「民間」という名の戦場

元自衛官である私、高橋真悟が入隊から除隊後、民間で20年以上生きてきた中で感じたことや自衛隊との違い、葛藤などを書いています。

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こんにちは、高橋です。

 

前回は挨拶について書いてみましたがいかがだったでしょうか。

自衛隊では挨拶(≒敬礼)について、一定の強制力があるけど、民間は厳密な強制力が無いので、

まず自衛隊から民間に行く場合、そこから慣れる必要があるという事で書きました。

 

今回は、挨拶とは別にもう一つ、書いてみたいと思います。

 

それは、

「指示されたこと以上の事をやってもいいかどうか?」

ということです。

 

ただこれは先にお断りしておきますが、自衛隊全体ということよりも部隊によって違うところがある、

また、私が在隊して居た頃の自衛隊の部隊を考えて書いているので、

現在の自衛官諸官には当てはまらない可能性もありますので、その点に留意の上読んで下さい。

 

では。

 

民間では、会社やその業務にもよりますが、例えばある一つの業務指示を出された時、

それをこなして終わるのではなく、その先まで見越して先回りした仕事をすると、

高く評価される傾向がります。

 

例えば、

「高橋さん、○○の書類を12時までに作っといて」

といわれたら、

「12時までに作って終わり」

ではなく、

「11時半くらいには終わらせてその後に後続する仕事も着手しておく」

とか、こういう風にやると評価が上がりやすい傾向があるようです。

 

※ちなみにこれはあくまで例示したものなので、非常に単純に書いています。

 

しかし、私が在隊していた時代、平成1ケタのころですが、自衛隊では逆の傾向が強かったように思います。

 

例えば 

「高橋、12時までに〇〇を完了させろ」

と言われて、

「11時半までに終わらせてこっちもやっておこう」

とすると、完了報告した時に、

「誰がそんなとこまでやれと指示した!指示された事だけやれ!」

と、こうなることが非常に多かった、というか殆どでした。

 

※これも例示として非常に単純に書いています。

 

これも自衛隊と民間の大きな違いではないかと思います。

 

で、なぜこうなるか。

 

自分なりに考えてみましたが、前者の民間企業の場合、

会社の利益を最大化することが最終目標です。

 

その為、業務を素早く円滑にこなし、しかも次の仕事も前倒しでこなせるならどんどんこなせた方が

利益最大化ということを考えると、都合が良いわけです。

また、これが出来ないと最初は新人だからで通りますが、そのうち「こいつ仕事遅いな~」とか

「言われたことしかやらねーのかよ」という風に評価されかねません。

 

しかし自衛隊の場合、上官の指示以外の事をして万が一何か起きたら、

それは人命に直結するという考え方をします。

そしてその場合、勝手な行動をした隊員に問題があるということだけでなく、上官の管理監督責任も問われます。

 

このことから考えると、民間と自衛隊の考え方の違いは、

人命がかかわる仕事かお金がかかわる仕事かの違い

のような気がします。

 

従って、もし現在在職中の隊員の方が退職を考えている場合で、今いる部隊が基本的に、

「指示されたこと以外をやると怒られる」という様な部隊だった場合、同じ感覚で民間企業に行くと、

こういう評価をされる可能性があります。

 

「指示された事は出来るけどそれ以上は出来ない指示待ち人間」

 

私がいた頃と違い、今の自衛隊は自分で考えて行動するという流れになっていると聞きますから、

今の自衛官の方には、もしかしたら当てはまらないかもしれませんが、

もしこれを読んでいる現職自衛官の方がいらっしゃったら、頭の隅に入れておいて、

民間に出たら全く違うい世界に行くんだというくらいの気持ちを持って頂けたらと思います。

 

さていかがだったでしょうか。

 

民間と自衛隊の考え方の違いがよく判る例な気がしていますが、これは私がいた平成1ケタごろの自分が居た部隊での経験を元に書いています。

なので、現在の隊員のみなさんには当てはまらない事かもしれません。

 

が、しかし、参考情報として、このくらい民間との温度差があるという事を理解していただくためには、

比較的良い例ではないかと思います。

 

それではまた。

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