研究もなされていますが、記憶を消すことが正しい、正しくないということではなくて、その両方があって世の中、回っているという解釈も面白いのではないかと思います。
最近、本作がテレビで放映され、久しぶりに観直したのですが、脚本の見事さや、視点の性差など、最初に観た時には気づかなかったものが感じられました。また、キャストにはついては、ジム・キャリーとケイト・ウィンスレットしか印象に残っていなかったのですが、イライジャ・ウッド、キルスティン・ダンスト、マーク・ラファロ、トム・ウィルキンソンと、なかなかの役者が揃っていることも再発見でした。
ジム・キャリー(ジョエル・バリッシュ、元カノに自分の記憶を消されてしまう男)
ジム・キャリー(1962年〜)は、オンタリオ州出身のカナダの俳優。父はフランス系、母はスコットランド系で、カトリック教徒の家庭で育つ。子供の頃からコメディアンになる事を夢見ており、高校を中退し、15歳で地元のコメディ・クラブの舞台に立つ。19歳でアメリカに移り、スタンダップ・コメディの舞台を経て、「ザ・トゥナイト・ショー」、「サタデー・ナイト・ライブ」など多くのコメディ番組に出演する。1984年に映画デビュー、初主演の「エース・ベンチュラ」、「マスク」(1994年)が大ヒットし、コメディ俳優の第一人者となる。「トゥルーマン・ショー」(1998年)、「マン・オン・ザ・ムーン」(1999年)で2年連続ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しながらも、下品で単調な顔芸喜劇役者と彼を嫌う人間も多く、アカデミー賞にはノミネートさえされず、縁がない。本作は自身の希望で出演、他の作品同様、ハイテンションのアドリブで演じようとしたが、ゴンドリー監督の意向で素のジム・キャリーを引き出し、テンションを抑えたシリアスな演出となっている。他に類を見ない貴重な作品である。
ケイト・ウィンスレット(クレメンタイン・クルシェンスキー、ジョエルの元カノ)
ケイト・ウィンスレット(1975年〜)は、イギリス出身の実力派女優。祖父母、両親、叔父、姉と妹も俳優という俳優一家に育ち、10代から演劇を学んだ彼女は、コマーシャルや舞台、テレビドラマなどの出演を経て、「乙女の祈り」(1994年)で映画デビュー、翌年以降、これまでに7度もアカデミー賞にノミネートされる目覚ましい活躍を見せ、特に「タイタニック」(1997年)のヒロイン役では、世界中に強烈な印象を残している。
- 「いつか晴れた日に」(1995年)助演女優賞ノミネート
- 「タイタニック」(1997年)主演女優賞ノミネート
- 「アイリス」(2000年)助演女優賞ノミネート
- 「エターナル・サンシャイン」(2004年)主演女優賞ノミネート
- 「リトル・チルドレン」(2006年)主演女優賞ノミネート
- 「愛を読むひと」(2008年)主演女優賞受賞
- 「スティーブ・ジョブズ」(2015年)助演女優賞ノミネート
若い時から卓越した演技力で高い評価を得、「愛を読む人」でアカデミー主演女優賞を受賞した時点で、彼女は33歳で既に6度もノミネートされており、最年少記録となっている。以降しばらく、アカデミー賞から遠ざかるが、「スティーブ・ジョブズ」(2015年)で再び素晴らしいパフォーマンスを見せ、助演女優賞にノミネートされる。また、ドラマ(映画演劇)に対する貢献が評価され、2012年にエリザベス女王から大英勲章CBEを授与されている。ケイト・ブランシェットと並んで、大女優メリル・ストリープの後を追える数少ない実力派女優の一人で、今後のさらなる活躍が期待される。
イライジャ・ウッド(パトリック、記憶を消すラクーナ社の助手)
イライジャ・ウッド(1981年〜)は、アイオワ州出身のアメリカの俳優。1996年に両親が離婚し、母親と共にロサンゼルスに移る。兄(ザカリア)と妹(ハンナ)も俳優。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」(1989年)で映画デビュー、「わが心のボルチモア」(1990年)で初主演を果たし、以降の作品でも主演級の役柄が多く、注目の子役となる。「ロード・オブ・ザ・リング」三部作(2001ー2003年)のフロド・バギンズ役で国際的に知られるようになる。
キルスティン・ダンスト(メアリー、ラクーナ社の受付)
キルスティン・ダンスト(1982年〜)は、ニュージャージー出身のアメリカの女優。3歳でCMに出演、1989年に映画デビュー、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994年)でゴールデングローブ助演女優賞にノミネートされる。「スパイダーマン」シリーズ(2002年 - 2007年)のヒロインを務める。本作は彼女の絶頂期とも言える時期の作品だが、その後、ジェイク・ジレンホールとの破局やアルコール依存症やうつ病の治療の為の施設入所など、辛い一時期を過ごす。「メランコリア」(2011年)でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞、「ギリシャに消えた嘘」(2014年)、「ミッドナイト・スペシャル」(2016年)でも、素晴らしい演技を見せている。
マーク・ラファロ(スタン、ラクーナ社の助手)
マーク・ラファロ(1967年〜)は、ウィスコンシン州出身のアメリカの俳優。9年間、バーテンダーとして生活をしながら、ロサンジェルスで演劇活動を行う。舞台を中心に活動していた彼の演技を高く評価したロナーガン監督が「ユーキャン・カウント・オン・ミー」(2000年)抜擢、一躍、注目を浴びる。以降、本作、「コラテラル」(2004年)、「ゾディアック」(2007年)、「ブラインドネス」(2008年)、「シャッター アイランド」(2010年)など数々の話題作に出演するようになり、
- 「キッズ・オールライト」(2010年)
