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<オーロラ>江戸時代に史上最大の磁気嵐 当時の日記分析

9/20(水) 19:40配信

毎日新聞

 江戸時代に日本各地で見られた巨大なオーロラは史上最大の磁気嵐が原因だったと、国立極地研究所の片岡龍峰准教授(宇宙空間物理学)らの研究グループが米学術誌に発表した。オーロラを詳しく記した日記が新たに京都で見つかり、当時のオーロラの規模が正確に分かったため、分析できたという。

【画像】日記の記述を基にコンピューターで計算したオーロラ。古文書の絵と似た放射状になっている

 1770年9月17日に日本でオーロラが観測されたことが各地の記録に残っている。京都で書かれた古書「星解(せいかい)」には、放射状の白い筋が入った扇形の赤いオーロラが描かれているが、詳しい規模は分かっていなかった。

 グループは、東丸(あずままろ)神社(京都市伏見区)が所蔵する東羽倉(ひがしはくら)家の日記にオーロラの記述を発見。「紅色の雲が北側の空の半分を覆い銀河(天の川)にせまった」「空の半分が赤気(せっき)に包まれた。白気が一筋銀河を貫いた」(いずれも現代語訳)などとオーロラの方角や規模を詳細に記していた。

 この資料や当時の地球の地磁気などを基に、京都でのオーロラの見え方をコンピューターで計算したところ、記述通りのオーロラの形がよく再現できた。

 オーロラは太陽フレアなどによる磁気嵐が原因で起こる。再現されたオーロラを起こした磁気嵐は、これまで観測史上最大とされた1859年を上回ると推定された。片岡准教授は「古い絵図や文書を活用し、これほど詳しく再現できたことは驚きだ」と話している。【酒造唯】

最終更新:9/20(水) 23:08
毎日新聞