ヤフー株式会社
ビッグデータでみる与野党の注目度
~小泉内閣から安倍内閣まで12年間の変遷~
こんにちは、Yahoo!ビッグデータレポートです。
Yahoo!ビッグデータレポートでは、過去数回にわたり、ビッグデータによる国政選挙予測を行ってきました。
ここで使用した予測モデルは、インターネット上の注目度と選挙での得票数が高い相関関係にあることをベースとしています。
インターネット上の注目度は良くも悪くも世の中の関心度合いの強さを反映しているのです。
先日2017年8月3日、第3次安倍第3次改造内閣が発足しました。
長期政権となった安倍内閣の注目度は、過去の内閣と比較してどのくらいの水準なのでしょうか。
政党別の注目度の変遷を長期的な視点で見てみました。
主要政党注目度の変遷
(図1)主要政党注目度の変遷
- 資料:
- Yahoo!検索データ、政党関連クエリには旧名称関連クエリも含む
- 2005年6月〜2017年7月
図1は、2005年6月以降の主要政党の相対的注目度の変遷を表しています。
上図を見たところ、その時代の与党の注目度が高い傾向にあるようです。
2005年の小泉内閣時代から2009年初頭にかけては自公の注目度が優勢ですが、麻生内閣の後半あたりから民主党(現・民進党)が盛り上がり、鳩山内閣への政権交代とともに民主党の注目度も跳ね上がっています。
また、2012年12月の第2次安倍内閣誕生時には、再び自公の注目度がトップに躍り出ています。
与党の相対的注目度と内閣支持率の相関
では、内閣支持率と与党の注目度との間に関連はあるのでしょうか。
与党の相対的注目度と、NHK放送文化研究所発表の月別の内閣支持率の相関をプロットしたところ、総体としてはあまり関連はなさそうに見えます(図2)。
(図2)与党の相対的注目度と内閣支持率の相関
- 資料:
- Yahoo!検索データ、NHK放送文化研究所 政治意識月例調査
- 2005年6月〜2017年7月
ただ、政権ごとに分割してみると興味深い事実がありました。
民主政権は自公政権と比べると注目度と支持率の間に比較的関連がありそうですが、中でも鳩山内閣では非常に強い相関が見られ、世の中の関心度合いと内閣支持率が直結していたことがわかりました(図3)。
(図3)政権別にみた与党の相対的注目度と内閣支持率
- 資料:
- Yahoo!検索データ、NHK放送文化研究所 政治意識月例調査
- 2005年6月〜2017年7月、カッコ内は集計対象とした就任期間
また、与党の注目度と内閣支持率を時系列に並べてみると、月別にはそれぞれが異なる動きをする時期もありつつ、中長期的な傾向はおおむね似ていることが見てとれます(図4)。
(図4)与党の相対的注目度と内閣支持率の変遷
- 資料:
- Yahoo!検索データ、NHK放送文化研究所 政治意識月例調査
- 2005年6月〜2017年7月
第3次安倍内閣の直近の動きに改めて着目すると、内閣支持率が急落する一方、注目度は底を打ってやや盛り返しており、今後の動きが気になるところです。
Yahoo!ビッグデータレポートでは、今後も継続的に与野党の注目度を追跡していく予定です。
引き続きよろしくお願いいたします。