お久しぶりです。何だかんだで半年近く放っていましたが、一応シーズン5で最終レート1位を達成したので載せておきます。戦略記事の方も暇を見付けて更新したいんですが、リアルの方が忙しいのと、うまいことまとめられないのでまだ時間がかかりそうです。
何はともあれ、ひとまずはパーティを晒します。
すいすい3体に雨降らし2体、6体中5体が水タイプというポケモン界の常識を嘲うかのごとき凄まじい偏りを見せるパーティです。別に水統一を作ろうとしたわけではなく、単純に最も強いパーティを模索した結果、この形に行きついただけです。
まあこれで意外と相性補完も取れていたりもするんですが、このパーティは相手に合わせてポケモンを後出しするというようなことはほとんどせず、ひたすらに目の前のポケモンを殴り続けます。雨降らしの再発動時とトリル相手にナットレイに切り替える時以外にはほぼ交代を行いません(あとはバークアウトや威嚇の連打で能力を相当下げられた時くらいでしょうか)。まあこれは基本的に先制できるすいすい軍団だからこそ可能な芸当で、相性が悪い相手にも1発は攻撃を当てられる上に雨補正が入るから最低限のダメージは加えられるんですよ。
『苦手なポケモンには有利なポケモンをぶつけて倒す』のではなく、『苦手なポケモンは不利なポケモンを複数体使って倒す』という考え方を採用しており、ほとんど読みに頼らない力勝負を押し通せます。そして、すいすい軍団は実質種族値がメガシンカ級の連中ばかりなので、タイプ相性によらない力勝負には滅法強いです。
基本的に『ポケモン同士で苦手を補っていく構築』っていうのが自分は嫌いなんですよ。自分のパーティだけは全員レベル60で戦えるのならそれもアリでしょうが、自分と相手の強さは変わらないんですから、どれだけ苦手な相手を均等にしても互角の戦いしかできません。最大限に上手く行って5割しか勝てないパーティを作る意味なんかないと思っています。相性補完なんか考えるだけ無駄、パーティは偏っているほど強いと本気で考えています。
本音をいえばこれに加えてグラスフィールドもギミックとして放り込みたかった。ブルルを入れるスペースを作れないかと頭は捻ったんですが、あらゆるパーティに対応するためにこの6体は全員必要だという結論に至りました。雨降らし+すいすい×3の形の選出が一番強いわけだからすいすい3体は抜けない、天候を死ぬ気で維持する必要があるのでギミックの肝である雨降らし×2も抜けない、そしてナットレイがいないと雨パミラーとトリパの相手が苦しすぎる。ブルルがいなければ敵のフィールド妨害ができないのでアローラライチュウが苦しいといえば苦しいんですが、一応メガラグラージとナットレイで対応し切れないことはないので必須の6体を押しのけることはできませんでした。単体で見れば滅茶苦茶強いんですけどね、カプ・ブルルって。
以下、個別解説。
ペリッパー@湿った岩 控え目 雨降らし
技: 波乗り 暴風 追い風 守る
能力値(努力値): H157(172) A49(0) B121(4) C154(196) D91(4) S102(132)雨降らしその1。暴風追い風の存在とラグラージが地震を打ちやすいことがニョロトノに勝る部分で、種族値では完全に負けているんですが、結局雨降らし要員にそこまでの単体性能は求めていないということでこっちを出すことの方が多いです。即死してもすいすいが並んで相手を縛り易くなるだけでそんなに困りませんから、耐久力よりも生きている時のメリットを取ります。
そういうわけでペリッパーを出すことの方が多く、2体とも出すのは天候合戦をする場合だけなので単体でも雨を維持し切れるように持ち物は湿った岩。現状タスキが多いということもあって2発で倒すようにしてくる相手が多いのでタスキは機能しにくいですし、そもそも遅いペリッパーに気合のタスキは食い合わせが悪いです。
技もこれで完成。何故かニョロトノと違って波乗りペリッパーはほとんどいませんが、味方を巻き込みたくないときは暴風と打ち分けられるんだからこいつの水技の筆頭候補だと思っています。1番相性がいいラグラージの横では打ちにくいですが、他のすいすいは2体とも水1/4ですし、横にいるのもほぼ水タイプなので水技は横に任せてペリッパーは暴風を打つことも多いので、範囲技が欲しい時用の技としても使えて単純威力が高い技を選びました。とにかく読まれないので、呼び水頼みで動こうとした相手を倒したり、この指止まれ絡みのコンボを相手にラグラージと一緒に巻き込み技を打つことでコンボ成立前に完封したりもできます。
