韓国への脱北者、人数約13%減

平壌の通勤トロリーバス(7月21日) Image copyright AFP
Image caption 平壌の通勤トロリーバス(7月21日)

韓国統一省は17日、北朝鮮から韓国へ逃れる脱北者の数が、前年同期比で12.7%減ったと示す統計を明らかにした。

聯合ニュースが伝えた統一省統計によると、今年1月から8月にかけて780人が北朝鮮から韓国に脱北した。今年の脱北者の56.9%は労働者や農業関係者で、兵士や政府職員は3.5%のみという。

脱北者の大多数は中国経由。韓国政府は、人数が減ったのは北朝鮮による監視強化と、北朝鮮と中国による中朝国境警備強化が原因だろうとみている。

統計について与党政治家は、脱北者のほとんどは貧困生活からの脱出を求めているものの、北朝鮮で安定した暮らしをしている人もいると述べている。

韓国によると、朝鮮戦争が1953年に終結して以来、3万人以上が北朝鮮から韓国に逃れたという。

板門店の北朝鮮兵士たち(8月26日) Image copyright Reuters
Image caption 板門店の北朝鮮兵士たち(8月26日)

脱北者の数とは別に、AFP通信はクウェートが北朝鮮大使の国外追放を決めたと伝えた。正式確認はまだだが、クウェート政府は国内の北朝鮮外交使節の規模を減らす方針という。

湾岸諸国で北朝鮮が大使館を置くのはクウェートのみで、2000~2500人の北朝鮮労働者がクウェートで働いている。湾岸諸国ではさらに数千人単位で、北朝鮮労働者が働いているとみられている。

北朝鮮の核実験をめぐる今月11日の国連追加制裁は、出稼ぎ労働者の就労を禁止。米政府は各国に、北朝鮮との商取引停止を呼びかけている。

(英語記事 North Korea: South Korea sees fall in defectors

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