コレ食べよ!タウリンが取れる食品ベスト5 & タウリンの効果
テレビコマーシャルで見聞きすることが多い「タウリン」。ドラックストアなどの店では、「タウリン」を含んだ栄養ドリンクなどがたくさん並んでいます。
実は食品からもタウリンを取ることができます。タウリンが多く含まれる食品と、あまりよく知られていない「タウリン」の効果についてご紹介します。
~ 目次 ~
- タウリンを多く含む食品ベスト5
- さざえ
- こういか
- ほたて貝
- たこ
- やりいか
- タウリンの4つの働き
- そもそもタウリンって何?
タウリンを多く含む食品ベスト5
体に良いタウリンを多くとるには、どの食品を食べればいいのでしょうか?
タウリンはほとんどの生き物に存在しています。中でもタウリンを多く含んでいるのが魚介類です。タウリンを多く含む食品を5つをレシピと共にご紹介します。
- 調理法に注意!
- タウリンは水溶性で水に溶けやすいため、煮汁とともとれる調理方法がおすすめです。
さざえ
タウリンを多く含む食品として、最も注目されるのは「さざえ」です。さざえは、海に生息する貝で、北海道から九州までとれます。
大きさは、日本海で取れるものは小さく10㎝程度ですが、太平洋側で取れるものは、20㎝程度まで成長するものもあります。日本で取れる巻貝のなかでも、漁獲量の多いもので、やや高値で取引されますが、スーパーでもよく見られるなじみのある貝です。
食べ方としては、刺身にしたり、お寿司として食べたり、バーベキューのように直火で網において焼いてもおいしく食べられます。自宅で食べることは少ないかもしれませんが、居酒屋などのメニューにあり、食べる機会がありますね。
おすすめレシピ
サザエのバター焼き
簡単な定番メニューですが、これがあれば、豪華にみえるおかずです。
https://nestle.jp/recipe/recipe/1500_1599/01506.php
さざえのソテー
洋風にアレンジしたレシピです。お野菜と一緒にとれるバランスよいおかずです。
http://recipe.kirin.co.jp/a02408.html
こういか
出典:活魚鮮魚卸売 はりかい
http://www.harikai.com/item/kouika-M/
大きさが20㎝程度のイカで、ぷっくりした体にはタウリンがたっぷり含まれています。
関東周辺でとれるコウイカは、スミイカと呼ばれています。うまみがあり、食用として人気のイカです。寿司ネタや天ぷらとして調理されています。
イカのなかでもおいしく、冬から夏の初めにかけては、特に甘味が強くでるといわれています。熱を通しても硬くなりにくいのが特徴です。
おすすめレシピ
コウイカと筍の木の芽和え
季節の野菜と合わせた旬のレシピです。
http://www.uoichi.co.jp/uoichi_info/recipe.asp?fishid=92
コウイカのカルボナーラ
おしゃれなイタリアンレシピです。
https://italiori.com/recipes/572f0f15614a957f4fe2a475
ほたて貝
一年中食べられて、食べやすい貝です。本来の旬は、冬で12月~3月ごろになります。
東北や北海道の冷たい海に生息しています。甘くうまみがあり、貝柱部分を主に食べます。冬の貝柱が一番大きく成長しておいしくなります。
天然の漁獲量を上回るほど養殖も盛んに行われています。タウリンを豊富に含みますが、その他にも良質なたんぱく質が豊富で、亜鉛などのミネラルもとることができます。
おすすめレシピ
アスパラと帆立の塩炒め
しょうがを効かせて、食欲をそそるレシピです。アスパラ以外のお野菜でもおいしく食べられます。
https://www.lettuceclub.net/recipe/dish/4302/
帆立のコキール
みんなが好きな、グラタン風レシピです。
http://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe/00005561/index.html
たこ
日本中でとれますが、日本海には少ないといわれます。食用になるタコはほとんどが「マダコ」と呼ばれるものになります。マダコの漁獲量は、減少傾向にあって、値段も高値になってきています。
タコは人気で消費量が多いため、アフリカのモーリタニアからの輸入も多くなっています。夏に多くとれますが、冬にとれるたこもおいしいといわれています。
おすすめレシピ
たこ天
たこの天ぷらです。青のりを入れることで香りよく仕上がります。
http://www.orangepage.net/recipes/detail_125479
たこめし
たこのうまみを堪能できるレシピです。
https://www.kyounoryouri.jp/recipe/21774_
やりいか
出典:市場魚介類図鑑 ヤリイカ
http://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%83%A4%E3%83%AA%E3%82%A4%E3%82%AB
長さ40㎝程度の大きさで、海に生息している、やりいか。日本各地で食用のいかとして、古くから親しまれ、人気がある食材です。沖縄を除いて、北海道から九州まで、日本列島をとりまくように生息しています。
