東京防衛航空宇宙時評

日本ロッキードマーティンのジョーンズ社長、日本市場重視を明言

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日本ロッキードマーティンのチャールズ・ジョーンズ社長

日本ロッキードマーティンのチャールズ・ジョーンズ社長

ロッキードマーティンの日本法人である日本ロッキードマーティンは、3月4日に新たに社長に就任したチャールズ・ジョーンズ氏の出席の下、記者懇談会を開催した。

ジョーンズ社長はアメリカ陸軍で21年間勤務した後、アメリカ国防総省で国家安全保障会議のアジア担当ディレクター、津波被害救援タスクフォース副長官などを歴任。ロッキードマーティン入社後は日本および韓国におけるF-35プログラムなど、主要なプログラムの受注活動に従事してきた経歴を持つ。

記者懇談会の席でジョーンズ社長は、ロッキードマーティンが今後日本市場をさらに重視する意向であり、ジョーンズ社長が本社海外部門の責任者である、パトリック・M・デューワー副社長の直属と位置づけられていること、2015年中にマリリン・A・ヒューソン社長兼会長兼CEOが来日する予定であることなどを明らかにした。

また、防衛装備移転三原則の制定を受けて、同社が日本企業との防衛装備の共同開発を模索しており、共同開発した装備の輸出に関しても、日本企業が経験に乏しい海外市場のニーズの吸い上げやセールスなど、ロッキードマーティンが協力できる分野が数多くあるのではないかとの見通しを示した。

このほかジョーンズ社長は将来的に、THAAD(週末高高度防衛ミサイル)や地上設置型イージス・システムなどの防衛装備品に加え、セキュリティやエネルギー、ナノ・テクノロジー、さらには水産資源の開発など、様々な分野で日本市場での事業を展開していく計画を示している。

なお航空自衛隊が導入するF-35Aに関しては、平成24年度予算で発注された最初の4機が、当初の予定通り平成28年度第四四半期(2017年1~3)月に引き渡される予定であり、製造作業の開始された初号機が「AX-1」という名称で呼ばれていることも明らかにした。

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