個人事業主がガチで選んだ、モチベーションを作るために読むべき本20選

モチベーションがあればなんでもできる!

「わかってはいるんだけどモチベーションが出ない、続かない」この言い訳をして、今までいったいどれだけの目標を断念してきたでしょうか。しかし逆に言えばそれは、モチベーションさえあれば目標を達成できる可能性が格段にアップすることを意味します。

とはいえ「やる気を出そう!」という根性論では、モチベーションをコントロールすることはできません。様々な研究により、今やモチベーションは「湧いてくる」ものではなく「作る」ものだとされているからです。

ここでは主に最新のモチベーションに関する理論や実践方法をもとに書かれた本を20冊集めました。これらの本を読んで、モチベーションの作り方を学びましょう。

モチベーションを「作る」ために読むべき本20選

1.『モチベーション3.0』

著:ダニエル・ピンク 訳:大前研一

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2009年7月にTEDで「やる気に関する驚きの科学」というタイトルで登壇し、話題を読んだダニエル・ピンクの著書。本書では3種類のモチベーション、すなわち生存を目的とするモチベーション1.0と、信賞必罰に動機付けられるモチベーション2.0、そして自分の内面から湧き出るモチベーション3.0を区別して解説しています。

そして著者はこのうち21世紀に生きる私たちに必要なのは、モチベーション3.0に基づいて、興味や好奇心、自己成長などによる動機付けを行うことだといいます。私たちに生きがいをもたらすモチベーションがどこからもたらされるのかを、多くの事例を取り上げながら解説した、モチベーションを作るための基礎となる一冊です。

2.『【新版】動機づける力―モチベーションの理論と実践』

著:DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー編集部

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「2要因理論」「達成動機」「ピグマリオン効果」などのモチベーションに関する理論を解説した古典とも呼べる論文のほか、神経科学の知見を生かして構築された最新の理論を解説した論文を9章立てで収録した本。

一流経営者などが実地で身につけてきたモチベーション論も参考になりますが、本書にはそうしたモチベーション論の根底に流れる大原則ばかりが列挙されています。ビジネスだけでなく、他人との関わり方、そして自分との関わり方の指針にもなりうる一冊です。

3.『モティベーションをまなぶ12の理論』

著:鹿毛雅治ほか

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慶應義塾大学で教育心理学の分野を担当し、学習意欲や教育評価をキーワードに研究を進める鹿毛雅治さんを筆頭に、日本のモチベーション論者が主要な理論を12個解説した本です。

「内発的動機付け」「自己決定理論」「接近・回避動機付け」「フロー理論」「セルフ・エフィカシー」など12理論が並びます。「読んですぐに役に立つ!」という風情のハウツー本ではありませんが、学問的な視点からモチベーションの作り方を知っておきたいという人にはおすすめの一冊です。

4.『人間性の心理学―モチベーションとパーソナリティ』

著:A.H. マズロー 訳:小口忠彦

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「マズローの欲求5段階説」で知られるA.H. マズローが著した古典的名著。本書は欲求5段階説を中心に据えながら、様々な分野の研究とクロスオーバーさせることで、人間が健全な自己を実現するためにはどうすればいいかを模索した、ある意味で哲学書でもあります。

そのため全く読みやすくはありません。しかし自己啓発書、あるいは研究書を超えて、より深いところでモチベーションについて考えたいという人なら読み通せるでしょう。挑戦の価値は十二分にある一冊です。

5.『人を伸ばす力―内発と自律のすすめ』

著:エドワード・L. デシ リチャード フラスト 訳:桜井 茂男

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前掲のダニエル・ピンクの著書の主旨となるモチベーション3.0=内発的動機づけについて、科学的な研究と説得的な事例、現代社会に即した洞察によって掘り下げた一冊。

著者のエドワード・L. デシさんはロチェスター大学教授の心理学者であり、リチャード・フラストさんはニューヨークタイムズ元編集長、訳者の桜井茂男さんは『モティベーションをまなぶ12の理論』の著者の一人でもあるモチベーション理論の研究者です。この頼もしいメンバーが書いたこの本は、自分を成長させたい、あるいは誰かを成長させたいという人にとってひとつのバイブルとなりうるでしょう。

6.『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』

著:ハイディ・グラント・ハルバーソン 訳:林田レジリ浩文

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コロンビア大学モチベーション・サイエンス・センター副所長ハイディ・グラント・ハルバーソンさんが、「心理学的に正しい目標達成の方法」についてコンパクトに解説した本。本書は目標達成に効果的な習慣についてだけでなく、目標と現在の距離感に注目する思考法「これから思考」や、ネガティブな側面にも目を向けつつ前向きに考える「現実的楽観主義」などの目標達成ツールについても解説しています。

ここまで紹介してきた本のように深掘りをしているわけではありませんが、目標達成のためにいかにモチベーションを作るべきかのマストな情報を手軽に総ざらえできます。手元に置いて「伸び悩んでるな」と思った時に開きたい一冊です。

7.『やる気を生む脳科学―神経配線で解く「意欲」の秘密』

著:大木幸介

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心理学からではなく、脳生理学の切り口からやる気の構造を詳しく解説した本。講談社ブルーバックスから出ているだけあって、内容はかなり専門的です。しかし要所要所で内容のまとめが入ったり、分かりやすい例えが登場したり、リストを提示したりと、難解になりすぎないための配慮も行き届いています。

また脳の神経の配線メカニズムを利用したやる気の出し方を紹介するなど、モチベーションを脳生理学的に作る方法にも言及されています。理系の人はもちろん、脳科学分野に興味のある人がモチベーションについて考える際におすすめしたい一冊です。

8.『強力なモチベーションを作る15の習慣』

著:松本幸夫

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30年もの間「人材育成コンサルタント」として活躍し、メディア出演経験も多数持つ著者による、モチベーション・コントロール法を紹介した本。瞑想的なものから身近に使えるテクニックなどを「長く使っていけるもの」に限定して紹介しています。

がっつり理論や研究について知りたいわけでもないけれど、得体の知れないハウツーには興味がないという人におすすめしたい、ちゃんと効果のあるハウツー本です。これを単体で持っておくというよりは、ここで紹介する他の本と一緒に持って使い分けたい一冊です。

9.『1日3分で人生が変わる セルフモチベーション』

著:小笹芳央

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モチベーションをテーマとする経営コンサルティング会社「リンクアンドモチベーション」の設立者にして、自身も人材コンサルタントを務める小笹芳央さんの著書。「一気にやらない」「サボらない」をルールとして、1項目たった4ページで構成されたモチベーション・コントロール・トレーニング本です。

しかもストレッチ編、ダイエット編、ウォームアップ編、パワーアップ編、クールダウン編と、安定してモチベーションを管理するためのカテゴリ分けもされているという行き届いた構成になっています。『強力なモチベーションを作る15の習慣』と同じく、きちんと効果を求めるハウツー本派におすすめできる一冊です。

10.『図解モチベーション大百科』

著:池田貴将

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世界中の一流研究機関による心理・行動実験を全部で100個、簡潔な文章と図で解説したタイトル通りモチベーションの百科事典です。ひとつひとつの理論への理解を深めることはできないものの、モチベーションに関するありとあらゆる理論を網羅的に拾うことができるようになっています。

バイブル的な使い方というよりは、名言集のようにふとした時に開いて「なるほどなあ」「今度これを試してみようかなあ」という使い方に向いています。「モチベーションの作り方ってどんなものがあるんだろう?」と軽い気持ちでスタートしたい人には、図解もわかりやすくておすすめです。