オウム真理教から改称した「アレフ」と分派した「ひかりの輪」が、団体規制法に基づく観察処分を更新した2015年の公安審査委員会の処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁(林俊之裁判長)は25日、ひかりの輪に対する観察処分の更新を取り消した。アレフ側の処分取り消し請求は退けた。
ひかりの輪は、教団元幹部の上祐史浩氏が07年に分派し、設立した。
観察処分は、両団体についてオウム真理教を継ぐ1つの「団体」として更新されたが、判決は「両団体は対立関係にあると評価でき、1つの団体と認めることはできない」と判断。分派したひかりの輪に対する観察処分の更新は違法とした。
団体規制法に基づく観察処分は、対象となる団体に収益事業の概要報告などを義務付ける。公安調査庁は両団体の施設に立ち入り検査し、動向を監視している。