実は残業代を損しているケースがあるかもしれないという話です。
(以下のお話では、時給1000円の設定で説明されています。)
「時間外」の場合
・1日8時間を超えた分は、25%以上増で、1250円 〜 となる。
では、日曜が休みで月曜 〜 土曜 まで7時間働いた場合は残業代はもらえないのでしょうか?
実はもらえます。
・1週間40時間を超えた分、7時間 ✕ 6日間 = 42時間 なので、2時間分が、25%以上増の2500円 〜 の残業代となる。
・1か月の時間外労働が60時間を超えた分は、50%以上増となります(※大企業のみ適用)
「深夜」の場合
・深夜(22 〜 5時)は、25%以上増で、1250円 〜 となります。
では、時間外かつ深夜の場合はどうなるでしょうか?
↓こちらのような場合、8時間以上の夜21時〜22時は25%以上増で1250円 〜、夜22時〜23時は50%以上増の1500円 〜 の残業代となる。
「休日」の場合
休日も働けばたくさんお金がもらえるようなイメージがありますが、たくさんもらえる休日とそうではない休日があります。
「法定休日」・・・法律では必ず週1回休まなければならないので、週休1日の場合はその日が法定休日となる。
こちらは35%以上増で、1350円 〜 の残業代となる。
「所定休日」・・・週休2日の場合、どちらかが法定休日となり、もう一方が所定休日となる。
こちらは割り増しがないので、残業代は時給1000円のままとなる。
どこまでが労働時間?
・ラジオ体操や朝礼は、業務時間?
仕事しているわけではないが、参加が強制になると自由に時間が使えないので、労働時間とみなされる。例えば3分くらいならいいんじゃないかという話にもなりそうですが、残業代は1分単位で支払わなければいけないことになっている。
・昼休みの電話当番は、業務時間?
自由に利用できないと休憩時間ではない。
・着替え時間は、業務時間?
制服の着用が義務なら労働時間。
残業代がつかない人は?
残業代がつかない人というのは、管理監督者といって、一般の会社だと部長クラス以上。
給与明細書や出勤簿は大事
給与明細書といえば、支給額だけを見てしまいがちです。
しかし、未払いの残業代があって請求する場合、給与明細書が重要な証拠となるので取っておくのが大事。
さらに、出勤簿やタイムカードの控えは、2年分以上はとっておいた方がよい。支給漏れがあった場合、現在だと過去2年分まで請求できるため。