私にはセフレみたいな人がいる。
あなたは私のセフレです。はいわかりました。という契約を交わしたわけではないが、セフレだと思う。
初めて出来た体だけの関係の人で、これが恋なのかアンダーハートなのか、うまく答えが出せない自分がいた。
明日25日でぴったり4年。
この前のお盆には私の実家に挨拶にきているし、彼氏側の家族とも仲良くしていただいている。
同棲はしていなくて、土日や長期の休みに遊ぶペースで4年の交際が続いてきた。
人見知りをしてしまい猫をかぶる私の、付き合っていくうちに出てきてしまう本性を知っても、付き合い続けてくれた人だ。愛おしい、ってこういう感情かと教えてくれた人だ。
抱きしめられて嬉しくて涙が出る。初めての事だった。
とはいえ、浮気願望がここ1.2年前から強まっていた。ずっと今後この男性だけに寄り添っていかなくてはならないのか。まだ、遊びたい。チヤホヤされたい。とにかく寂しい。そんな思いから、彼氏には内緒で男性と食事にいったり、相席屋という居酒屋にも行った。
セフレくんとは1年前くらいにその相席居酒屋で出会った。かなりのイケメンだった。駅前の病院の研修医。運動が好きで高身長。モテる男の要素が全て詰まってる人だなと思った。
「また飲みに行きましょう」なんてLINEもきて話を進めていたが、急に相手からの連絡が途絶え、それから1年が経とうとしており、私も彼の存在を忘れかけていた。LINEの連絡先を整理するとしたら、真っ先に消していたと思う。
「久しぶり!覚えてるー?」なんて軽い感じで。
また飲みに行きませんか?という内容だった。
きっと今回も連絡が途絶えるんだろうなと思いながらも、とりあえず了承。
相変わらずイケメンで目を合わせることなんて出来ないほどだった。その日、お酒の入った私は、彼の家に上り込むことになった。
帰り際、私を送るといって2人きりになった時に手を握られ、誘われたのであった。
それでいてセックスがうまい、あっという間に快感の渦に飲み込まれていった。
「きょう泊まってくでしょ?」なんて甘く囁かれたら、それはもう二つ返事で了承した。
好き、なんて言われていないのにセックスをした。
ハイスペックな男性と寝ることができた事への満足感。死ぬ前にAV並みのうまいセックスを体感したかった願望を満たせた充足感。
隣で寝息を立てるイケメンの顔を見て、私は眠りについた。
罪悪感はなかった。
それからセフレくんのことがずっと気になっていた。facebookを調べたり研修先の病院のWEBサイトに公開されている通信簿のようなものを閲覧しチラッと映り込んだ彼を偶然見つけスクショをした。
また会いたい。また抱かれたい。
さみしい、つらい、そんな夜に強くそう思った。
そもそも自分から追いかける恋愛をあまりしたことがなくて、連絡の仕方が分からない。
モヤモヤしていた。自らの欲望通りに動くことができないでいる毎日に。
リアルの友達とは誰とも繋がっていないツイッターに感情を吐露しまくった。
そんな最中、
最後に会ってから2週間が経過した頃に、セフレくんからLINEがきた。
「また会えるかな??」
ずっと待っていた連絡。飛び上がって喜んだ。
日程を合わせてその数日後に会った。
別に会いたくなかったんだけどなんてテンションで。服も下着も新調してまでして、とっても会いたかったし楽しみにしていたのに。
私なりのプライドだった。
会う時間が、夜だったこと。
会って早々、「きょう泊まってくでしょ?」と魔法の言葉を囁かれたこと。
もうこの全ての行動から、
相手は私に好意ではなく、行為をしたいという欲望をお持ちの方だと察した。
体目当てだ。
確かに会話は合わないし特に盛り上がらない。私も変に身構えて、うまく会話ができない。
2歳年上の方なので、敬語もずっと取れなくて、壁を貼りまくった。
それでも嬉しかった。
私は彼の肩書きが好きなのか、彼が好きなのか、よく分からないでいる。
その日会ってから、また2週間が経った。
会いたい気持ちは、最後に会った日から積もりに積もっていき、今回は思い切って自分から連絡してみた。
かなり勇気のいることだった。
家でワンカップのお酒を4本開け、世界がクラクラしてきたタイミングで、こんばんは!また会えますか?と送った。
文章も練りに練った2行だった。重すぎない2行を送ったつもりだ。
一昨日の深夜に送り、次の日の朝に返ってきた。
よかった、無視されなかった。
来週かなー?いつあいてる?と聞かれ答えると、
その日は空いてないから来月かな?また来月連絡するね。と先延ばしにされた。
具体的な代替案は無しですか。
もしかして避けられてるのか?
迷惑だったのだろうか?
「また連絡するね」と言われると、もうこちらからは連絡することが出来ない。
壁を貼られたのだと思う。バリヤードだ。
それでもって、もう連絡は来ない気がする。
ああ、これが最後の連絡になるかもな。と思いながら「はいお待ちしてます」と返事をした。
「もう会うのやめときな。寂しさを埋めるために会うとセックス依存症みたくなるよ。
彼氏を大切にしなさい。」
今思う気持ちは、
けっこう好きだったのに残念だな。という感じ。
あとは、
また違うセフレが欲しい。
こんな文章を、なにも知らずに眠っている本命の彼氏の隣で打っている。時刻は日曜の午前10時。
今日は美味しいものを食べに、どこか連れていってくれるらしい。
恋ってなんだろう、愛ってなんだろう。
セフレってなんなんですか。
死ね
長い キモイ 小町でやれ