目次
- 民謡っぽさを感じるヴォーカル
- 胸に染み渡るシンガーソングライター 「安藤明子」
- はんなりユニット 「花柄ランタン」
- 伝説のバンド 「ウリチパン郡」
- 台湾的ノスタルジー 「張泰山粉絲團」
- 郷愁を産みだす夫婦 「ハンバート ハンバート」
- おわりに
民謡っぽさを感じるヴォーカル
ノスタルジックな民謡っぽさを感じる女性ヴォーカルが、すごく染みるのでご紹介したい。
ひとつ断っておきたいのが、この記事では「民謡」ではなく「民謡っぽい」歌手を紹介するということだ。
朝倉さやさんのように、民謡を前面に押し出している人たちは今回はご紹介しないので、あしからず。でもこのスタレビのカバー最高なので聴いてね。
胸に染み渡るシンガーソングライター 安藤明子
伝わっただろうか、独特の民謡っぽさ。特にサビの部分が染みる。
安藤明子について
彼女は京都のシンガーソングライター。ギター一本のスタイルでも、バンドサウンドの中でも、彼女の声は優しく、そして力強く響く。アルバムは3枚を自主制作、2枚をインディーズレーベルから出している。2006年活動開始。
ライブ情報
お子さんを授かり産休中だったが、今年8月に復帰宣言。早速の企画ライブが楽しみすぎる。企画名は「具なし焼きそば祭」、記念すべき10回目だ!
2017年10月7日(土)
【場所】京都 円山公園音楽堂
【時間】11:00開場 12:00~18:00
【入場料】100円+ 投げ銭
雨天決行 授乳スペースあり〼引用:安藤明子 公式ブログ
安藤明子を含む様々なアーティストが出演するそう。絶対楽しい。お近くの方は、秋晴れを祈りましょう!安藤明子を聴くチャンス!
今日ご紹介する人たちは、その声が特徴的なので、ライブで見るべき!
はんなりユニット 花柄ランタン
彼女も民謡っぽく聴こえる。優しいのによく通る声。言葉のチョイスも面白くて、大好きなユニット。ありのままの素敵さを賛美する名曲。
音楽街京都から生まれた2ピースバンド・ユニットという記事でもご紹介したとおり、彼らも京都発。
最新曲
8月にYouTubeに投稿されたハッピーな新曲。フォークロアということは、更に民謡っぽさを出していくのだろうか。これまで以上に彼らの個性が押し出されてきそうで、ワクワクしている。
ライブ情報
京都の音楽好きならみんな知ってる「ボロフェスタ」で会える。
今年も京都KBSホールで、なんとZAZENBOYSやMOROHAと共演。10月20日、花の金曜日。
伝説のバンド ウリチパン郡
どこかに漂う民謡っぽさ。歌だけでなく、メロディーもリズムも、お祭り感。
著名アーティストたちからも評価
2ndアルバム『ジャイアント・クラブ』が2008年4月にリリースされると、あの坂本龍一やトクマルシューゴ、UAもレコメンド。
POPSの究極のすがたは、わらべうたかな?
このアルバムを聴いていて、フトそんなことを思いました。
すごく時間をかけて、ていねいにつくってあるね。
坂本龍一
こんな音楽に出会えた事が嬉しくて仕方がない。間違いなく日本屈指のポップグループ。アルタナティブなポップのひとつの極みであるのに、未来を感じる音楽だ。
トクマルシューゴ黒潮にのってやってきた!?こんな爽やか変態、聴いたことない。
UA引用:ウリチパン郡 公式サイト
坂本龍一も感じたのであろう、どこか胸に染みるノスタルジー。こんな音楽聴いたことないのに不思議だ。
好評を博したのに、その年の9月には活動を休止してしまう。存在を知った時には休止してしまっていたという人も多いだろう。
モンゴロイドに共通する感覚
著名ギタリスト、山本精一がウリチパン郡に書いた推薦文が、今回の記事のテーマにも通ずるのでご紹介。
いつ聴いても不思議な音楽だ。
不思議だけど、でも、ずっと以前から聴いていたような感覚にもなる。
おそらくその理由は、この音楽が持つ、ある種の普遍性が、我々の琴線に触れるという事なんだと思う。特にメロディにはそのことを強く感じさせられる。このメロは、我々モンゴロイドが共通に持つ(宿す) タネが発芽したものだ。メロだけではない。声や、リズムや、曲自体のカタチや、全体の空気まで、なんとも懐かしい斬新さに襲われる。引用:ウリチパン郡 公式サイト
なぜ民謡っぽい歌は染みるのか、それは懐かしいからだろう。ご紹介してきた3組はどこか懐かしい。曲も、メロディーも、それからもちろん歌声も。ウリチパン郡は斬新な曲調でもその懐かしさが両立しうることを証明した。
この記事の後半のライブレポで、彼らの現在の音楽である「ゆうき」について書いているので、参考までに。
台湾的ノスタルジー 張泰山粉絲團
ヴォーカルが台湾人のダブバンド。不思議なノスタルジーがただよう。山本精一が言っているように、この懐かしさはモンゴロイドである日本人と台湾人で共通なのかもしれない。もちろん曲を書いているのは日本人だろうけど。
このバンドについてはほんとに情報がない、誰か教えて欲しい。バンド名はzhang tai shan fan clubと読むらしい。台湾の野球選手・張泰山の応援団として結成されたようだ。
郷愁を産みだす夫婦 ハンバート ハンバート
今日ご紹介する人たちの中では一番知名度があるのではないだろうか。「言われんでも知っとるわい」というひとも多いだろう。本当に一番好きだ、ハンバート ハンバート。
ハンバート ハンバートは最高
フォークやカントリーの土壌が育んだ、絶妙なノスタルジー。そして女性ヴォーカル・佐野遊穂の透き通る声。この歌い方は日本でしか出会えなかっただろうな。日本に生まれてよかった。
カバーも民謡っぽくなる
例えばジャパニーズテクノの代表、電気グルーヴの「N.O.」も
彼らの手にかかればこの通り。ノスタルジック。素敵な詞と曲を書いた電気グルーヴに乾杯。歌い方も声もすごい、夫婦のバランスもすごい、最高のユニット。
ハンバート ハンバート好きすぎてあと1万字くらい書けるのだけど、この間書いたところなので自粛しよう。
参考:夫婦ユニット、ハンバート ハンバートの9thと消えていく東京
最新アルバム最高だった。もう50周以上してる。「あたたかな手」と「今夜君が帰ったら」は毎日聴いている。オススメです。
おわりに
民謡っぽさが染みるのは、山本精一の言葉を借りるなら、「我々モンゴロイドが共通に持つ」ものを発揮しているからだろう。優しく力強い歌声は今日も日本の人々を元気づけている。
ところで、民謡と演歌を同じ昔の歌として混同している人はいないだろうか。最後に演歌とロックの融合した曲を聴いてもらって、その違いを感じてもらいたい。
ジミヘンの名曲を坂本冬美・忌野清志郎・細野晴臣がカバーした曲。どうだろう。演歌の力強い歌声にノスタルジーはあまり感じないんじゃないだろうか。
民謡は何百年も昔から伝わってきたもので、演歌はあの昭和時代が作ってきたものなんじゃないかと、妄想している。
今日もハンバート ハンバートを聴く。それではみなさん安藤明子のライブで会いましょう。