近頃、
“音楽の才能は遺伝が9割”、“作曲はできない人には絶対できない”
なんて記事がちょっとした話題になっていました。
僕はこの記事には否定的なスタンスです。
確かに、センスみたいなものは遺伝するのかもしれません。
しかし、「作曲の仕方」さえ分かっていれば、作曲というのは誰しもができるものなんです。
曲を構成するものは?
音楽の三要素
一般的に、曲を構成しているのは、
音楽の三要素と呼ばれる「メロディ・リズム・コード」だと言われています。
このうち、「コード」というのが最も直感的に分かりづらいと思います。
が、しかし、作曲には最も重要な要素だと僕は考えます。
コード
「コード」とは、高さの違う音(たとえば「ド」とか「ミ」とか)が同時に重なりあっている音のことです。
日本語では「和音」ですね。
今回は、この「コード」について書いていきます。
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作曲に使うコードを知ろう!
以前、「曲のキー」って何?が分かる!音楽理論なんて知らないという人に向けて解説!でも書きましたが、基本的に1つのキーの中で使える音は7つです。
Cメジャーキーなら「ドレミファソラシ(ド)」ですね。
この意味が分からないという方は、先に、「曲のキー」って何?が分かる!音楽理論なんて知らないという人に向けて解説!を読んでくださいね!
コードも、この「ドレミファソラシ(ド)」の7つの音を組み合わせたものが使われます。
その組み合わせ方ですが、
三和音といって、高さの違う3つの音から成るコードが最も基本的です。
「ドミソ」というのは聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
「ド」から1つ飛ばして「ミ」。
「ミ」から1つ飛ばして「ソ」。
これで「ドミソ」という三和音が出来上がります。
こんな風に、1つ飛ばしに、1個目、3個目、5個目の音を鳴らすと基本的な三和音が出来上がります。
ではもうひとつ。
「レ」から1つ飛ばして「ファ」。
「ファ」から1つ飛ばして「ラ」。
これで「レファラ」という三和音が出来ました。
このように、
「ド」から始めた三和音(ドミソ)から「シ」から始めた三和音(シレファ)までの7つのコードが存在するわけです。
この、最も基本的な7つのコードたちをダイアトニックコードといいます。
ダイアトニックコード
そのダイアトニックコードを並べたのが、上の五線譜です。
「ドミソ」、「レファラ」、「ミソシ」・・・と、すべて1つ飛ばしに、1個目、3個目、5個目が重なって出来ているのが分かりますね。
音符の下に書いてあるのがコードネーム、つまりコードの名前です。
1つ目の「ドミソ」には「C」という名前がついています。
正確には「Cメジャー(コード)」ですが、メジャーコードは略すのが慣習になっていますので、「C」と読みましょう。
2つ目の「レファラ」には「Dm」という名前がついています。
これは「Dマイナー(コード)」と読みます。
メジャーコード?マイナーコード?
ここで早速疑問がわいてきたと思います。
なんで「ドミソ」は「Cメジャー」なのに、レファラは「Dマイナー」やねん!
ハイ。これには、音と音の間の距離が関係しています。
上の図を見てください。
「ドミソ」の場合
1個目の「ド」と3個目の「ミ」の間には、「ド♯」「レ」「レ♯」があります。
つまり、「ド」から数えて半音4つ分右に「ミ」があるわけです。
5個目の「ソ」までの距離も見てみましょう。
「ド」から数えて半音7つ分右に「ソ」がありますね。
この法則性で音が並べばメジャーコードになります。
「レファラ」の場合
1個目の「レ」と3個目の「ファ」の間には、「レ♯」と「ミ」しかありません。
「レ」から数えて半音3つ分右に「ファ」があるわけです。
5個目の「ラ」までの距離も見てみましょう。
「ド」から数えて半音7つ分右に「ラ」がありますね。
この法則性で音が並べばマイナーコードになります。
この音の距離の違いが響きの違いを生みます。
とくに大事なのが、1個目から3個目の音までの距離です。
5個目の音までの距離はどちらも同じ半音7個分でしたね。
試しに弾いてみてください。
「ドミ」だと明るい響きがしますが、
「レファ」だと暗い響きがしませんか?
この法則で、「C」から「Am」までのメジャー/マイナーが決定されていきます。
Bdimは例外
唯一、7つ目の「シレファ」は例外です。
「Bdim」という名前で、「Bディミニッシュ(コード)」といいます。
1個目の「シ」と3個目の「レ」の間は、半音3つ分で、これは他のマイナーコードと同じですね。
ちがうのは5個目の「ファ」までの距離です。
「シ」から数えて半音6つ分右に「ファ」がありますね。
つまり、他のコードに比べて5個目の音が半音低いということになります。
そのため、「Bdim」は、「Bm♭5」(Bマイナーフラットファイブ)とも呼びます。
ダイアトニックコード・四和音
ついでといってはなんですが、 四和音も紹介しちゃいます。
「ド」から1つ飛ばして「ミ」。
「ミ」から1つ飛ばして「ソ」。
さらに、「ソ」から1つ飛ばして「シ」
これで「ドミソシ」という三和音が出来上がります。
こんな風に、1つ飛ばしに、1個目、3個目、5個目、7個目の音を鳴らすと基本的な四和音が出来上がります。
三和音に7個目の音を足しただけですね。
四和音バージョンのダイアトニックコードを並べたのが、上の五線譜です。
こちらのコードネームも紹介していきましょう。
1つ目の「ドミソシ」には「CM7」という名前がついています。
これは「Cメジャーセブンス(コード)」です。
区切るところを間違えないでくださいね。
「C / メジャーセブンス」です。
「Cメジャー / セブンス」ではありません!
三和音の「C」に「M7」がくっついた形ですね。
2つ目の「レファラド」には「Dm7」という名前がついています。
これは「Dマイナーセブンス(コード)」と読みます。
これも区切るところを間違えないでください。
「Dマイナー / セブンス」です。
「D / マイナーセブンス」ではありません!
三和音の「Dm」に「7」がくっついた形ですね。
メジャーセブンス?セブンス?
ハイ、またまた疑問がわいてきたと思います。
なぜドミソシは「メジャーセブンス」なのに、レファラドは「セブンス」なんでしょう?
やっぱり、音と音の間の距離が関係してるんですね。
下がって数えた方が早いので、左にいくつ分かを数えます。
たとえば「CM7」の場合、1個目の「ド」から数えて半音1つ分左に「シ」があるわけです。
そして「Dm7」なら、1個目の「レ」から数えて半音2つ分左に「ド」があるわけです。
この法則性で、ダイアトニックコードの中では、
「C」と「F」には
メジャーセブンスが付いて
「CM7」と「FM7」になります。
「Dm」、「Em」、「G」、「Am」、「Bdim」には
セブンスが付いて
「Dm7」、「Em7」、「G7」、「Am7」、「Bm7♭5」になります。
今回はここまで!
次回は、「作曲にはコードの順番が大事!」編をお送りします!
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