JALグローバルクラブ(JGC)は日本航空(JAL)の上級会員制度。厳しい入会条件をクリアした顧客のみが入会する資格を持ちJALグローバルクラブ会員として様々なメリットや特典を享受することができる。
JGC会員の特典はいくつかあり、空港でのチェックイン時の優先カウンターや優先搭乗、サクララウンジの利用やフライトマイルの増額などの特典やメリットを受けることができる。
僕は2016年にJGC修行(グローバルクラブの入会資格を得る為の行為)を終えて、晴れてJALグローバルクラブ会員の入会資格を手に入れた。それからはビジネスクラス、エコノミークラスに関わらず空港での特典やマイルの積算でのメリットを感じている。
今回は僕が海外でパスポートの盗難事件に遭い、JGC会員として体験したJALグローバルクラブの隠されたメリットについて語りたい。
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あの日、僕はドイツの片隅で携帯を片手に握りしめていた。パスポートを盗難され、新たなパスポートを手に入れた僕に想定外の事情でJALが動いてくれないと連絡が入った。
それを知った僕はJGC専用ダイヤルに電話をかけている。「頼む、かかってくれ…」僕が頼れるのはもはや「JALグローバルクラブ」以外に無かった。
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JALグローバルクラブ(JGC)とは?入会条件など
JALマイレージバンク - JALグローバルクラブ:ご入会にあたって
JALが提供する上級会員制度「JALグローバルクラブ(JGC)」。入会資格を得るためには、50,000FLY ONポイントを獲得、または50回の搭乗という厳しい条件を満たす必要がある。
また、指定のクレジットカードを保有するという条件もあり、JALグローバルクラブJALカードのCLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード、プラチナのいずれかを保有する必要がある。
僕がJGC入会の為に保有しているクレジットカードはJALカードのCLUB‐Aカード、上記の中では一番年会費が安いがそれでも年会費が10,800円(税込)と高額になる。
CLUB-AカードなどのJGCJALカードは50,000FOPのメドが立ったら作っておくのが鉄則、何故なら万が一何らかの理由で審査を通らない時にリカバリーの時間が必要だからだ。
CLUB‐Aカードに関する記事はJALグローバルクラブカード会員になる前に~JALグローバルクラブに必要なCLUB‐Aカードの解説と劇的にお得な作り方を紹介を読んでほしい。
JALの公式サイトに記載されているJALグローバルクラブの入会資格は下記の通りになっている。
JALグローバルクラブ(JGC)は、以下の条件を満たされたお客さまがご入会いただけます。
1~12月の12カ月間にJALグループ便ならびにワンワールド アライアンス加盟航空会社便にJMBのマイル積算対象運賃でご搭乗いただくと積算される「FLY ON ポイント」が50,000FLY ONポイント(うちJALグループ便25,000FLY ONポイント)以上、または50回(うちJALグループ便25回)以上かつ15,000FLY ONポイント以上のご搭乗実績があること。
JALグローバルクラブ JALカードのCLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード、プラチナのいずれかをお持ちいただけること。
JALグローバルクラブ規約を遵守いただけること。
このようにJALグローバルクラブの入会資格を獲得する為には相当の費用と時間を費やさなければならない。(費用については30~50万円)
大企業の出張族ならば苦労しないだろうが、僕は自費でJGC修行をおこなったので結構大変だった思いがあるが、それだけJGC会員のメリットに魅力があったという事だろう。
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JALグローバルクラブの一般的なメリットとは?
JALグローバルクラブに入会すると多くのメリットがある。一番のメリットはJALの上級会員のJMBサファイヤの資格とほぼ同等の特典を、先ほど説明したJALグローバルクラブのクレジットカードを保有するだけで半永久的に継続できるという点になるだろう。
JALグローバルクラブ会員が享受できる具体的なメリットは下記の通りになる。
・JALサクララウンジの利用
・初回搭乗3,000マイル(毎年)
・ボーナスマイル積算率35%
・会員専用予約デスク
・優先キャンセル待ち、優先搭乗
・JGC専用カウンターでのチェックイン
・預け荷物許容量優待
・優先手荷物引き渡し
・ファストレーン(保安検査優先入口)
・ノベルティの配布
上記の赤字にした部分のメリットが今まで僕がJGC会員になって秀逸と感じた内容だ。JGC会員はエコノミークラスの搭乗でもサクララウンジを利用できるというメリットがある。サクララウンジの利用記は成田空港サクララウンジ体験記と利用方法の記事を読んでほしい。
このように空港で快適に過ごしたり無駄な時間を過ごさずに行動できることがJALグローバルクラブの最大のメリットだと思っていた。
そんな僕が海外でパスポートを盗難されるという緊急事態に陥った。そしてその対応に追われる中で、今まで知らなかったJALグローバルクラブのメリットに気づいたのだ。
それは青い太字で表記した「会員専用予約デスク」の存在だ。
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JGC会員専用予約デスクの利用経験
