フランス人は日本の不倫叩きが心底フシギだ

元大統領の「暴露本」はメディアも国民も共感

日本の過剰な不倫バッシングは、止むことを知りません(写真:wavebreakmedia / PIXTA)
“若い頃から、亡き夫の背広のポケットには決して手を入れることはしなかったわ。夫はとてもモテる人でしたの。とても魅力のある人だからこそ、一緒に生きることを決意したのですもの。全てを束縛するなんて、考えもしなかったわ”    
マリアンヌ 80歳

 

昨今の日本では、有名人の不倫スキャンダル報道の嵐がおびただしいようです。ターゲットになった人たちへの世間からのバッシングもすさまじく、こと女性に対しては、より厳しいように感じます。

こうした風潮に対し、私は「あぶないな」と思います。犯罪に手を染めたわけでもないのに、ときに社会的に抹殺されるに等しい仕打ちを受ける点に、暴力的な同調圧力を感じます。ニッポンはこのままでいいのでしょうか。

フランスでは「純粋な愛」が賞賛されることも

一方、恋愛大国を自負するフランスでは、そこらの有名人の不倫くらいじゃメディアが取り上げません。さすがに、大統領や国民のスター、スーパーセレブともなればティータイムの話題くらいにくらいはのぼるかもしれませんが、これもプライベートが暴露されたことに対して憐憫の目を向ける程度。

それどころか、その純粋な愛に賞賛が与えられることもあります。愛人について記者から質問をされた際に「エ・アロール(それがどうした?)」と答えて有名となった元大統領のミッテラン。世を去って20年経った昨秋、公然の愛人だったアンヌ・パンジョが、33年間にわたって受け取ってきたラブレター1218通をまとめた『アンヌへの手紙』を出版しました。すると、(中には、アンヌの売名行為じゃないの、と嫌う人はもちろんいたのですが)国民の多くは、故人の手紙の文学的素養の高さとセンシュアルな表現力に驚き、生涯を貫いた愛の純粋さに共感したのでした。メディアの反応も概ね好意的でした。

これは、フランス人が世の中のラブアフェアには寛容であり、自他のプライバシーを尊重する国民性だからというよりも、そもそも他人の色恋沙汰になど興味がないということなのでしょう。バッシングはしません。もしそんなことをしようものなら、自分たちがミゼラーブル!当然ながら、私も身に覚えがある“叩けば埃の出るカラダ”です。罪深き人々に石を投げられるはずもありません。

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  • NO NAME325ad2b2dd23
    不倫をする側の言い訳にしか聞こえなくもないですが、不倫や結婚/離婚など著名人の色恋沙汰に対するメディアの取り上げ方(および世間の関心)がちょっと度を越しているような気はします。正直、他人のプライベートなんてどうでもいいと。。
    up341
    down47
    2017/9/24 05:53
  • ぱんだ7918b42efab2
    まさに、そのとおり。日本人の不倫に対する嫌悪やバッシングは容赦なく、異常です。テレビの報道もそればかりで、見ていて気分が悪いです。他人の事なんてほっておけば良いのに、、、、
    子供達には個性が大切なんて言いながら、大人の場合はその他大勢と同じことをしないと、叩かれる。
    日本人の子供じみた性格は、これからも変わらないのかしら?
    気持ちもグローバル化していかなければならないのに世界から取り残される〜かもね。
    up353
    down87
    2017/9/24 06:08
  • NO NAME1c8f1b071055
    筆者の言わんとすること良く分かります。人と人がお互い好意をもつことはとても素晴らしいこと。外野がとやかく言うことではない。家族が言うのはわかるが。
    メディアが過剰に取り上げ、大衆がその流れに乗ってしまうこと。それはメディアにより洗脳、大衆誘導されているということであることに日本人は気付かなければ。メディアが過剰に報道することには意図があるのですから。不倫→裁判 の世の中になることで大衆に何のメリットがあるのですか。そこをみなければいけません。メディアに誘導されてはいけません。
    up298
    down50
    2017/9/24 06:09
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