JCBは大きく変わろうとしている
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2016年度迄の目標を達成したと思われるJCBは、2017年度から新たな取組みを実施中のようでございます。
当方が読む限り、大きく方針転換を行っているような感じです。
JCBカードと長くお付き合いする予定の方は、念のため注意しておいてください。
「JCBカードを持っているだけで良い」
そのような時代は2016年度で終わっており、ソラチカカードが「死蔵カード」として広く認知されてしまった場合には、JCBがソラチカカードから撤退、もう一つのソラチカルートしか残されなくなる可能性は十分考えられます。
これまでと何が変わったのか?
まず、現在のJCB中期経営計画とこれまでの中期経営計画との違いを説明します。
JCB中期経営計画【Plan 2020】の概要
トップメッセージ
2017年度からは新たな中期経営計画【Plan 2020】をスタートし、「収益基盤の戦略的強化」「ビジネスの進化・変革への挑戦」「筋肉質な経営基盤の構築」に取り組んでまいります。
中期経営計画期間
2017年度~2020年度(4年間)
日付ベースでは、
2017年4月1日~2021年3月31日
JCB中期経営計画【Plan 2020】の位置づけ
事業を強化・進化させながら、JCBを新たな持続的成長の軌道に乗せる期間
2017年4月1日からの基本方針
•収益基盤の戦略的強化
•ビジネスの進化・変革への挑戦
•効率的かつ適応力のある筋肉質な経営基盤への進化
全社基本戦略
略
気になったキーワード
「新たな、進化、強化、効率的・筋肉質な経営基盤」
キーワードの読み方
効率的・筋肉質な経営基盤
さて問題です。
JCBの中期経営計画における2020年度目標数値に近いと思われるのはAとBどちらでしょうか?
2016年度 | A | B | |
---|---|---|---|
営業利益 | 2,772 | 3,000 | 2,900 |
営業費用 | 2,490 | 2,750 | 2,580 |
営業利益 | 282 | 250 | 320 |
営業利益率 | 10.2% | 8.3% | 11.0% |
会員数 | 1億人 | 1.2億人 | 1.1億人 |
答えは中の人しかわかりませんが、参考までにJALの「筋肉質な経営体質を目指す」中期経営計画の資料を添付します。
これで、なんとなくわかるのではないでしょうか。
2017~2020年度 JALグループ中期経営計画
2017~2020年度 JALグループ中期経営計画を策定 | プレスリリース | JAL企業サイト
営業利益率10%以上、2020年度末までに投資利益率(ROIC)9%以上」を目指す。
適切な「コスト管理」の実践や「固定費の抑制・変動費化の推進」などにより、「売上の最大化、経費の最小化」を実現するとともに、現有資源を効率的に活用してキャッシュを生み出す力を伸ばす「筋肉質経営」を推進します。
2012~2016年度 JALグループ中期経営計画
JALグループ 2012~2016年度 中期経営計画を策定 | プレスリリース | JAL企業サイト
日航植木社長「筋肉質な経営体制目指す」 羽田発着枠は「前を向いていきたい」
景気変動やイベントリスクを吸収しうる収益力、財務基盤として、「5年連続営業利益率10%以上、2016年度末自己資本比率50%以上」を達成する。
「強化」と「進化」の違い
『ポケモンGO』の説明が感覚的にわかりやすそうだなと思ったので、引用します。
進化は別のポケモンに変身すること。強化は若干CPとHPを上げることができます。
自分もそうですが、ポケモンGOをプレイしたことがない人も「ああそういう違いね」と腑に落ちたのではないでしょうか。
「効率的かつ適応力のある筋肉質な経営基盤の強化」ではなく、「効率的かつ適応力のある筋肉質な経営基盤への進化」となっていたことがとても気になっていました。
言葉通り捉えると、今までとは別の方針だと言うことになります。
これに対し、従来の経営方針はどうだったのでしょうか。
これまでの中期経営計画「Value Up 2016」
中期経営計画期間
2014年度~2016年度(3年間)
概要
https://www.jcbusa.com/pdf/JCB_profile_2017_jp.pdf
ジェーシービー社長 浜川一郎 海外展開で3年後に会員数1億人を目指す | 短答直入 | ダイヤモンド・オンライン
「カード会員数を2016年度末までに約1億人にするとの方針」だったそうなので、経営基盤確立のために規模拡大を目標としていたような感じです。
なら、営業計数(会員数、取扱店契約数、年間取扱高)を公表していた意図が何となくわかります。
2016年度末の会員数は10,569万人。
晴れて中期経営計画目標を達成し、次のステージへ移行しているということも。
そして、サイトの掲載順が