- 「フォックスキャッチャー」(2014年)
- 「スポットライト 世紀のスクープ」(2015年)
で、アカデミー助演男優賞にノミネートされている。一見、冴えない役をやることが多いが、しっかりと積み上げられたものを感じさせる演技である。
トム・ウィルキンソン(ハワード・ミュージワック博士、ラクーナ社の社長)
トム・ウィルキンソン(1948年〜 )はイギリスの俳優。イングランドとカナダで育ち、1970年代よりテレビに出演、ナショナル・シアターやロイヤル・シェイクスピア・カンパニーなどに所属し、舞台俳優としても活躍する。1990年代より「フル・モンティ」(1997年)など本格的に映画出演し、「イン・ザ・ベッドルーム」(2001年)、「フィクサー」(2007年)でアカデミー賞にノミネートされる。彼の安定した役回り、キャリアは驚きに値する。2004年、イギリス王室より大英帝国勲章OBEを叙勲。妻は女優のダイアナ・ハードキャッスル。
サウンドトラック
Eternal Sunshine of the Spotless Mind サウンドトラックCD 輸入版(Amazon)
1. Theme - Jon Brion 2. Mr. Blue Sky - E.L.O. 3. Collecting Things - Jon Brion 4. Light & Day - The Polyphonic Spree 5. Bookstore - Jon Brion 6. It's The Sun (KCRW Morning Becom es Ecletic Version) 7. Wada Na Tod - Lata Mangeskhar 8. Showtime - Jon Brion 9. Everybody's Gotta Learn Sometimes- Beck 10. Sidewalk Flight - Jon Brion 11. Some Kinda Shuffle - Don Nelson 12. Howard Makes It All Go Away - Jon Brion 13. Something - The Willowz |
14. Postcard - Jon Brion 15. I Wonder - The Willowz 16. Peer Pressure - Jon Brion 17. A Dream Upon Walking - Jon Brion 18. Strings That Tie To You - Jon Brion 19. Phone Call - Jon Brion 20. Nola's Bounce - Don Nelson 21. Doen The Drain - Jon Brion 22. Row - Jon Brion 23. Deive In - Jon Brion 24. Main Title - Jon Brion 25. Spotless Mind - Jon Brion 26. Elephant Parade - Jon Brion |
撮影地(グーグルマップ)
- ジョエルがモントーク行きの列車に飛び乗る駅
- ジョエルがクレメンタインに出会うビーチハウス
- ジェエルがクレメンタインを見かけるレストラン
現在は閉鎖されている - ジョエルが住んでいたアパート
- クレメンタインの部屋があった場所
現在は新しい建物に建て替わっている - ラクーナ社のオフィスあった場所(一階の角部屋)
- 部屋を飛び出したクレメンタインを車で追いかけ、見失う通り
- クレメンタインがジョエルに絡むチャイニーズ・レストラン
- 子供を持つ、持たないで言い争いになる通り
- ジョエルが子供の頃、住んでいた家
- 二人が幸せだった頃、クレメンタインが「大きな象になりたい」と言った交差点
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関連作品
ミシェル・ゴンドリー監督作品のDVD(Amazon)
「僕らのミライへ逆回転」(2008年)
「TOKYO!」(2008年) オムニバス映画・・・短編「インテリア・デザイン」を監督
チャーリー・カウフマン脚本作品のDVD(Amazon)
「マルコヴィッチの穴」(1999年)・・・ 製作総指揮・脚本
「アダプテーション」(2002年)・・・ 製作総指揮・脚本
「コンフェッション」(2002年)・・・ 脚本
「トゥルーマン・ショー」(1998年)
ケイト・ウィンスレット出演作品
「ロード・オブ・ザ・リング」三部作(2001-2003年)
「パリ、ジュテーム」(2007年)・・・オムニバス映画
「この世に私の居場所なんてない」(2017年)
キルステン・ダンスト出演作品のDVD(Amazon)
「スパイダーマン」(2002年)
「スパイダーマン2」(2004年)
「ギリシャに消えた嘘」(2014年)
「ミッドナイト・スペシャル」(2016年)
「コラテラル」(2004年)
「キッズ・オールライト」(2010年)
「アベンジャーズ」(2012年)
「フォックスキャッチャー」(2014年)
「ノーマル・ハート」(2014年)〜北米版、リージョンA、日本語なし
「スポットライト 世紀のスクープ」(2015年)
トム・ウィルキンソン出演作品のDVD(Amazon)
「いつか晴れた日に」(1995年)
「フル・モンティ」(1997年)
「恋におちたシェイクスピア」(1998年)
「イン・ザ・ベッドルーム」(2001年)
「フィクサー」(2007年)
「ゴーストライター」(2010年)
「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」(2011年)
「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」(2012年)
「グランド・ブダペスト・ホテル」(2014年)