遅いポケモンなのでHPに極振り……したかったんですが、こいつが素早さで上回っていないとカプ・ブルルの相手が苦しすぎるという理由でSにある程度振っておく必要が出ました。何故かほとんどのカプ・ブルルは素早さにほとんど振っておらず、調べた感じでは高くても100前後までなのでこのラインに調整。後はHCのバランスですが、実数値がかなり低いポケモンなので11n調整した方がいいということでこれくらい。性格補正抜きでH157-C140ですから、既に耐久の方がそこそこ高くなっていて、これ以上火力を下げるのは無理でした。
ラグラージ@ラグラージナイト 意地っ張り 激流→すいすい
技: 滝登り 地震 岩雪崩 守る
能力値(努力値): H183(60) A169(188) B111(4) × D111(4) S112(252) → H183(60) A213(188) B131(4) × D131(4) S122(252)真正面から殴り合ったらほぼ負けない上に弱点が草のみという、驚異的な強さと扱いやすさを誇る、雨下最強の怪物。『水タイプと草タイプが苦手だから、雨対策がモロに刺さるポケモンなんだよなあ』と採用を躊躇していた所もあったのですが、実際に使ってみたら水タイプが苦手だというのは気のせいでした。いや、敵は雨補正のかかった水技が等倍で通してこっちは雨補正のない地震で攻めるしかないので苦手は苦手なんですが、相性差がひっくり返るほどにまで攻防の能力値が高かったです。ミロカロスにしてもレヒレにしても特防の方が防御よりも高いですから、パーティで唯一の上から打てる物理攻撃を持つこいつはむしろ水タイプの対策用に入ってくることすらあります。
技構成については、できればカミツルギと一部の氷タイプ対策用に馬鹿力をどこかに入れたかったんですが、岩雪崩の使い勝手が予想以上に良かったので断念しました。リザードンやユキノオーの他にも、サンダーやウルガモスに触れずに攻撃する手段や僅かにHPが残った相手を殴る手段としても重宝します。ノーリスクの範囲攻撃を1つ持っておくと色々便利なんですよ。
努力値は基本的にAS。攻防の能力値が元からアホみたいに高いのでS極振りは確定。基本的に先制するポケモンなので耐久よりも火力の方が重要ですが、HとAにそこそこ差があるので切りの良さそうな8n-1まではHPに回しました。
キングドラ@水Z 控え目 すいすい
技: 濁流 冷凍ビーム 雨乞い 守る
能力値(努力値): H163(100) A90(0) B116(4) C161(252) D116(4) S124(148)
怪物その2。雨前提ならば超速高火力にして耐久も並以上というチートじみたスペックのモンスター。
Z技の登場によって濁流1つで範囲攻撃と単体攻撃を使い分けられるようになり、技スペースを節約しながらワイドガードへの耐性と命中不安の改善に繋がりました。元技が濁流でもガルーラやサンダーを1撃で沈める超火力のスーパーアクアトルネードは打てるのでハイドロポンプは不要(火力もせいぜい5%程度しか変わりません)。天候合戦の要である手動雨も必須。残り1つは竜対策技の冷凍ビームか流星群の選択で、ぶっちゃけこれはどちらにするか微妙です。命中安定技を1つは持っておきたいし、基本的に交代を行わないパーティなので反動技である流星群よりも冷凍ビームの方が合っているだろうということで冷凍ビームに落ち着いたんですが、流星群がないと氷4倍でない竜たちに勝てないんですよね。サザンドラはそこそこの数がいるし、ラティ兄妹も全くいないわけではありません。何より同族に手も足も出ないというのはかなり痛いです。が、こいつはかなり素早さを削って耐久に振っているので、流星群があってもどうせ同族対決では勝てないだろうと踏んで、相手にキングドラがいるときはルンパッパに頑張ってもらうことにしました。サザンドラ相手のためだけならば反動技を採用する必要もなかろうという判断です。
諸々考えた結果、最終的には最速スカーフテテフ、準速スカーフキュウコン(R)抜きのついでに準速70族まで抜いておきました。ペリッパーの波乗りを結構くらうから耐久に振るメリットも大きいんですが、テテフとはお互い相手を確1にできる関係です。しばらく潜った感じだと最速スカーフもそれなりに存在したのでここまで上げておく必要はあるかなと。基本先制する上にさほど実数値が高いわけではないので火力には極振り、余りを耐久。
ルンパッパ@突撃チョッキ すいすい
技: 熱湯 エナジーボール 冷凍ビーム 猫騙し
能力値(努力値): H159(28) A80(0) B91(4) C156(252) D121(4) S118(220)
雨相手に選出されやすい水タイプに強い汎用性の塊。まあ物理耐久は低い部類で、技の威力が半端なせいで火力もいうほどではなく、キングドラに比べれば単体スペックは常識的です。全抜きできるようなことは滅多にありませんが、それでも一般ポケモンと比べたらずっと能力は高い。後はまあ、メタの事情というか、最強の物理ポケモンたるランドロスとボーマンダを上から縛れてしまうので物理耐久の低さがそれほど気にならないことが多いんですよね。メタグロスやガルーラあたりはやっぱりしんどいことはしんどいですが。
