カナイセイジ氏作『Eight Epics』を元に、1983年の角川映画『新里見八犬伝』をベースとしてMD独自のアレンジを加えています。 あなた達は八犬士の1人となり、里見の姫を奉じて悪霊達に立ち向かいます。蘇った恐るべき悪霊とその軍勢を打ち倒し、混迷を極める安房国を救うことができるでしょうか。 今、八犬士達の最後の戦いが始まります!
サイコロには2色あり、6つある方が霊力サイコロとなります。 |
最初に自分が使用する八犬士を選択します。 八犬士カードの中から好きな1枚を選んで手元に置いてください。選びにくければ、ランダムで配ってしまっても問題ありません。 八犬士を選んだらライフカウンターを1つ受け取り、LPの最大値の所に置いてください。残りの八犬士は場の中央にある共有置き場へ置き、ライフカウンターをLPの最大値より1つ少ない値に置いてください(つまり、共有の八犬士はプレイヤーが選んだ八犬士よりLPが1少ないことになります)。 八犬士を選んだら志津姫の準備もします。志津姫カードの上にそれぞれ1~6の目を1つずつ、計6つの霊力サイコロを置きます。 この6つのサイコロが、志津姫の持つ「霊力」となります。このサイコロは使い切りで、ゲーム中に補充されることはありません。 次に悪霊カードから「黄幡霊」を取り出して表向きに置き、残りの7枚を裏向きのままよくシャッフルして悪霊山を作り、それを「黄幡霊」の横に置いてください。 本ゲームのラスボスは「黄幡霊」と決まっていて、最終的にこれを調伏するのが目的となります。それ以外の敵は7枚中5枚がランダムで選ばれることになります。 それが終わったら、軍勢カードを裏向きのままよくシャッフルして軍勢山を作り、これも悪霊山の隣に置いてください。 最後に親を決定します。 選んだ八犬士の八徳を見て、「仁義礼智忠信孝悌」の順番で、最も早いプレイヤーが最初の親となります。
1ターンで悪霊1つを撃退、あるいは調伏する(最終ターンのみ黄幡霊+悪霊1つ)ことを目的とし、それができなかった場合はその時点で敗北しゲーム終了となります。 以下の手順に従い、ゲームを進行させてください。
悪霊にはそれを撃退、あるいは調伏する為に必要な解決条件が略号で示されています。「D」はサイコロの数を、「丸付き数字」はその出目を表わしています。 |
悪霊が決定したら、その撃退条件の一番上から順に解決を行うことになります。親は撃退条件の一番上に記された数のサイコロを振り、「悪霊プール」を作成してください。
また、最終ターンは悪霊+黄幡霊で2枚ありますが、まず悪霊の方から解決します。悪霊を撃退、あるいは調伏できたら、黄幡霊戦を続けて行ってください。
手番となったプレイヤーは自分が選んだ八犬士、もしくは共有置き場の八犬士から1人を選んで悪霊と「戦闘」を行います。 ただし、この時横倒し(=使用済み)になった八犬士を選ぶことはできません。もしも自分が選んだ八犬士、そして共有置き場の八犬士が全て横倒しになっていて、誰も選ぶことができなかった場合、手番はパスとなります(そうでないならパスできません) また、親は自ら囮となって軍勢を陽動し、悪霊から引き離すこともできます。 その場合、自分が選んだ八犬士を横倒しにして手番をパスし、軍勢カードを捨て札にしてください。ボーナスVPは得られなくなりますが、難易度を下げることができます。 戦闘は以下の手順によって行われます。
まず、選んだサイコロを全て振ってください。 次にその中から目を1つ以上、好きなだけ選んで「確保」します。そして、確保しなかった残りのサイコロを再度振ります。
する必要がなければパスもできます。その場合、解決条件を満たしていたら「2-3:ダメージ処理」へ。そうでなければ「2-4:戦闘終了」へ移動します。 LPがある限り、何度でもスキルを使用したり、再戦闘を行えますが、LPが0になったら、それ以上減らせません。また、スキルによって目が変化しても、最高値は6、最低値は1となります。 志津姫の霊力を使用する場合、LPを消費しません。 志津姫カードに乗せられたサイコロの好きな目を選び、悪霊プールの好きなサイコロ1つを捨てるか、あるいはそのまま霊力の目を加えてください(志津姫カードから離れた霊力サイコロは、次の悪霊プールを作成する際にゲームから取り除かれます)。 ただし、消費された霊力はゲーム終了時まで回復しません。 また、黄幡霊を倒す為に最低1つは残しておく必要がありますので、霊力を使うタイミングには注意してください。 |
そうでなければ、戦闘を続行します。 サイコロを一旦場に戻し(霊力サイコロが含まれていたらゲームから取り除きます)てから、次の解決条件に記された数のサイコロを振って「悪霊プール」を再度作成し、「2-2:スキルの使用/再戦闘/霊力の使用」から改めて処理を行ってください。 この時、「2-1:悪霊プールの振り直し」は行えませんので注意してください。
