竜一筋２１年の森野、引退

中日・森野将彦内野手（３９）が２１日、球団を通じて今季限りでの現役引退を発表した。本拠地最終戦となる２４日の広島戦（ナゴヤドーム）で最後の雄姿を披露する予定。竜の黄金期を支えた実績や経験を踏まえ、球団側はコーチ就任を要請する見通し。２１年間のプロ人生に終止符を打つ天性のバットマンが、本紙に決断に至った思いを吐露した。

　森野はこの日、ウエスタン・リーグの阪神戦（ナゴヤ）の試合前練習に参加した後、２軍の選手やスタッフの前で引退を伝えた。竜一筋のプロ生活を振り返り「グラウンドで毎日やってきた当たり前のことが、ユニホームを脱ぐことになってありがたいことだったんだと思う」と話し、こらえ切れず涙を流したという。

　試合では、５回に代打で登場。２軍調整中の藤浪に対してファウルで３球粘った後、１５１キロ直球に空振り三振した。声援にヘルメットを挙げて応え「ナゴヤ球場で最後というのも思い出深い。ここで始まったプロ野球人生だから」と感慨に浸った。