技構成については、まあ、ほぼテンプレです。1体は単体水技をもっておかないとワイドガード1つで詰むので波乗りは不可、熱湯とハイドロポンプの択ですが……最終的には命中率です。火傷のことまで考えれば期待値でも熱湯の方が上じゃないですかね。エナボとギガドレインに関しては、実際に両方使った感じではエナジーボールの方が役に立ったので、としかいえませんかね。基本的に水技を使うから、草技を使うのは早急な対処を要する相手が多いんです。あと、ほぼ先制するからギガドレインで回復する機会が少ないというのもあります。ギガドレインの方がいいなと思うのはルンパッパミラーマッチくらいですかね。
努力値はまあ普通。C実数値が低い上に基本的に先制するのでCに極振りは確定。BD4振りはしておきたいのでS極振りはなるべくやめたい。とするとSラインとしちゃあ最速スカーフランドロス抜きあたりが妥当かなと。最速スカーフテテフとはお互いに1発で倒せない関係なので、抜かれるのがキングドラほどは痛くありませんし。
ニョロトノ@格闘Z 控え目 雨降らし
技: 熱湯 冷凍ビーム 気合玉 守る
能力値(努力値): H191(204) A72(0) B101(44) C156(252) D121(4) S91(4)『2段雨』(自分で名付けました)を行うべく入ってきた2体目の雨降らし。ペリッパーとニョロトノのどちらの方が強いかは議論の余地があるとは思いますが、『迷うくらいなら両方入れればいい』という超理論によって天候合戦に圧倒的に強くなりました。雨降らし2体を前後に入れ替えるだけで毎ターン雨の再発動ができるので、別のポケモンに引いて戻しての手間がかからず天候の維持が非常に楽です。
ペリッパーよりもニョロトノを出したい相手も割と多いので、本音をいえばこいつの持ち物も湿った岩がベストなんですが、既にペリッパーに取られてしまっているので格闘Z。ナットレイと一部の氷タイプ対策のつもりだったんですが、意外とこいつ抜きでもナットレイはどうにかなるという事実が発覚して頭を悩ませています。でも、数が少ないとはいえユキノオーやラプラスの相手をすることを考えたらやっぱり外しにくいかなあ……あとはエルフーン+ガルーラの『初手日本晴れ+猫騙し』に対してルンパッパ+ニョロトノの『猫騙し+全力無双激烈拳』でガルーラを倒せるのも結構大きいです。ニョロトノが出る時っていうのは天候合戦をするときが多いですから、天候によらない攻撃手段を持っておくと便利なんですよ。
技構成は、まあ気合玉以外は普通。ペリッパーは横を気にして波乗りが打ちにくい時には暴風を打てばいいだけですが、こいつの冷凍ビームと気合玉は弱点をつかないと威力が出ないので、水技は横を気にせず打てるように熱湯(こいつの水技をハイドロポンプにしたら5体全員が別々の水技を使うことになって見栄えが綺麗だよなとかも考えましたが、まあ冷静に命中率を取りました)。ガードシェアラッキー対策の滅びの歌や低速を補う手助けも欲しいですが、抜ける技がないので断念しました。持ち物をオボンに変えて気合玉を滅びの歌か手助けに変えるというのも一つの手なんですが……フリーズドライ使いへの対策がどれだけ必要か次第ですかね。
実数値のバランスを考えてC特化までは確定。総合耐久指数がこの付近ではほとんど変わらないので一応H16n-1調整(H191-B101-D121での総合耐久指数は10514.16。最大はH189-B103-D121の10515.66)。素早さは振ってもほとんど抜けないので4振りのみでよし。
ナットレイ@拘り鉢巻き 勇敢 鉄の棘
技: パワーウイップ ジャイロボール アイアンヘッド 毒毒
能力値(努力値): H181(252) A160(252) B151(0) × D137(4) S22(0)天候もトリルもない相手には雨降らし+すいすい×3で十分、天候相手は雨降らし×2+すいすい×2で確定、となると残り1枠に求められるのは雨パのミラーマッチとトリパ対策です。ほぼ常に雨が降っているということで、超火力が期待できるオニシズクモも割と真剣に検討したんですが(そうなると水6体です)、ガチトリパ相手にも先行が取りたいのと、選出しなくても相手の炎タイプを呼んでくれる点を考慮してナットレイに落ち着きました。トリパと雨パ以外には基本的に出しませんが、一応例外としては「エスパー統一」「コケコライチュウ」「テテフワライド」「誓いパ」は他の5体で対処し切れないので渋々ながら選出していました。日本晴れ持ちのフワライドがちょっと多すぎませんか?
