学校給食は安心・安全の食材のはず。そう信じて疑わなかったのに、健康とは程遠い「危険な食品」が使われていた――。
汚染された鶏肉、大量の女性ホルモンが含まれている牛肉、遺伝子組み換え米……。中国・アメリカから入ってくる「猛毒食品」は日本人を壊そうとしている。『怖い中国食品、不気味なアメリカ食品』の著者・奥野修司氏による衝撃のルポを公開。
(学校給食に含まれる「危険食品」について書かれた前編はこちらから)
前編では、中国からは、遺伝子組み換えのうるち米、重金属や有機塩素にまみれた野菜類、抗生物質漬けの鶏肉が。アメリカからは、女性ホルモン漬けの牛肉等々が日本に輸入されている実態について書いた。
いずれもにわかには信じがたいものだが、現実にこれらは私たちの口に入っている。それも、多数の子供たちが給食を通してこれらの危険食品を食べているのである。
子供たちが危険な食品にさらされるということは、子供たちの未来、ひいてはこの国の未来が奪われるということだ。国の行く末にも関わる大きな問題を、この国はどう向き合おうとしているのだろうか。
まず学校給食でも使われる加工食品だ。
鶏肉を例に挙げよう。近年、鳥インフルエンザの発生によって、鶏肉は中国から輸入されていないと思っている人が多い。たしかに鶏肉の輸入は禁止されたが、中国から猛烈な抗議を受け、加工すれば問題ないと「鶏肉調整品」の輸入を認めたのである(ちなみに福島県産農産物は、日本が抗議しても中国は輸入禁止にしている)。
たとえば唐揚げ、焼き鳥、フライドチキン、チキンナゲット、ミートボール、竜田揚げなどがそうだ。ほとんどがスーパーなどで冷凍食品として購入されるか、または外食産業で消費されるものである。
鶏肉調整品のようにパック詰めされた商品は、通常の検査は最初だけで、その後はまず検査されない。ノーチェックで流通するから、相当危険な食材が使われていたとしても、そのまま私たちの口に入ることになる。
さらに、多くの鶏肉調整品は外食産業に流れるのに、彼らには表示義務が課されていない。飲食店で注文した鶏肉調整品のメニューに国産と謳われておらず、かなり安いと感じたら中国産を疑うべきかもしれない。
中国産の古くなったアナゴが「活きアナゴ」として売られている場合もある。
実際に日本へ輸出している中国の企業を取材するとこう言われた。「5~7割は死んで古くなったアナゴを混ぜている」
「活きアナゴ」というのは、獲ってまだ新鮮なうちに活き絞めにしたもので、すぐに冷凍すれば鮮度は保持できる。「死んで古くなった」というのは水揚げしてしばらく放置されたもので、もちろん味も値段も落ちる。これを混ぜているというのである。
当然、中国の検査官も調べたらわかるはずだが、そこはいかにも中国らしい。
「札束を掴ませれば望み通りの報告書を書いてくれます」
だからといって日本の検疫は調べない。なぜなら、輸入食品をチェックする検疫官が全国で400人ほどしかいないからだ。輸入食品をすべてチェックするなど無理なのである。