使用した八犬士を横倒しにして、使用済み状態にしてください。 この時、LPが0以下になっていた場合、その八犬士は死亡してしまいます。八犬士カードを裏返し、以後スキルの対象にできず、選ぶこともできなくなります(自分が選んだ八犬士が死んでも、即ゲームから脱落する訳ではありません。共有置き場に八犬士が残っていれば、それを選んで自分の手番を行うことが可能です)。 また、敵の解決条件が残っていたら、それを全て満たすまで戦闘を行う必要があります。現在の悪霊プールと手番を次のプレイヤーに渡し、戦闘を続行してください。 もしも、全ての八犬士が横倒しか裏返されるかして、戦闘が続行不可能となってしまった場合、残念ながらゲームに敗北してしまいます。直ちにゲームを終了してください。
悪霊カードを取り除き、軍勢カードがあればスコア置き場へ置いてください。使用した霊力サイコロも取り除きます。 この時、「最後の解決条件を達成した」悪霊プールの目が、各悪霊毎に設定された調伏条件を同時に満たしていた場合、悪霊を調伏し完全に消滅させることができます。 調伏後、最後の解決条件を達成した八犬士は、この悪霊カードを得て成長します。悪霊カードを八犬士カードの下に重ね、その追加スキルを得てください。この成長によって得られた追加スキルは、ゲーム終了時まで失われることはありません。 これらの処理が終わったら、全ての八犬士カードを縦置き状態に戻し、最後手番の左隣のプレイヤーが次の親となって新しいターンを開始してください。 もしも最終ターン(5ターン目)だった場合、まだターン終了となりません。八犬士カードを縦置きに戻さず、最後手番の左隣のプレイヤーが次の親となってターンを開始し、山から悪霊を引かずそのまま黄幡霊と戦ってください。 また、黄幡霊との戦闘では以下の2つの条件が加わります。 ①調伏条件も同時に満たす必要があります。 ②霊力をどの解決条件でもよいので、最低1つは使用する必要があります。 無事、黄幡霊を倒すことができれば、ゲームに勝利します。
八犬士の全LPを合計してVPとし、スコア置き場にある軍勢カードのボーナスVPも加えてください。また、志津姫の霊力が残っていれば、霊力のサイコロ1つにつき2VPとして加算します。 そして、その合計VPに応じてエンディングが決定します。 ゲームに慣れてきたら、よりよいエンディングを目指して頑張ってみてください! |
ゲームに敗北
度重なる激戦の末、勇士達は倒れ志津姫は捕えられた。悪霊軍の軍靴は地を震わし、勝鬨は天を震わせた。それは新たなる闇の産声、暗黒の時代の始まりであった。 志津姫の霊力を糧に完全復活を果たした黄幡霊は、かつて潰えた夢、関東制覇に向けて動き出す。安房国から溢れ出た闇は関東一円に波及し、その支配権を急速に拡大している。求心力を失った関東管領、そして室町幕府に対抗する術はあるのだろうか。 救いを求める民の声は、新たなる勇士の誕生を促すのだった。
VP13以下
悪霊は滅び、悪徳に蝕まれた城塞は闇の軍勢と共に覆滅した。朝焼けの光の中、収奪に怯える村民達は諸悪の根源の断末魔を看取り歓喜の声を上げる。だが、そこに志津姫と、彼女を奉じる八犬士達の姿はない。 いずれ新たな強者がこの地を支配し、勇士達の活躍も忘れられていくのかも知れない。それもまた、無常なる世の定めであった。
VP14~21
志津姫の放った光の矢が、悪霊ごと城の基部たる御柱を撃ち抜き崩壊が始まった。志津姫と生き残りの八犬士達はからくも城を脱出し、小高い丘の上で最後の時を見守った。闇は滅び、光は残された。だが、失われた命はもう戻らない。 志津姫は死者の霊を弔うべく富山へと入り、八犬士もそれに従って僧体となり、最後まで志津姫に忠義を尽くしたという。
VP22~29
悪霊とその軍勢は滅び、長く闇に閉ざされていた安房国に、再び光が取り戻された。だが、受難はまだ終わらない。時は戦国の世を迎えんとし、血で血を洗う戦国の修羅が関東一円の支配を目論見行動を開始していた。 志津姫は戦火に巻き込まれようとしている民を守り、里見家を再興すべく再び八犬士と共に立ち上がった。 夜明けは、未だ遠い。
VP30以上
悪霊は滅び、脅威は取り除かれた。しかし、闇の軍勢が残した爪痕は安房国一帯に深く刻まれ、近隣の村は焼かれ人々は難民化している。 志津姫は里見家の再興を宣言し、悪霊討伐に功のあった八犬士達を重臣に取り立て、城を与えて混乱した安房国の鎮静化に努めた。 関東管領の権威は失墜し、関東一円の治世は乱れ、安房国もその影響を免れない。復興の道は、険しく厳しいことだろう。 志津姫と八犬士達の、新たなる戦いが始まる。 |
「破滅の吐息」は小文吾の出番だが、いなければ現八でもいい。現八なら「天地崩落」「咎人の叫び」にも対応できるので、最初から現八というのもありだ。 「黄泉帰りの光」は信乃で微調整をかけるのが一番楽だ。 最後の「始原の闇」は、霊力で③④を揃えてしまうのが楽だ。更に、船虫や金色夜叉を調伏していたら、親兵衛を温存しておいて全部スキルで揃えてしまうのも効率がいい。 最後なので、出し惜しみせずに戦おう!
