最近の日経平均の動き ―― 《カナル24》は語る (最近日の記事をまとめてアップ)

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■■ このコ-ナーは2017年8月31日で終了しましたが、ユーザー情報の記事を遅れて アップします。


(2017. 9.21) TOPIX 1668P(+0) 日経平均 20347円 (+37) 19.7億株 (2兆8207)


昨日の海外株は

(1)中国上海  +0.27%
(2)英FT100  -0.05%
(3)独DAX    +0.06%
(4)仏CAC   +0.08%
(5)NYダウ   +0.19%
(6)ナスダック    -0.08%

FOMCが終わった後、イエレンFRB議長は、①年内にもう一度金利引き上げをする、②10月から買入れ資産の縮小を始める、と示唆しました。

市場は12月に金利引き上げがありそうだとして、長期金利は2.270% (+0.024)へ上昇。インフレ期待が高まりましたが、金利上昇がプラスになるはずの金融株は+0.62%高でしかなく、金利上昇はかなり相場に織り込まれていた感じです。

長期金利の上昇を受けて、CME日経先物は20285円で引けました。現物株は9月末の配当権利がついているので日経先物よりも140円ほど高い水準にあります(9月の配当落ちがあったときから、現物と先物の値段は同じになる)。今日の日経平均の寄り付きは20285+140=20425円くらいになるはずでしたが、実際には20456円(+146)で寄り付きました。

しかしその後はジリジリと値を下げ、結局は+37円高の20347円で引けました。円は前日から+1.0円ほど円安になっていたので+200円~+250円高をしてもよかったが、そうはならず。円安もわずかのプラス材料にしかなりませんでした。

ナスダックは高値水準で下ヒゲの長いタクリ足となりましたが、高値圏でのタクリ足はあまりよいものではありません。日経平均は「新高値の陰線」となりました。①前日の陽線を下回っていないこと、②上昇を開始してまだ8日目であること、③20250円以上の過去1年間の累計出来高は極めて少ない、ことなどから、これをもって小波動のピークらしいとはいえませんが、上昇力はやや失速気味です。


「新高値の陰線」となった銘柄が出て来ました。とはいっても、大幅な陰線ではないし、前日の陽線を下抜いていないので、小波動のピークであるとはいえませんが30%程度の確率でピークになることもありえます。

5716「住友鉱」は昨日が新高値の陰線であり、今日は2連続陰線です。3日前・4日前・5日前の陽線を下回ったので、この銘柄は小波動のピークらしい。

7203「トヨタ」は新高値の陰線ではあるが、陰線は小幅であるし、2日前・3日前の陽線を下抜いていません。9日と25日順位相関が共に+80以上になっているので、過熱感はありますが、円安傾向はさらに続くと思われるので、大きな調整にはならないのではないか。

8306「三菱UFJ」は米国の長期金利高→日本の長期金利高によって、少し息を入れましたが、長期金利が0.10%近くまで上昇しないことには追い風にはなりません。

貸し出し金利が低いので、カードローンに力を入れてきましたが、これが消費者金融と同じではないかの政府の見解がでて、カードローンの規制が始まるようです。環境はよくありません。

200日線を超えたと思ったら新高値の陰線となりましたが、トヨタのように円安のプラス材料がないので、上昇を開始して8日目でしかなく上昇期間はもの足りませんが、だいたいピークとなったのではないか。

8604「野村」のグラフは三菱UFJよりも悪く、新高値の陰線で、前日の陽線をほぼ帳消しにしました。明日も陰線となるならピークと判断してもよい。 9日前には株価は4平均線より安く、快調に下落していた株価が、9月8日に9日・25日順位相関が共に-80以下になって、底値を暗示した後、この戻りで75日線まで戻ったのはナカナカのものです。この後の調整で25日線まで下げて止まるかどうかです。


(2017. 9.20) TOPIX 1667P(+0) 日経平均 20310円 (+11) 17.5億株 (2兆7747)


昨日の海外株は

(1)中国上海  -0.18%
(2)英FT100  +0.30%
(3)独DAX    +0.02%
(4)仏CAC   +0.16%
(5)NYダウ   +0.18%
(6)ナスダック    +0.10%

米国は今夜のFOMCの結果待ちで、強含みながら小幅な動き。長期金利は2.246% (+0.014)へ上昇。9月7日には2.042%まで低下していましたが、2週間で0.2%の上昇となりました。

昨日の米国株で最も上昇した業種は、①通信+2.25%、②金融+0.80%、③ヘルスケア+0.78%です。通信株はソフトバンクが親会社のスプリントとTモバイルの合併の予想によって今日は上昇したにすぎません。中心は金融株です。

米国株の小幅上昇と長期金利の小幅上昇があったものの、円はやや高くなりました。

今日の日経平均は、昨日の大幅上昇に対しての利食い売りと円安一服があったので、少し下げるかと思っていましたが、意外にも海外の買いがあったらしく、陽線で終わる。

市場の気分は捉えがたい。株式市場に参加している投資家は何を思って投資しているのか?

この1か月は北朝鮮リスクに振り回され、トランプの北朝鮮に対する威圧的な発言や米国の経済政策に不信感を持ったため、日経平均は9月8日にザラバ安値19239円まで下落していましたが、今日のザラバ高値は20339円です。安値から7日間にして+800円の上昇をしました。

気分によって相場は変わります。この気分の原因は、ほとんどが自己の判断によるものではありません。周りを見て、皆がどう思っているかを知って、強気になったり弱気になったりしているだけです。

自身で相場を予想する際でも、昨日今日の株価の動きを将来の株価の動きの指針にしがちです。株価が下落ししてくれば、もっと株価は下がって19000円を割るという予想をし、今回のように2~3日連続して株価が大反騰をすれば、日経平均は21000円まで上昇する、といった根拠のない予想が出てきます。あまたあるHPに書いてあることの適否を判断でできるような見識をもたねば、いつまでも付和雷同する投資家のままで終わるでしょう。

米国金利は2週間で0.2%の上昇をしました。金利の0.2%をあなどることはできません。

日本の今日の長期金利は0.030%です。米国金利が2.042%まで下げた日の日本の金利は-0.010%でした。マイナス金利です。これでは日本の銀行は利鞘を得ることはできません。銀行株は下がる一方でした。

ところがFOMCは米国のFRBの買入れ資産を縮小しようとしています。この金融政策が現時点で正しいかどうかはわかりません(私としては米国の物価上昇率が+2.5~+3.0%になってから引き締めたらよいと思っています)が、イエレンFRB議長は縮小の筋道をつけたいようです。

先日9月13日のにトヨタの出来高分布を掲げ、最も売り圧力は小さいといったのは(a)を上回った時点です。これより上に過去半年間でトヨタ株を買った勢力はありません。 したがって上昇のマグマは(a)を突破するやいなや急騰しました。

一方三菱UFJは、(a)(b)(c)での(120日間の)出来高が厚く、容易に(b)や(c)のゾーンを上抜けるとは思っていません。三菱UFJの市場が思っている水準は、75日線(707円)~200日線(718円)の水準です。このゾーンは薄いので、何かあればこれを力強く突き抜ける可能性がありますが、これは難しい。


(2017. 9.19) TOPIX 1667P(+28) 日経平均 20299円 (+389) 20.4億株 (3兆1059)