貴重な体験だったので書いておく。
明け方に知らない番号から着信して、何かと思ったら上司の奥さんだった。
上司とは食事くらいは行くけど、特に男女の仲というわけではない。
というか、多分上司の方は精神的に私のことが好きなんだと思うけど、働いてるとそんなことはままあるので、そっ閉じしておいたような感じ。
食事も、相談がある的な誘いで、かっこつけたがる人なので、店はやたらといい店。すでに予約されてる状態なので断りづらい。頻度もそれほど高くない。
男女サシでの食事自体も社内では珍しいことではないし、飯はうまいし、大した話もしないけどまあいいかと思っていた。最近、食事以外の遊び(映画とか)にも誘われるようになり、でもそれは面倒くさくて断っていた。
上司は社内ではパワーもあり、ちょっと癖のある人でもあるので、面倒な事態になるのは嫌だな、と思ってやりとりを記録につけ始めたところだった。
奥さんの用件は、
・今後二人で会わないで欲しい
であった。
二人で会わないことは了解して、むしろ誘いを断る口実に苦心していたので、ちょうど良かった。
淡々と、激昂するでもなく、取り乱すでもなく、懇願するでもなく、淀みなく、冷静な口調で話していて、凄いな、と思ったけど、なんか怖いというか、心休まらない家なんだろうなぁというのが感じられた。