ドイツ連邦議会選挙 メルケル首相与党が第1党へ 連立は難航も

ドイツ連邦議会選挙 メルケル首相与党が第1党へ 連立は難航も
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24日投票が行われたドイツの連邦議会選挙は、メルケル首相の与党が第1党となることが確実になり、メルケル首相は4期目の政権を維持することに強い自信を示しましたが、前回に比べて議席を大きく減らす見通しとなり、今後の連立交渉は難航も予想されます。
ドイツの連邦議会選挙は、難民や移民の受け入れの在り方や治安対策などを争点に、24日、投票が行われ、今も開票が続いています。
ドイツの選挙管理委員会の発表によりますと、日本時間の午前6時半すぎの時点で299選挙区のうち203の選挙区で開票が終了し、各党の得票率は、メルケル首相率いる中道右派のキリスト教民主・社会同盟は34.7%、中道左派の社会民主党は21.1%となっています。
地元メディアは、いずれの党も前回に比べて議席を大幅に減らす見通しだと伝えています。

難民の受け入れに反対する新興の右派政党「ドイツのための選択肢」は11.8%となっていて、連邦議会に初めて議席を確保するうえ第3党に躍進する勢いです。

メルケル首相は日本時間の25日未明、党本部で演説し、議席を減らす見通しとなったことを認めたうえで「それでもわれわれが第1党となり、政権維持に向けた支持を得た」と述べ、首相を続投し4期目の政権を維持することに強い自信を示しました。

一方、これまで連立を組んでいた社会民主党は、選挙後は連立に加わらず野党として活動する考えを示しました。

このため、地元のメディアは、メルケル首相が環境保護を訴える緑の党など2つの少数政党との連立へ向けた交渉を行う見通しだと伝え、難航も予想されています。

専門家「意見の相違あり 連立交渉は難航」

ドイツの連邦議会選挙でメルケル首相の与党が第1党を維持することが確実になったことについて、国内政治が専門でベルリンにある「ハーティー・スクール・オブ・ガバナンス」のジモン・ムンツェルト講師は「従来の支持者である保守層に加え、複雑な国際情勢の中でメルケル首相が難民を受け入れる決断をし、左派の支持も取り付けた」と述べ、難民の受け入れ政策が幅広い支持につながったと分析しています。

一方、新興の右派政党「ドイツのための選択肢」が第3党に躍進する見通しになったことについては、「『ドイツのための選択肢』が通貨ユーロに反対する経済政策から難民の受け入れ反対に路線を変更したことが大きい。ドイツ国民優先を掲げ、与党への批判票を取り込んだ」と指摘しました。

そのうえで、今後の連立交渉については「自由民主党と緑の党の2党との連立を目指すことになるが、難民の社会への統合や雇用政策などで意見の相違もあり、交渉は難航するだろう」と指摘しています。

仏マクロン大統領「協力を継続」

フランスのマクロン大統領は25日、ツイッターに「メルケル首相に祝意を伝えるため電話した。われわれは決意を持って、ヨーロッパと自分たちの国のため協力を継続する」と投稿し、引き続きメルケル首相とともにEU=ヨーロッパ連合をけん引する考えを強調しました。

ドイツ連邦議会選挙 メルケル首相与党が第1党へ 連立は難航も

24日投票が行われたドイツの連邦議会選挙は、メルケル首相の与党が第1党となることが確実になり、メルケル首相は4期目の政権を維持することに強い自信を示しましたが、前回に比べて議席を大きく減らす見通しとなり、今後の連立交渉は難航も予想されます。

ドイツの連邦議会選挙は、難民や移民の受け入れの在り方や治安対策などを争点に、24日、投票が行われ、今も開票が続いています。
ドイツの選挙管理委員会の発表によりますと、日本時間の午前6時半すぎの時点で299選挙区のうち203の選挙区で開票が終了し、各党の得票率は、メルケル首相率いる中道右派のキリスト教民主・社会同盟は34.7%、中道左派の社会民主党は21.1%となっています。
地元メディアは、いずれの党も前回に比べて議席を大幅に減らす見通しだと伝えています。

難民の受け入れに反対する新興の右派政党「ドイツのための選択肢」は11.8%となっていて、連邦議会に初めて議席を確保するうえ第3党に躍進する勢いです。

メルケル首相は日本時間の25日未明、党本部で演説し、議席を減らす見通しとなったことを認めたうえで「それでもわれわれが第1党となり、政権維持に向けた支持を得た」と述べ、首相を続投し4期目の政権を維持することに強い自信を示しました。

一方、これまで連立を組んでいた社会民主党は、選挙後は連立に加わらず野党として活動する考えを示しました。

このため、地元のメディアは、メルケル首相が環境保護を訴える緑の党など2つの少数政党との連立へ向けた交渉を行う見通しだと伝え、難航も予想されています。

専門家「意見の相違あり 連立交渉は難航」

ドイツの連邦議会選挙でメルケル首相の与党が第1党を維持することが確実になったことについて、国内政治が専門でベルリンにある「ハーティー・スクール・オブ・ガバナンス」のジモン・ムンツェルト講師は「従来の支持者である保守層に加え、複雑な国際情勢の中でメルケル首相が難民を受け入れる決断をし、左派の支持も取り付けた」と述べ、難民の受け入れ政策が幅広い支持につながったと分析しています。

一方、新興の右派政党「ドイツのための選択肢」が第3党に躍進する見通しになったことについては、「『ドイツのための選択肢』が通貨ユーロに反対する経済政策から難民の受け入れ反対に路線を変更したことが大きい。ドイツ国民優先を掲げ、与党への批判票を取り込んだ」と指摘しました。

そのうえで、今後の連立交渉については「自由民主党と緑の党の2党との連立を目指すことになるが、難民の社会への統合や雇用政策などで意見の相違もあり、交渉は難航するだろう」と指摘しています。

仏マクロン大統領「協力を継続」

フランスのマクロン大統領は25日、ツイッターに「メルケル首相に祝意を伝えるため電話した。われわれは決意を持って、ヨーロッパと自分たちの国のため協力を継続する」と投稿し、引き続きメルケル首相とともにEU=ヨーロッパ連合をけん引する考えを強調しました。