- 中期経営計画(現在、未来)
- 営業計数の推移(過去)
となっていたことも。
ひょっとしたら、営業計数の推移が公表されるのも今回が最後かもしれませんね。
ということは「進化」という文言を言葉通りに解釈すればよく、2017年度から方針転換。
これまでの中期経営計画(規模拡大)と現在の中期経営計画(筋肉質経営)は全くの別モノであることは間違いないようです。
ボディビルで言うと、
- 2016年度までは増量期
- 2017年度からは減量期
というところでしょう。
JCBにおけるソラチカカード死蔵陸マイラーの位置づけが変化
2016年度業績評価は当時の中期経営計画的にはポジティブであり、我々ソラチカ陸マイラーも中期経営計画(会員数1億人)に貢献したと言って差し支えなさそうです。
しかし。
「我々への見方が2016年度までと2017年度以降でガラッと変わったのではないか?」という感想を持たれたのではないでしょうか。
極端な書き方をすると、
これまで:会員数1億人達成に貢献してくれてありがとう(福の神)
これから:筋肉質な経営基盤への進化には邪魔(疫病神)
年会費を納めるだけでは、到底固定費や一般管理費等の足しにはなりませんからね。
決済しないと売上も利益も伸びません。
ソラチカ陸マイラーがJCBから排除されないようにするために
- 死蔵を推奨しない(最重要)
- 「頑なに」死蔵しない
実際の利用額はあまり問題ではなく、最低限「意図的に使わない」ことを疑われなければ良いのではないでしょうか。
個人的には、「死蔵カード」のレッテルを貼られ、広く認知されることで「どのようなキャンペーンを打っても無駄」とJCBの心証を悪くすることを恐れています。
単に利用が少ないと言う状況であれば、それは発行会社側の問題となるからです。
とにかく、JCB側の経営努力余地を残すことが重要なのです!
さいごに
改めて自分の2コ前の記事を読み返しました。
ソラチカルートの改悪で最も懸念すべきは、カード発行会社のJCBがソラチカカードに商品価値を認めなくなること。
一方、陸マイラー界隈では「死蔵用クレジットカード」としての利用が推奨されています。
あくまでもソラチカルートだけのために利用し、決済手段としては全く利用しないというもの。しかし、それはJCBにとって良いことなのでしょうか。会員の年会費だけでペイできるのか、一定の利用実績(手数料)がないとペイできないのか…など、損益分岐点はわかりません。また、損益勘定とは別に、会員数至上主義なのかもしれません。
どちらを重視しているのかは中の人でないとわかりませんが、JCBは上場会社でないしこのあたりは完全ブラックボックス。(それは上場会社であっても変わらないと思いますが)ただ、仮に急増した死蔵会員(陸マイラー)が原因でソラチカルートが改悪となったら、悔やむに悔やみきれないのではないでしょうか。
リスクを少しでも軽減したい場合は、たまにはソラチカカードを決済手段として利用することを推奨します。
メインカードでなくてもよいから、ソラチカカードでJCBの売上に貢献しましょう。結果的に死蔵になるのは仕方ないと思いますが、頑なに死蔵と決めつけるメリットがあるとは思えません。
ほとんど同じことを書いてました(笑)。
が、今は
- 会員数至上主義(JCBにとって、2016年度までは良いこと)
- 損益重視(JCBにとって、2017年度からは良いこと)
を確認できています。
もう迷うことはありませんね!
なぜこのような記事を書き続けているのか
「ソラチカカードを全力で守る」この1点だけです。
ソラチカルート改悪(ここでは、ソラチカカルートの通行止め等)を避けるため、後悔しないように出来る限りのことはやっておこうと、検索需要もポイントサイト誘導も無視して1銭にもならない記事を全力で書き続けています。
なお、これは当サイトの読者を守るという意味も含んでいます。
重要なのは、新中期経営計画を踏まえ、2017年度以降の新JCBとどうお付き合いしていくかなのです。
過去の業績に我々もあぐらをかいてはいけません。JCBの中では、会員数を最重要指標とする時代は終わっているのです。たぶん。
とは言え、陸マイラーがJCBの経営にどの程度影響を与えているかどうかを確認する術はありません。
僅少なのであれば、大勢に影響なしとそのまま放置されて大過なく中期経営計画を終える可能性だって十分あるわけです。
ただ、我々の想像や希望とは関係なく、ソラチカカードの今後を判断するのはJCB他2社で我々はまな板の鯉。
まな板の鯉であっても、不安な芽が少しでもあるなら摘んでおきたく、「死蔵を推奨しない」について、どうかご協力よろしくお願いします。
もっとも、お伝えしたいのは過去記事から一環してこのことだけだったりします。
これまで同業者への配慮から名言しませんでしたが、そもそもクレジットカードの使い方など自然体でユーザに委ねればよろしいのではないかと思ってました。
本記事については、一定の成果を確認できた段階で下書きに戻します。