三菱東京UFJ銀行経由で日本国内から米国のドル建て銀行口座が持てる「ユニオンバンク・カリフォルニアアカウントプログラム。今回は、具体的に使ってみたところを紹介していこうと思う。
あらかじめ、前回記事のユニオンバンクの銀行口座解説手続きとデビットカードの追加申し込み方法をご覧いただきたい。
- 米企業からの入金を国内(ゆうちょ銀行)で受け取る
- 米企業への振り込みをオンラインバンク経由でする
- 外貨預金&海外投資口座として利用する
- 海外ネット通販の決済に使う
- 海外旅行時の国際キャッシュカードとして使う
米企業からの入金を国内(ゆうちょ銀行)で受け取る
海外でのビジネスで得た売上やキャッシュバックを米ドルで受け取るのにユニオンバンク・カリフォルニアアカウントはもってこいだ。特に米国内企業の場合、米国内にある銀行口座を指定する場合が多いので、ユニオンバンクは大いに利用価値がある。
日本国内ではゆうちょ銀行がユニオンバンクと提携しており、ゆうちょ銀行のATMを使えば、前述のような海外で得たドルをわずらわしくなく円貨にして国内で引き出しが可能になる。
実際に最寄りの郵便局より試したところ。ゆうちょATMがいつもと違った表示になる。
国際提携ATM利用料が1度につき5ドルかかる。その上でゆうちょ銀行独自の為替レートが適用される。当日1ドル約119.3円の市場レートで1万円ゆうちょATMから引き出したところ、カリフォルニアカウント側から引き出された額は$83.96であった。119.1円の計算なので良心的な両替レートのようだ。
米企業から小切手を受け取った場合
こちらはまだ実践したことが無いので、ネットにある情報のみになるがコチラの記事によると、小切手に裏書きしたのち郵送すれば格安でユニオンバンク・カリフォルニアの口座に入金できるようだ。Deposit Ticket(入金伝票)は不要とのことだ。小切手を郵送して自分の口座に入金することは、米国内での小切手決済手段として一般的なので、どうにせよ可能だろう。念のため最新の情報を確認すべく、電話サポートに問い合わせをしよう。
米企業への振り込みをオンラインバンク経由でする
ユニオンバンク銀行はオンラインバンキングに対応しているので、日本にいながらにして米国銀行口座同士で振り込みが可能になる。とはいえ米企業との取り引きで銀行振り込みをする事はあまり無いと思われるので、考えつく利用シーンは「留学中の子供に毎月送金」などといったシーン。まとまった額を一旦ユニオンバンクに入れて毎月送金すれば、お金の使いすぎも防げるし、米国口座同士なので振り込み手数料も安く付く。
ビジネスであれば、チェッキングアカウント(当座預金口座)での利用と小切手の発行を検討しよう。こちらも電話サポートから申し込みが可能だ。
外貨預金&海外投資口座として利用する
外貨預金や預金や海外投資口座のベースとして米国の銀行であるユニオンバンク銀行の口座はかなり使いやすい。例えば米国の証券会社Firstrade(ファーストレード証券)や海外FX口座を使う場合は、入出金の中継場所として、こういった米国銀行口座を持っておくのはとても都合が良い。
米国の投資用口座は手数料の安さと豊富な選択肢が魅力だ。
ただし適用される法律は米国のものになるし、居住者で無い場合法律的なトラブルになった際のややこしさはかなりの負担になる。こういった使い方は熟慮が必要だろう。
海外ネット通販の決済に使う
海外のネットショップで頻繁に買い物をする場合、米ドル建ての口座を持っておいたほうがいい。日本のクレジットカードを通じて日本円以外を通貨に設定された商品を日本国内から購入することはできるが、買い物のたびにクレジットカード会社が定めた両替手数料が発生してしまう。
というわけで米国での買い物が多い人にはデビットカード付きのユニオンバンク口座はかなりの助けになる。
デビットカードで買い物が出来ないパターン
ただユニオンバンクのデビットカードは万能ではないので以下の事に注意しよう。
- 米国以外のお店でデビットカードとして使うと決済できない場合がある
- デビットカードに紐付けられた住所が日本のあなたの住所なので、それで決済出来ない場合がある
デビットカードはクレジットカードより使えない場所がもともと多いが、国をまたぐとさらに使えない場所が増える。米国外では使えたらラッキーくらいの気持ちが正解。
後者の「住所問題」はどういう時に影響があるかというと、米国の一部のオンラインサービスは発行国ではなく請求先住所で利用をチェックしている事がある。具体的にいえば米国版iTunesの決済や米ゲームサイトSTEAMの米ドル決済では請求先をチェックしているので、日本の住所で開設したユニオンバンク銀行口座は決済を通過できない。万能ではない事はあらかじめ心に止めておきたい。
(上記は米国内発売のVISAプリペイドカードを買うなど1クッション挟むとパスできそうだが未検証)
海外旅行時の国際キャッシュカードとして使う
ユニオンバンクは「STAR®」、「MasterCard®」および「Maestro®」と提携しておりATMカードがそのまま世界で利用できる。
これはタイの空港で両替店併設のATMからユニオンバンク銀行のATM/デビットカードで出金した例。
クレジットカードであれば「Maestro®」表記があればほぼ間違いなく利用できるが、ユニオンバンクのATMカードは一部使えないところがあるようだ。
日本ではセブン銀行は「Maestro®」対応しているが、利用できない。海外ではカンボジアで利用した際一部のATMがカードを受け付けなかったので、隣の銀行のATMを利用したところ上手く行った事がある。カンボジアのなのでATMが壊れていた可能性は否定できないが…。
また国際キャッシュカードとしての引き出し手数料は1回につき5ドル〜7.5ドルくらいかかるので、使用回数や引き出し額に注意したい。
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