電通社長 法廷で謝罪の言葉繰り返す

電通社長 法廷で謝罪の言葉繰り返す
電通の山本敏博社長は22日の初公判で、高橋まつりさんが亡くなったことなどについて謝罪の言葉を繰り返しました。
会社の代表として裁判に出た山本社長は濃い紺色のスーツを身につけ、午前10時半ごろ、4人の弁護士とともに硬い表情で東京簡易裁判所に入りました。

初公判は予定の午前11時より5分ほど早く始まり、傍聴席の最前列には高橋まつりさんの母親の幸美さんが座りました。
裁判の冒頭、山本社長は幸美さんの席に向かって一礼し、証言台に立つと「間違いありません」と述べ、違法な残業だったことを認めました。
幸美さんはまっすぐ前を向き、その様子を見ていました。

検察は、会社の同僚が「まつりさんはサービス残業を余儀なくされていて、上司はその状況を把握していた」と証言していることを明らかにしました。
また、まつりさんから母親へのメールの内容も明らかにし「仕事がきつくてやめたい」とか「自殺しようとしたけどできなかった」などと記されていたことを挙げ、違法な残業の実態を示しました。

山本社長は事件の前に労働基準監督署に繰り返し是正勧告を受けていたと説明し「ご迷惑をおかけした方に心からおわび申し上げます」と述べました。
まつりさんが亡くなったことについては「尊い命を失ったことの責任は極めて重いと思っています」と述べ、謝罪しました。
そして電通の労働環境について問われると「以前は仕事に時間をかけることが顧客の要望にこたえることになるという考え方があった」と答えました。
山本社長は「時間を管理することとサービス品質の向上を追求することは矛盾するという考えがあった」と述べ、電通の企業風土が違法な残業の原因だったと説明しました。

幸美さんはこうした説明を手元のノートに書き写し、じっと話を聞いていました。

最後に山本社長は、社員の労務管理が適切に行われていなかったことやまつりさんが亡くなったことについて、改めて謝罪しました。

裁判は1時間余りで終わり、山本社長は幸美さんの席に向かって再び一礼し、法廷をあとにしました。
電通社長 法廷で謝罪の言葉繰り返す

電通社長 法廷で謝罪の言葉繰り返す

電通の山本敏博社長は22日の初公判で、高橋まつりさんが亡くなったことなどについて謝罪の言葉を繰り返しました。

会社の代表として裁判に出た山本社長は濃い紺色のスーツを身につけ、午前10時半ごろ、4人の弁護士とともに硬い表情で東京簡易裁判所に入りました。

初公判は予定の午前11時より5分ほど早く始まり、傍聴席の最前列には高橋まつりさんの母親の幸美さんが座りました。
裁判の冒頭、山本社長は幸美さんの席に向かって一礼し、証言台に立つと「間違いありません」と述べ、違法な残業だったことを認めました。
幸美さんはまっすぐ前を向き、その様子を見ていました。

検察は、会社の同僚が「まつりさんはサービス残業を余儀なくされていて、上司はその状況を把握していた」と証言していることを明らかにしました。
また、まつりさんから母親へのメールの内容も明らかにし「仕事がきつくてやめたい」とか「自殺しようとしたけどできなかった」などと記されていたことを挙げ、違法な残業の実態を示しました。

山本社長は事件の前に労働基準監督署に繰り返し是正勧告を受けていたと説明し「ご迷惑をおかけした方に心からおわび申し上げます」と述べました。
まつりさんが亡くなったことについては「尊い命を失ったことの責任は極めて重いと思っています」と述べ、謝罪しました。
そして電通の労働環境について問われると「以前は仕事に時間をかけることが顧客の要望にこたえることになるという考え方があった」と答えました。
山本社長は「時間を管理することとサービス品質の向上を追求することは矛盾するという考えがあった」と述べ、電通の企業風土が違法な残業の原因だったと説明しました。

幸美さんはこうした説明を手元のノートに書き写し、じっと話を聞いていました。

最後に山本社長は、社員の労務管理が適切に行われていなかったことやまつりさんが亡くなったことについて、改めて謝罪しました。

裁判は1時間余りで終わり、山本社長は幸美さんの席に向かって再び一礼し、法廷をあとにしました。