おすすめレシピ
やりいかのさっと煮
時間をかけずに作れる煮物です。
http://www.orangepage.net/recipes/detail_114286
やりいかとルッコラのパスタ
パスタの具にもぴったりです。
https://www.kyounoryouri.jp/recipe/41_
タウリンの働き
次に体に良いことは何となくわかっていても、詳しくはあまり知られてない「タウリンの働き」について紹介します。大まかには下記4つの働きがあります。
- 脳卒中の予防
- 心臓の働きを強化
- 肝臓の機能を高める
- 糖尿病の予防
脳卒中の予防
タウリンには、交感神経の抑制する作用があることから、食塩から引き起こされる高血圧に有効で、血圧を正常に保つ働きがあります。
血圧が正常であると、いろいろな病気にかかる可能性を低くしてくれる効果があります。高血圧を予防することで、脳卒中を防ぐ効果があります。
心臓の働きを強化
タウリンには、血圧を下げて、悪玉コレステロールを減らす働きがあるといわれています。
脳卒中とともに、血管病として多いのが、心筋梗塞です。心筋梗塞は、高血圧や脂質異常症といった症状から引き起こされることがわかっています。
タウリンを取ることで、このような病気になりにくくする効果が期待されています。また、心不全の治療には医薬品として、タウリンが使われています。
肝臓の機能を高める
タウリンは、肝臓で肝細胞の再生をうながす働きがあります。そのため、アルコールを飲んだときにもアルコールの解毒を助け、肝臓を守ってくれています。
糖尿病の予防
タウリンは、インスリン抵抗性を改善する働きがあります。インスリンの分泌を促すため、糖尿病の予防につながるとその効果が期待されています。
糖尿病では血中タウリンの濃度が低下しているという報告もあります。タウリンを取り入れることで、糖尿病になりにくい体を作ることができます。
- 目薬にどうしてタウリンが入っているの?
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目薬の成分表を見るとタウリンが含まれています。なぜ、タウリンが目に効くのでしょうか。
体内にあるタウリンの約60%以上は、筋肉に存在しています。肝臓や心臓、脳といった場所以外に、目にある網膜にも多く存在しています。
目の網膜は、目の中に入ってきた光を刺激として感じとり、視神経に伝達する大切な働きがあります。タウリンは、不足してしまうとこの網膜の機能が障害されてしまい、失明を引き起こすことが猫を用いた実験で明らかになっています。
網膜は、ものを見るために大切なところで、光や色を感じる神経細胞がたくさん存在しています。これらの細胞が正常に働くためには、タウリンは欠かせない栄養といえます。
そもそもタウリンって何?
最後はタウリンについて少し掘り下げて説明したいと思います。
タウリンは、アミノ酸に似た構造をもつ「含硫アミノ酸」とよばれるものです。タウリンは、体内で合成されて補給する方法と、食事から取り入れて補給する方法があります。
タウリンの種類
タウリンには、天然のものと合成でつくられたタウリンがあります。
天然のタウリンは、動物の胆汁や魚介類から作られるものです。合成に比べると、手間がかかるために高価でなかなか手に入りにくいものです。
日本では、一般的な栄養ドリンクに含まれるタウリンは、合成のタウリンが使用されています。この合成タウリンは、食品ではなく医薬品とみなされていて食品に加えることができません。
栄養ドリンクは、指定医薬部外品とよばれる医薬品になります。タウリンが含まれていて、そのほかにも、各種のビタミンやカフェインなどが加えられています。
栄養ドリンクを飲むと元気になるのは、カフェインの作用である眠気を覚ます(覚醒)、興奮といった成分があることや、糖分がエネルギ―になるためです。もちろん、タウリンやビタミン類の作用も効果としてあります。医療用の医薬品として、タウリンが病院で処方されることもあります。
タウリンの発見
1827年「タウリン」は、牛の胆汁から発見されました。この名前の由来は、雄牛を表すラテン語のTaurus(タウルス)が語源となり、Taurine(タウリン)と命名されたようです。
漢方薬「牛黄(ごおう)」
出典:三星製薬株式会社
http://www.mitsuboshi-ph.com/dragongou.html
中国に古くから伝わる牛黄。強心、鎮静、解毒作用、疲労回復や滋養強壮、不老長寿といったあらゆる目的で使用されていた漢方薬です。
牛黄というのは、牛の胆汁中にできる胆石のことで、めったに見つからない、貴重なものでした。この牛黄の主成分がタウリンだったそうです。日本では、奈良時代に中国から輸入されてこの牛黄が使われていたという記録があります。
まとめ
タウリンは、体のいろいろな場所で活躍している栄養成分です。
特に、生活習慣病とよばれるさまざまな現代の病気に効果があることがわかっています。不足すると、体にとって悪い影響が考えられますので、日頃から取りたい栄養です。
タウリンは、魚介類に多く含まれています。毎日の食事に1日1品、魚などの魚介類を使った料理を食べることで補うことができます。日頃の食事に組み合わせて、健康な体を作りましょう。