JALグローバルクラブの会員専用予約デスクの電話番号はJGCカードの裏面に印刷されている。僕は海外に行くときは必ずこのカードを携帯しているので、それがパスポートの盗難というピンチにも役に立った。
それまで海外でJGC会員専用予約デスクに電話をしたのは一度きり、上海で空港に向かう途中に大渋滞にハマって搭乗時刻に間に合わなくなりそうになった時だ。
その時の記事は海外で飛行機に乗り遅れそうな時の教訓~JALに2度乗り遅れた僕が勧める国際線、国内線で取るべき行動とは?を読んでみてほしい。
搭乗時刻に間に合わなそうで焦る僕に対し、JGC専用デスクの女性は的確な指示をくだしてくれた。この時は大事に至らなかったが今回はシャレにならない「パスポート盗難事件」での利用となった。
ドイツでパスポートを盗まれる事件
僕はドイツでパスポートを盗まれた。全ては観光地でアルコールが入って油断した僕の責任で笑い話なのだが、笑えなかったのは発券していた周遊航空券の扱いだった。
「成田‐デュッセルドルフ‐パリ‐成田」と発券した航空券の「デュッセルドルフ‐パリ」間はパスポートを盗まれた為、予定された日のJALのコードシェア便に搭乗することができない。
僕はJALに問い合わせて「デュッセルドルフ‐パリ」の航空券を破棄してパスポートが再発行され次第、陸路でパリに入りたいと伝えたが「周遊航空券の一部破棄は不可能」との回答だった。さらに「一部破棄した場合は帰国便にも乗れない」というのだ。とはいえパスポートが無いのだから僕は途方にくれた。
困り果てた僕に対するJALからの提案は「一度だけ日程変更を認める」という内容だった。僕はひとまずパスポートの再発行手続きに全力を注いだ。
僕がドイツでパスポートを盗まれた事件については海外でパスポートの盗難事件。申請から再発行までに僕が失った大切なものとは?を読んでみてほしい。
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JALに営業時間外だからと断られる
「一度限りの日程変更OK」の条件をもらい僕はパスポートの再発行に全力を費やした。ドイツの深夜が日本の午前中なので、必要書類を準備するために寝る間を惜しんで日本と連絡を取った。
やっとパスポートの再発行ができたのは2日後の現地時間のAM11:10頃だったと思う。僕は航空券の取次を頼んでいた旅行代理店の営業さんにJALとすぐに連絡を取って、今夜のパリ行きのフライトに振り替えるようにお願いした。
それから少し経って、旅行代理店の営業さんから連絡が来た。
「JALの旅行会社窓口が営業時間外で取り合ってくれません」
ドイツと日本の時差は7時間、日本は18:10を過ぎているので一般的な就業時刻は過ぎていた。けれども「それは仕方がないな…」と、呑気に思えるような状況ではなかった。緊急事態の国際航空券の振替え処理を日本の営業時間を理由に断られても困る。
ただでさえ遅れている仕事の予定を一刻も早くこなさなければならないので、僕はJGC会員専用予約デスクに電話をかけることにした。
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JALグローバルクラブの隠されたメリットを実感
JGC会員専用予約デスクとの話に僕は四苦八苦した。そもそも状況が複雑だし、スカイプのクレジットが途中で切れてかけ直しても違うセンターに電話が繋がったりと散々だった。しかもグループ内の担当同士で意見が食い違っているようだった。
何人かのJGC会員専用デスクのオペレーターと話をして大変だったのはその都度、自分の状況を下記のように細かく説明しなければならなかったことだ。
「パスポートの盗難にあって周遊航空券の一部を保留しているのですが、再発行ができたので今夜の便に振替えたいのですが、日本のJALの旅行会社窓口が営業時間外で取り合ってくれないので何とかしてもらえないでしょうか?」
おそらく、パートタイムのオペレーターでこの状況を理解して判断できる人はいないだろう。そう気づいて職責のある担当者(つまり上司)に電話を代わってもらい、何とか今夜の便でパリ入りしたい旨を告げた。
最終的に電話に出た担当者は状況を理解して、すぐに旅行代理店の営業さんと連絡を取ってくれたので、僕はその日の夜にパリに到着することができた。色々と手間取ったけど最後にまとめてくれたのはJALグローバルクラブだった。
JALという巨大グループ企業における「顧客視点の架け橋としての機能」、これが公式サイトには記載のないJALグローバルクラブの隠されたメリットではないだろうか?
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あとがき:JGC会員の隠されたメリットに感謝
海外でのトラブルにおける航空券の振り替えに、日本の営業時間が関わってくるとは想定外だった。パスポートが盗難されたという事はJALにはすぐに伝えてあったが、同じJALでも自社の旅行会社窓口とは情報共有がないことも分かった。
もしくはトラブルよりも営業時間を優先させたという事になるが、あまりそういう風には考えたくはない。(旅行代理店から話が言っているはずだったが…)
大企業ならではの縦割り部門(もしくは関連会社?)の対応という感じで、JALで発券していてもトラブル時の個人の立場の弱さを感じざるを得なかった。
それを取りまとめて解決してくれたのは他でもない「JALグローバルクラブ会員専用予約デスク」だった。もしかして僕がJGC会員でなかったらと思うと背筋が凍る思いだ。
全ての手配が終わった時に僕はドイツの片隅でこう叫んだ。
「ありがとう!JALグローバルクラブ!!」
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