沖縄総合事務局は21日、観光客の交通手段に関する利便性の向上を目的に実施した「観光客への移動情報のニーズ調査」の結果を発表した。那覇バスターミナルでの調査では観光客が困ったことの上位に「バス乗り場の場所が分からない」「行きたい観光地へのバス(路線)が分からない」といった回答があった。外国人日本人ともに、課題の傾向は同じだった。提供してほしい情報は「観光地別の行き方」「観光地から観光地までの乗り継ぎ情報」など周遊観光を支援する情報ニーズが高かった。

(資料写真)夕方の帰省時間に近づき渋滞し始めた国道58号線

 調査は8月19日から9月1日にかけて実施。那覇空港、那覇バスターミナルなどの交通結節点のほか、美ら海水族館などの観光施設を含む10施設で調査した。調査員によるヒアリング形式で1498人(うち外国人830人、日本人668人)から回答を得た。

 那覇バスターミナルの調査(複数回答)では「バス乗り場が分からない」が37・9%で最も高く「行きたい観光地へのバス(路線)が分からない」が30%だった。バスターミナルで提供してほしい情報について「観光地別の行き方」が49・7%で「バスの位置情報」が22・4%と続いた。「観光地から他の観光地へのバスの乗り継ぎ情報」も22・1%だった。

 沖縄総合事務局では調査結果を受け、道の駅「豊崎」でICT技術を活用した移動支援情報提供サービスの実証実験の事業者を公募する。公募期間は21日から10月5日まで。