「四面楚歌」は玉梓最大の難関だ。最初のロールで③以下の目を多く振ったら、まず小文吾で1ずつ上げておくと楽になる。普通に攻略するなら信乃か現八だが、信乃は使用頻度が比較的高くなる傾向があるので、現八から使っていくのがいいだろう。 「二律背反の掌」はそんなに難しくない。振り直しと再戦闘だけでも十分達成可能だ。
最後の「裏切りの秘剣は稲妻に煌めく」は、実は思ったよりも難しい。基本楽には揃わないので、例えば目が高めに揃っていたら、小文吾のスキルで一旦⑥にし、次に現八のスキルで①を作る、というやり方もある。が、LPを大量消費するのであまりオススメできない。 |
調子が良ければ全く脅威でないが、悪ければ泥沼も十分にあり得る。霊力②⑤は安いので、積極的に使用するのも1つの方法だ。 正攻法で行くなら、全力信乃か、毛野でサイコロを1つ増やして再戦闘がベスト。ただし、信乃も毛野も活躍の場が非常に多いので、使い潰さず荘助で小まめにLPを回復しておこう。
霊力の①や②は比較的安いので使用してもいいが、はっきり言って船虫で使うのは勿体ない。 再戦闘して気合で低い目を出そう!
まともに攻略するなら、信乃で目を微調整するか、毛野でサイコロを増やして再戦闘という流れになる。が、両名ともできれば黄幡霊に取っておきたい人材である。 大角を使えば①は作れるが、それ以外の指定目は結局再戦闘で地道に作るしかない。なので、大角は玉梓や船虫用に残しておいて、使わない方が実はいいかも知れない。 振り直しと再戦闘を含めて、ほぼ8人総力戦になるので、もしも終盤に出てきたら躊躇わず霊力を使用して③④を作ってしまおう。ここで負けたら黄幡霊に届かないので、全力を出しても構わない。 また、「三千世界の鴉」はこのゲームにおける小文吾最大の見せ場だ。小文吾は最後に温存し、スキルを使いまくって⑥で調伏を目指そう。この追加スキルは必ず役に立つ。 それに、敵の可愛い女の子を、ハゲの大男が死力を尽くして倒す(そして、そのスキルを得る)、というのも、女の子が味方になってくれた感があってロマンス溢れる話じゃないか。 |
「戒厳のヴェーダ」までは再戦闘で形を作り、難易度の上がる「賢人のウパニシャッド」で小文吾にご登場いただくのが良いだろう。 また、山狗姫の追加スキルは調伏条件を含めて小文吾と非常に相性が良い。 だがもしも可能なら、親兵衛で小文吾のスキルを使い、親兵衛がこの追加スキルを得るとこの先の攻略がグッと楽になる。余裕があれば、是非狙ってみよう。
「坤の一閃」で大角を使用すると、「納刀一礼」で泥沼に陥る可能性が高い(1/3は思ったより出ない)。なので、霊力①⑥を使ってしまっていたら、大角はなるべく温存しておくのが良いだろう。 「坤の一閃」「乾の円環」は我慢して再戦闘で目を作ろう。 追加スキルはあると便利だが、その為に全力大角したり、LPを大量に使うと本末転倒なので、余裕があるなら小文吾で一気に終わらせてしまってもいい。脳筋は理を制すのだ。
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