9月17日から26日まで来日中の教皇庁福音宣教省長官フェルナンド・フィローニ枢機卿は、20日までに福岡、長崎、広島を訪問し、各地で信者らと交流の機会を設けるなどしました。 「皆さん、なぜ日本に福音を伝えなければならないの […]
「皆さん、なぜ日本に福音を伝えなければならないのでしょうか」。フィローニ枢機卿は行く先々で、この質問を信者に投げ掛けています。
「昔の宣教師たちも初めてキリスト教がもたらされた地で必ず尋ねられたのです。『なぜあなたたちの教えをわたしたちに伝えるのか』と。わたしもここで同じ質問をします。なぜでしょうか」。
キリスト教は宗教の一つなどではないとフィローニ枢機卿は強調します。キリスト教は神による啓示であり、イエス・キリストによって示された神のみ顔であり、愛であり、いつくしみだと繰り返し訴えました。「だから他の宗教とは根本的に違うのです」
日本の信者の少なさや少子高齢化に理解を示しながらも、「日本の人々は福音を必要としているのではありませんか」と問い掛けます。「なぜこんなに多くの若者が死を選ぶのですか。日本には貧しい人はいないのですか。悩み、苦しむ人はいないのですか。病気の人や牢獄にいる人はいないのですか」。だから福音を伝えてください、と同枢機卿は訴えました。
フィローニ枢機卿は、福岡では大神学生や養成者らと会い、長崎では小神学生や修道会志願者らからイタリア語で歓迎のあいさつを受けるなど、交流しました。司祭、修道者を目指す若者に、「皆さん、寛大な心でキリストに従ってください」とことばをかけ、「教会には遠い、近いの区別はなく、民族の違いもありません。みな一つです」と励ましていました。また長崎では自らの召命についても紹介するなど、時間を大幅に超える豊かな出会いがありました。また各地で司祭、修道者、信徒らとの交流もありました。
「ヒロシマの新しい名前は“平和”」
また信者らには「この地には、平和のために働くという特別の召命がある」と激励しました。