Toru Hanai / Reuters
東京都の小池百合子知事は9月22日、定例記者会見で憲法改正について「いろいろな観点から改正の余地がある」として、若狭勝衆院議員らの新党でも改憲を推進すべきだとの見解を表明した。
小池知事は、「憲法9条の1点のみに議論を集約させるということが、この国を思考停止に陥らせてきたのでは。総合的に見るべき。議論を避けてはいけないと思っております」と話した。
また、北朝鮮の核ミサイル問題などを引き合いに「今、国家的危機とも言えるような北朝鮮情勢を抱えながら、これでずっと議論をしてるんですかというように私は思います」とも話し、憲法9条を含めた改憲全体を急ぎ進めるべきとの考えを示した。
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自民党の憲法改正推進本部は、衆院選挙の公約の中に「憲法9条への自衛隊の存在の明記」を盛り込む方針を固めている。これは、9条の1項と2項を残したうえで、自衛隊の「合憲化」を目指すとした安倍晋三首相の提案に沿ったもの。
しかし、2012年の自民党改憲草案では9条2項を削除して自衛隊を明記することとしており、石破茂氏らは安倍首相の方針に反対する立場を鮮明にし、テレビ番組などでも主張している。こうした意見の違いから、党内でも議論が続いている。
若狭氏らは、小池氏に対して代表就任を打診したと報じられている。小池氏自身は新党に参加するかどうかについて明確にしていないが、この日の会見では「知事が国政(政党)に関与する例はあった」と、前向きな立場をとった。