ティラーソン国務長官は２０日、ニューヨークで記者会見を開き、北朝鮮国内の状況について「燃料不足が起き始めていることを示す兆候が見られる。制裁による効果も出てくるだろう」と述べ、今後、制裁が一定の効果をもたらすことに期待を示しました。

一方で、ティラーソン国務長官は「北朝鮮は、状況が変わることを予測して、ことしに入り大量の燃料を備蓄している」とも述べ、制裁の効果が表れるには時間がかかるとの見方を示しました。

国連の安全保障理事会は北朝鮮による核実験を受けて今月１１日、新たな制裁決議を採択しましたが、当初、アメリカが草案に盛り込んでいた北朝鮮への原油の禁輸は除外されるなど、厳しい制裁に慎重な中国やロシアに配慮した形になりました。

制裁が十分ではないとの批判も出る中、ティラーソン国務長官としては制裁の効果や期待を示すことで、各国が一致して北朝鮮に圧力を加える重要性をアピールする狙いもあると見られます。