びょうそくで司法試験(労働法1位 論文36位で合格した秘訣)

 加藤喬(かとうたかし)
 青山学院大学法学部
 慶應義塾大学法科大学院
 平成26年の司法試験合格後、資格スクエア・株式会社BEXA・辰巳法律研究所
 にて、労働法と基本7科目について徹底した過去問分析に基づく実践的な司法
 試験対策講義を実施。


テーマ:

 論文発表後、選択科目を、予備校講座が充実している労働法に変更しようと思っているという相談を受けることがあります。

 

 先日も、ASKで以下のご質問を頂きました。

 

 " 選択科目の変更について相談させて下さい。来年4回目の受験です。選択科目は租税法です。選択の理由は,ロー在学中,租税法の教授のみ常任であった為,便宜が良いと思ったからです。しかしながら,ロー卒業後は,そのような環境も無くなった為なかなか勉強が捗らず,苦手意識を持つようになりました。司法試験に特化したテキストや演習書が少ないのが原因とも思います。あったとしても情報不足のため探しきれず。また,能力不足のため基本書やケースブックなどはこなしきれず。そこで,思い切って,加藤先生の労働法講義を受講しようかと思うのですが,これから間に合うのか…と不安になります。 選択の決め手があれば教えて下さい。"

 

 法科大学院在学中(既習1年目の間)であれば、選択科目の変更はありだと思います。

 

 また、5月からの変更であれば、ぎりぎり間に合うかもしれません(※それでも、私だったらお勧めしません。)。

 

 しかし、論文試験に不合格だった方が、9月の発表後から選択科目を変更することはお勧めできません。

 

 予備試験合格者の中には、11月くらいから選択科目の勉強を開始しても本試験に間に合わせることができる人がいます(※とはいえ、論文試験後に選択科目の勉強を始める人も多いです。)。

 

 予備試験合格者が11月から選択科目の勉強を始めて翌年5月の本試験に間に合わせることができるのは、①選択科目のメモリーを消費していない上、②基本7科目の実力があるため、新司論文不合格者に比べて必要とされる基本7科目の勉強が少ないからです。

 

 これに対し、司法試験の論文不合格者の場合、①選択科目のメモリーをすでに消費してしまっている上、②予備試験合格者に比べて、基本7科目の勉強時間が相当程度必要とされます。

 

 新しい科目では、短期間で「理解」することはできて、問題文を読んで瞬時に論点を抽出し、正確に論証できるようになるレベルに「記憶が定着」するまでには、それなりの勉強量が必要です。

 

 労働法は、記憶勝負の科目です。

 

 判例を無視した自由演技は、ほぼ評価されません。

 

 その意味で、司法試験の科目の中で、最もシビアに判例知識の正確性が問われる科目です。

 

 労働法は、予備校講座が充実しており、勉強のやり方も比較的単純ですが、記憶するべき量がとても多いです。

 

 試験対策としておさえるべき論点は150個くらいあり、重要論点については複数の要件・考慮要素、さらには判例の当てはめまで記憶する必要があります。

 

 しかも、平成28年以降は、労働保護法の分野では、これまででは考えられないようなマイナー判例・裁判例が出題されており、従来に比べて学習範囲が(若干ではありますが)広がりました。

 

 私の労働法速修テキスト講義では、徹底した過去問及び試験委員の分析に基づき、論点のランク付け、マーク・アンダーラインの指示により、記憶するべき箇所及びその重要度を明確にしています。

 

 しかし、それでも、これから8カ月間で、基本7科目の弱点の分析・克服をやりつつ、労働法の「知識を定着化」させることは難しいです。

 

 仮に可能であったとしても、選択科目の変更に要する学習時間を、基本7科目の勉強に使うべきです。

 

 選択科目の出来が、論文の合否に影響することはまずありません。

 

 合否、さらには順位を決めるのは、基本7科目です。

 

 私は労働法だけ1桁(1位‐76点)で、論文総合36位(523点)ですが、仮に労働法が60点(84位~119位/1595人)でも論文総合68位(517点)、50点(426位~476位/1595人)でも論文総合87位(497点)です。

 

 労働法への変更に限らず、新しい選択科目の変更に使える時間が、基本7科目の勉強に使い、基本7科目で、どんな問題が出ても確実に55点以上をとれる実力を身に付けましょう。

 

-------------------------講義のご紹介------------------------

 

【司法試験 合格パック】

  秒速・総まくり120と秒速・過去問(セレクト45及び秒速・過去問コンプリート)のセットプランを特別価格で提供させて頂いております。

 今年の試験結果や来年の目標に応じたプランを選んで頂ければと思います。

 

【2017リニューアル版 秒速・総まくり120】
  各科目15~17時間という短時間で、論文試験で必要とされる判例・論点等について、答案でそのまま使える実践的な形で網羅的に習得することができる講座です。

 情報の網羅性がある上に、司法試験委員会の立場や現在の通説・有力説、新しい問題意識が反映された秒速・総まくり120は、司法試験のみならず、予備試験、法科大学院入試のすべての論文試験に対応することができると考えています。

 

【2017リニューアル版 秒速・過去問コンプリート / セレクト45】

  秒速・過去問コンプリートでは、プレテストを含む平成29年までの13年分・91問の司法試験の論文過去問について、講師作成の解説テキスト・完全解模範答案(1桁~2桁前半)・現実的な中位答案(4~6頁、500番~1000番)を使い、出題された問題点のみならず、科目・分野ごとのごとの出題傾向・書き方、事案分析の方法、取捨選択の視点など、私が過去問分析・ゼミ生答案の添削を通じて得たノウハウをすべてお伝えいたします。

 秒速・過去問セレクト45は、13年分・91問の論文過去問から、科目特性や分野ごとのフレームワークを掴むうえでの重要性や、同一又は類似の論点が出題される可能性などを考えて、Aランクの重要過去問を厳選した講座です。


【2017年リニューアル版 労働法1位が作った 労働法速修テキスト講義】 
 試験で必要とされる制度概要・論証・判例の知識が凝縮された完全オリジナルテキスト(約390頁)により、基本書・判例集を一切要することなく、労働法でトップレベルの実力を身につけることができます。講義・テキストの内容には、徹底した過去問分析に基づき、出題傾向・書き方・司法試験委員会の理解が反映してあります。


【2017年New講義 労働法1位による 労働法速修論証集講義】
 労働法の精度概要は基本書を使って自分で勉強するという方向けに、10~15時間程度で、試験対策として押さえるべき約210個の論点(労働保護法140個、労働組合法70個)について、すべて論証形式で取り上げた上で、ランク付け及びマーク・アンダーラインの指示を含めて解説するという内容の講義です。
 なお、速修論証集講義は、速修テキスト講義及び過去問完全攻略講義に無料で付属させて頂いております。


【2017年リニューアル版 労働法1位が作った 労働法過去問完全攻略講義】 
 平成18年~29年の労働法過去問について、2500文字以内の完全解模範答案及び解説テキストを使って徹底的に解説します。本講義のテキスト1冊及び講義中の説明だけで、労働法の過去問を完璧にすることができます。

 

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