攻撃側が圧倒的に有利なダブルバトルにおいて、食べ残し+宿り木なんて悠長極まる戦法を使っている暇はありません。鉄の棘のせいで接触技を呼びにくく、基本的に交代出しも行わないパーティなのでゴツゴツメットも論外。敵のルンパッパを1発で倒すために持ち物は鉢巻き、技はパワーウイップが確定。こいつのアイデンティティたるジャイロボールも確定。ジャイロはトリパ相手には使えず、トリル下なら怯みが狙えるということでアイアンヘッド。残り1枠は完全に余っていたのでガードシェアラッキー対策用の毒毒を仕込んでおきました。叩き落とすも考えたんですが、初撃しか威力が出ない&Zクリスタルのせいで安定威力が出なくなったという点で叩き落とすに拘るのはリスクが大きいと考えました。基本的には半減だろうがジャイロボールの方が威力が高いわけですし、あって損するわけではありませんが叩き落とすがあって得することよりもガードシェアラッキーと当たる機会の方が多いです。
選出例1
先発:ペリッパー&ラグラージ 後発:キングドラ&ルンパッパ 選出相手:天候もトリルもない相手天候もトリルもない相手にはほぼこれ1択。威嚇が多そうな場合にはラグラージではなくキングドラを先に出します。ルンパッパは守るがないのでよほど猫騙しが初手に欲しい場合を除けば後発要因です。基本的には、一切交代を行わずにひたすら目の前の相手を殴り続けるだけです。ペリッパーを切り捨てて後発を死に出しするとき以外には可能な限り守るも使わずに殴り続けるので読みもへったくれもなく、最終的には地力の差で勝てます。
選出例2
先発:ニョロトノ&キングドラ 後発:ペリッパー&ルンパッパ 選出相手:バンギマンダ対天候戦その1。ボーマンダを上から倒せるポケモンが2体欲しいのでラグラージはお休み。ニョロトノよりもペリッパーを先に出すのはバンギラスの後出し相手に追い風が安定行動になりやすいのと、交代際に岩技を貰った時にダメージが少ない方を控えに置きたいからです。相性有利なので基本は勝てる相手ですが、ラグラージがいないせいでダメージが通りにくい上に化け物火力のマリルリが一緒にいると一気に苦しくなります。
選出例3
先発:ニョロトノ&キングドラ 後発:ラグラージ&ペリッパー 選出相手:メガリザードンYスタン追い風がよっぽど初手に欲しい時以外は、リザードンのソーラービームを誘えるニョロトノを先に出すことの方が多いです。1ターン目にキングドラの雨乞いでスカせればほぼ勝ちが決まります。あまりにもテテフかコケコがリザードンの横に並びそうな時はラグラージを先に出して、両守るから入ります。「メガシンカしたタイミング」で素早さが決定されるので、先に日照りを発動されてしまうとそのターンのラグラージはすいすいの速度で動けないんですよねえ……。
選出例4
先発:ニョロトノ&ルンパッパ 後発:ラグラージ&ペリッパー 選出相手:CHALKレヒレ、ガルーラエルフーン等、ガルーラ+日本晴れを打ってきそうな相手初手から猫騙し+全力無双激烈拳でガルーラを強引に落とす。ガルーラさえ落としてしまえばその取り巻きってランドロス以外は基本的に弱い奴しかいないので日本晴れがあってもどうとてもなります。
選出例5
先発:ペリッパー+ラグラージ 後発:ナットレイ+ニョロトノ 選出相手:コータス入りガチトリパコ―タスがいなければニョロトノがキングドラかルンパッパに変わります。トリルが張られるまでは素で1番強いラグラージで戦って、張られた後は死に出しか交代出しでナットレイに切り替えます。
選出例6
先発:ペリッパー&ナットレイ 後発:ルンパッパ&キングドラ 選出相手:雨パミラーマッチ(ルンパッパ入り)水タイプ相手にも引けを取らないとはいえ、さすがのラグラージも相手のルンパッパには勝てません。ただし相手のすいすいがキングドラかラグラージの時はキングドラではなく単純に強いラグラージを出します。キングドラに竜技がないことが響く戦いですが、ナットレイがすいすいを落としてくれさえすれば勝てます。落とせないと……まあ、すいすいがこっちは2体いますから、それでどうにか。ちなみに敵のナットレイは1対1交換しかできないので別に怖くはないです。
ブルルクチート入りの雨スイッチトリパというのもありますが、これにはナットレイに威嚇を入れられたくないのでキングドラかラグラージを先に出します。雨パのミラーマッチでは基本的にルンパッパが最強のポケモンなのでなるべく最後に控えます。
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