寝台車なのにフェリー二等席みたいなノビノビ座席に乗ってきました。
鳥取へと行く用事があり、東京からの行き方を調べたところ、寝台車という選択肢があることがわかった。私は鉄道ファンの成分がほぼゼロなのだが、一度は乗ってみたい乗り物である。
中でも一番安い席は、絨毯の上に寝転がるノビノビ座席。自宅から快適グッズを持ち込んで、11時間に及ぶ移動時間を楽しんできた。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
前の記事:「ソーセージでバルーンアートに挑戦(デジタルリマスター版)」 人気記事:「河原で採ったカラシナの種で粒マスタードを作る」 > 個人サイト 私的標本 趣味の製麺 22時、東京駅の東海道線ホームから出発今回乗るのは、東京から西方面へと旅立つ唯一の寝台車、サンライズ瀬戸・出雲。高松へ行くサンライズ瀬戸と、出雲市を目指すサンライズ出雲が連結して走り、じゃあここでと岡山で別れるルートに藤子不二雄のような物語性を感じる。
22時に東海道線のホームから在来線に混ざって出発し、翌朝9時3分に目的地である鳥取県の米子駅へと到着する。 11時間に及ぶ長旅に舞い上がり、1時間以上前に東京駅について、車内で食べるご飯やお酒などを必要以上に買いこんでしまった。 新幹線と違って、在来線のホームから特別な電車が出発するのが不思議な感じ。
サンライズはとても人気の寝台車ということで、発売のはじまる乗車一か月前の午前10時ピッタリに緑の窓口で購入した。
座席はノビノビ座席という格安シートで、料金は乗車券(11,660円)+特急(3,240円)+指定席(繁忙期720円)の合計15,620円也。この指定席部分が、ベッドのある寝台席だと6,480~13,730円と跳ねあがるのだ。 人生で一度くらいは寝台車に乗ってみたいという好奇心と、飛行機よりも安くて深夜バスよりは快適が望ましいという、様々な要素を考慮した結果のマイベストチョイスである。 生まれて初めての寝台車に、鉄道に詳しくなくても盛り上がる。
瀬戸と出雲の連結部分。こういう写真を撮るくらいには浮かれていた。
出発前に窓から車内をチェック。これはシングルツインというやつだろうか。
寝台席の様子は、ライターの乙幡さんが当サイトで「寝台列車個室にマイ食堂車を作る試み」、「寝台列車個室にマイ寿司屋を作る試み」など試みているので、そちらをご覧ください。
これが寝台車ののびのび座席だ初めての乗り物に対するワクワクと、安すぎる宿に泊まるドキドキが混ざったような気持ちで、指定席と書かれた12号車に乗りこむ。
ノビノビ座席というだけあって、「寝台」じゃなくて「席」なのだと、今更ながらビビる。 到着したその日に現役の素潜り漁師さんからシュノーケルを教わるというハードスケジュールなので、車中はしっかりと寝ておきたいのだが、どれくらいノビノビできるものなのだろうか。 私の場所は、「Berth(寝台)」ではなく「Seat(席)」。
食べものは売られていないけれど、飲み物の自販機はあった。
ノビノビ座席のシートは、通路と直角に一畳分のスペースが仕切られており、一晩寝るだけなら十分な広さがあった。
ベッドではなく絨毯だが、シーツに入った毛布と枕カバー(枕はないけど)も用意されている。頭側には仕切りもあるため、隣の人と目が合うという心配もなさそうだ。 8月なので子供連れの家族が多かった。上下二段に分かれており、なんだか山小屋や合宿所みたいな感じ。
2階の様子。清潔感のある車内。仕切り部分にカーテンレールはあるけどカーテンはない。
上がうるさいよりも下にうるさいと思われる方が嫌なので1階の席にした
出発前に駅員さんが切符のチェック。
窓側にはドリンクホルダー付きの小さなテーブルがあり、飲み物を倒す心配はない。ライトは室内灯と読書灯が個別にある親切設計。
さすがに電源はないけれど、どうせなら2泊ぐらいしたくなる居心地の良さだ。 不安なく寝酒を堪能できるドリンクホルダー付きのテーブルが嬉しい。
1
2
|
|
▲デイリーポータルZトップへ |