こんにちは、開発管理部の安倍です!
これまでエンジニアとしてオンラインサロンサービスやライブチャットサービスのシステム構築・運用に携わってきて、今は開発組織を支える開発管理部で主にエンジニアの教育に関する業務を行っています。
さて!今回は面接やイベントでよく聞かれる話、社内研修についてご紹介したいと思います。
◆ DMMとスクラム開発
実は今DMMではアジャイル開発の「スクラム」に力を入れています!
全員がアジャイル開発!というわけではないですが、今後もスクラムチームが組成されていく予定です。
スクラム開発は、「顧客」「プロダクトオーナー(以下PO)」「スクラムマスター(以下SM)」「開発メンバー」の大きく4種類。
「PO」「SM」「開発メンバー」で1つのチームになり、短い開発期間に開発からリリースを行うサイクルを回していきます。
DMMが携わるWEB業界は特に変化が激しい業界です。変化に対応しながらPDCAを素早く回し、新しいサービスを展開しつつ既存サービスを強化することが必要。強靭で自律したプロダクトチームが求められているため、アジャイル型開発のスクラムが適しているとも言えます。
そこで今回は、Webディレクター・デザイナー・エンジニアのスクラム初心者・経験者が入り混じったチームを作り東京オフィス・金沢オフィスそれぞれで研修を行いました。
◆ 座って学ぶスクラム
研修参加者のスクラム経験や知識にばらつきがあったので、最初の1時間はみっちりと座学の時間を設けました。「アジャイルとは?」「スクラムとは?」「どんな役割がある?」「どんなことに向いている?」などを学んでから、開発手法の勉強に入っていきます。
- 要求はプロダクトバックログに積まれる
- 1サイクルをスプリントという(1スプリントは1〜4週間)
- 今回作るのはスプリントバックログという
開発の流れを順に追いながら学びを進めていきました。
◆ みんなで見積もりをやってみよう
1スプリント内でどれぐらいのタスクを処理できるか判断するために、各タスクのサイズを見積もります。
与えられたテーマを元にチームで見積もりをやってみました。
スクラムにはデザイナーやサーバーエンジニアという区切りはなく「開発メンバー」という職種しかありません。開発メンバーの中で「○○が得意」ってぐらいの立ち位置です。ただ今回の参加者は複数職種の混合チームです。
見積もりした値が他の人と違った場合は、その理由を説明し全員でサイズの「もっと大きい」とか「もうちょっと小さい」とか、全員で話をして合意していくことを、楽しく学べました。
◆ 次は顧客になってみよう
ここからは実際にスクラムに入っていきます。
顧客の気持ちになるために、まずはペルソナ(顧客の人格)を作ることからスタート。私は「53歳パートタイマーの母」でした。
その顧客がほしいものを考えてPOが取りまとめます。
普段は開発側にいるメンバーですから、顧客になることに新鮮さを感じている人も多いようでした。
そのためか「ヨーロッパっぽい美術品のある美術館」など、はちゃめちゃな要求をする強者もいましたが、それもこの先の展開は気にしていないため…。
◆ ブロックで顧客の要求に答える
今回の研修でのチーム開発はブロックを用いてプロダクトを完成させることでした。
はちゃめちゃな要求がどのようにコミットされるのかも気になるところです。
タスクを洗い出し、分割したり合体させたりして、見積もりをおこない、スプリント開始です。
▲ スプリント実施用のカンバン
通常では1週間~4週間で行う1スプリントをワークでは7分で作成し、POのレビューを受け完了というサイクルを複数回繰り返しました。
複数回繰り返していくことで、見積もりの正確性が高まったり、メンバー全員が自律的に行動しチームへの貢献度が高まり高い成果を得られるようになっていきました。
▲「ヨーロッパっぽい美術品がある美術館」だそうです。ヨーロッパ感がないということで差し戻しがありましたが、そこはPOへのヒアリングが大事ですね。何を持って「ヨーロッパ感」なのか?
しっかりと1スプリント毎に振り返りも行うというのが、実際の業務を考えても更にチームを強く出来ると感じました。
また、今回は体験型の研修ということもあり「ブロック触るの楽しい!」が「スクラムやるの楽しい」と相乗効果を生み出して充実した研修になったと思います。
◆ 参加メンバーの声
参加をしてくれた社員からの感想をいくつかピックアップしてみました。
- 自分が始めたかったアジャイル開発の足がかりを得ることができたと同時に、今後の課題も多く見えてきたので、業務へ取り込みながらクリアしていきたいと思います。
- スクラムの中で無意識のうちに職種(デザインやシステムなど)を作ってしまいそうなので、「どんなタスクも自分でする」というモチベーションがとても大事だと思いました。
- メンバーにどのような方法で成長してもらい、「自己設計型のチームになるか」という所を考えていたのですが、今回のスクラムを通して所々でヒントを得ることが出来ました。
◆ さいごに
今回はブロックを使って楽しく学ぶことで、スクラム開発に加えて、チームビルディングや自律思考の大切さをより印象強く学ぶことができたのではないでしょうか?
今後も技術的な側面以外で、開発体制を強化できるよういろんな研修を展開していきたいと思いますのでお楽しみに!