この調査では、慣用句などの使われ方の変化も調べました。
「話のさわりだけ聞かせる」の意味を尋ねたところ、本来の意味である「話などの要点」と答えた人は36.1%にとどまった一方、「話などの最初の部分」と答えた人は53.3%に上りました。
文化庁によりますと、「さわり」というのは江戸時代の人形浄瑠璃の「義太夫」で、聞かせどころのサビの部分を指す言葉だったということです。また、「知恵熱が出た」については、本来の意味である「乳幼児期に突然起こることのある発熱」と答えた人は45.6%でしたが、「深く考えたり頭を使ったりしたあとの発熱」と答えた人も40.2%に上りました。
また、「存続するか滅亡するかの重大な局面」を表す言い方として、本来の表現である「存亡の機」を使うと答えた人は6.6%にとどまった一方、「存亡の危機」を使うと答えた人は83%に上りました。文化庁は「時代の流れとともに本来の意味と違う使われ方が定着する場合も多い。一概に誤りだとは言えない」と話しています。
意見食い違いの場合 6割超「事を荒立てないで収めたい」
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最近のコミュニケーションの傾向について、文化庁が調べたところ、他人と意見が食い違っている場合「なるべく事を荒立てないで収めたい」と考える人が6割を超え、8年前の結果より10ポイント以上、増加していることがわかりました。特に若者の場合は、20ポイント前後も大幅に増えていて、専門家は「スマートフォンの普及などで常にコミュニケーションにさらされ、あつれきを避けたいと考える人が増えているのでないか」と話しています。
このコミュニケーションに関する調査は、文化庁がことし2月と3月に全国の16歳以上の男女およそ3500人を対象に実施し、およそ6割から回答を得ました。
この中で、他人と意見が食い違う場合の対応を聞いたところ、「なるべく事を荒立てないで収めたい」と答えたのは61.7%、「納得いくまで議論したい」と答えたのは24.9%でした。
「なるべく事を荒立てないで収めたい」という回答は8年前の調査より10.4ポイント高く、中でも、20代は23.5ポイント、10代は19.1ポイント、それぞれ前回より高くなるなど、若い世代を中心に大幅に増えました。
さらに、他人と意見交換する時、「ふだんの人間関係を優先し、自分の意見を主張しない」と答えたのは58.6%と半数以上に上ったのに対し、「ふだんの人間関係を切り離し自分の意見を主張する」と答えたのは21.6%にとどまりました。
日本語学が専門の日本大学の田中ゆかり教授は、「スマートフォンの普及などで常にコミュニケーションにさらされ、他人とのあつれきを回避したい気持ちが強くなっているのではないか。そんたくという言葉がはやったが、関係や場を維持するためには、そんたくせざるをえない時代を生きているのかもしれない」と分析しています。
この中で、他人と意見が食い違う場合の対応を聞いたところ、「なるべく事を荒立てないで収めたい」と答えたのは61.7%、「納得いくまで議論したい」と答えたのは24.9%でした。
「なるべく事を荒立てないで収めたい」という回答は8年前の調査より10.4ポイント高く、中でも、20代は23.5ポイント、10代は19.1ポイント、それぞれ前回より高くなるなど、若い世代を中心に大幅に増えました。
さらに、他人と意見交換する時、「ふだんの人間関係を優先し、自分の意見を主張しない」と答えたのは58.6%と半数以上に上ったのに対し、「ふだんの人間関係を切り離し自分の意見を主張する」と答えたのは21.6%にとどまりました。
日本語学が専門の日本大学の田中ゆかり教授は、「スマートフォンの普及などで常にコミュニケーションにさらされ、他人とのあつれきを回避したい気持ちが強くなっているのではないか。そんたくという言葉がはやったが、関係や場を維持するためには、そんたくせざるをえない時代を生きているのかもしれない」と分析しています。
「話のさわり」の意味 5割超が「最初の部分」
この調査では、慣用句などの使われ方の変化も調べました。
「話のさわりだけ聞かせる」の意味を尋ねたところ、本来の意味である「話などの要点」と答えた人は36.1%にとどまった一方、「話などの最初の部分」と答えた人は53.3%に上りました。
文化庁によりますと、「さわり」というのは江戸時代の人形浄瑠璃の「義太夫」で、聞かせどころのサビの部分を指す言葉だったということです。また、「知恵熱が出た」については、本来の意味である「乳幼児期に突然起こることのある発熱」と答えた人は45.6%でしたが、「深く考えたり頭を使ったりしたあとの発熱」と答えた人も40.2%に上りました。
また、「存続するか滅亡するかの重大な局面」を表す言い方として、本来の表現である「存亡の機」を使うと答えた人は6.6%にとどまった一方、「存亡の危機」を使うと答えた人は83%に上りました。文化庁は「時代の流れとともに本来の意味と違う使われ方が定着する場合も多い。一概に誤りだとは言えない」と話しています。
「話のさわりだけ聞かせる」の意味を尋ねたところ、本来の意味である「話などの要点」と答えた人は36.1%にとどまった一方、「話などの最初の部分」と答えた人は53.3%に上りました。
文化庁によりますと、「さわり」というのは江戸時代の人形浄瑠璃の「義太夫」で、聞かせどころのサビの部分を指す言葉だったということです。また、「知恵熱が出た」については、本来の意味である「乳幼児期に突然起こることのある発熱」と答えた人は45.6%でしたが、「深く考えたり頭を使ったりしたあとの発熱」と答えた人も40.2%に上りました。
また、「存続するか滅亡するかの重大な局面」を表す言い方として、本来の表現である「存亡の機」を使うと答えた人は6.6%にとどまった一方、「存亡の危機」を使うと答えた人は83%に上りました。文化庁は「時代の流れとともに本来の意味と違う使われ方が定着する場合も多い。一概に誤りだとは言えない」と話しています。
意見食い違いの場合 6割超「事を荒立てないで収めたい」
最近のコミュニケーションの傾向について、文化庁が調べたところ、他人と意見が食い違っている場合「なるべく事を荒立てないで収めたい」と考える人が6割を超え、8年前の結果より10ポイント以上、増加していることがわかりました。特に若者の場合は、20ポイント前後も大幅に増えていて、専門家は「スマートフォンの普及などで常にコミュニケーションにさらされ、あつれきを避けたいと考える人が増えているのでないか」と話しています。
このコミュニケーションに関する調査は、文化庁がことし2月と3月に全国の16歳以上の男女およそ3500人を対象に実施し、およそ6割から回答を得ました。
この中で、他人と意見が食い違う場合の対応を聞いたところ、「なるべく事を荒立てないで収めたい」と答えたのは61.7%、「納得いくまで議論したい」と答えたのは24.9%でした。
「なるべく事を荒立てないで収めたい」という回答は8年前の調査より10.4ポイント高く、中でも、20代は23.5ポイント、10代は19.1ポイント、それぞれ前回より高くなるなど、若い世代を中心に大幅に増えました。
さらに、他人と意見交換する時、「ふだんの人間関係を優先し、自分の意見を主張しない」と答えたのは58.6%と半数以上に上ったのに対し、「ふだんの人間関係を切り離し自分の意見を主張する」と答えたのは21.6%にとどまりました。
日本語学が専門の日本大学の田中ゆかり教授は、「スマートフォンの普及などで常にコミュニケーションにさらされ、他人とのあつれきを回避したい気持ちが強くなっているのではないか。そんたくという言葉がはやったが、関係や場を維持するためには、そんたくせざるをえない時代を生きているのかもしれない」と分析しています。