イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。ウェールズの歴史と、ウェールズとの関わりが深いアーサー王についてのページです

イギリス英語の発音は面白い こんなに多くの訛りがあるよ

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こんにちは。ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。

今回は、イギリスの英語の発音についてお話します。イギリスは小さな島国ですが、英語の発音はとてもバラエティーに富んでいて、場所によって大きく異なっているのです。
イギリス各地の英語発音を簡単にご紹介します。

イギリスの英語発音の背景

イギリス英語って、どんな発音?

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※イギリス英語とアメリカ英語の発音の違いの動画

 

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イギリス英語はアメリカ英語と発音が異なります。その代表例は、イギリス英語はあまり巻き舌を使わないのに対し、アメリカ英語では巻き舌を頻繁に使います。

日本の英語教育はアメリカ英語が中心で、巻き舌英語に苦戦する人が多いと思います。

僕は、日本人にとって巻き舌をあまり使わないイギリス英語の発音の方が、アメリカ英語よりも発音しやすいと思います。

 

じゃあイギリス英語って、どんな発音?

 

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イギリス英語を聞く機会がほとんど無い人が多いためか、そう聞かれる事がしばしばあります。

イギリス英語の発音って何だろう? 実は、なかなか難しい質問です。イギリス英語は、さまざまな方言があり、大きく発音が異なるのです。それには、イギリスの歴史が深く関わっているのです。

 

イギリスの簡単な歴史

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イギリスの正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」で、公用語は英語です。その名前の通り、いくつかの国によって成り立っています。

イングランド
ウェールズ
スコットランド
北アイルランド
に分けられます。

この4つの国の背景が、各地の英語に大きな影響を及ぼしているのです。

イングランド

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数世紀頃のグレートブリテン島を見てみましょう。北部の現在スコットランドはピクトランド(図中はカレドニアと表記)と呼ばれ、ケルト系と考えられるピクト族が住んでいました。

それより南はブリタニア(図中の赤い部分)と呼ばれ、ケルト系のブリトン人が住んでいました。この時代、英語を話す民族はグレートブリテン島には存在しませんでした。

5世紀になり、ドイツ北部からゲルマン系のアングロ・サクソン族が、グレートブリテン島の西部に侵略してきました。そして、数世紀のうちに領土を大きく広げ、イングランドを建国したのです。このアングロ・サクソン族が話す言葉が、英語になったのです。

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アングロサクソン族の侵略(緑色)

 

ウェールズ

一方、アングロ・サクソン族に攻められたケルトブリトン人は領土を狭め、現在のウェールズ付近にとどまりました。このブリトン人が、ウェールズ人の祖先であり、彼らが話すケルト語が、ウェールズ語になるのです。

スコットランド

また、北部のピクト族の国、ピクトランドは、5世紀頃からアイルランドからケルト系のスコット族が侵略を始め、スコットランドを作りました。スコット族の話すゲール語は、ピクト族のピクト語も吸収して、スコットランドゲール語になりました。

北アイルランド

北アイルランドは、スコット族が住んでおり、彼らの話す言語がゲール語アイルランド語)なのです。

 

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つまり、イングランドウェールズスコットランド北アイルランドは、それぞれ民族が異なり自国語を持っています。この自国語が、それぞれの民族が話す英語に大きな影響を及ぼしていると考えられるのです。

参考:

www.rekishiwales.com

 

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各地のイギリス英語の発音

イングランド

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イギリス英語で代表的な発音と言えば、BBCではないかと思います。イングランドの英語がベースになっており、とても聞きやすいきれいな発音が多いと思います。

www.bbc.com

例えば、こんな発音です。

www.youtube.com

 

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ところが、イングランドの中でも多くの訛りがあり、発音が大きく異なる場合があります。ブリティッシュ英語の訛りを詳しく扱っている動画がありますので、こちらを紹介します。

例えば、ビートルズの出身地でも有名なリバプールの英語の訛りと方言です。同じイングランドの中でも、リバプールとロンドンはそんなに離れていませんが、こんなに違うんだと驚きます。

www.youtube.com

 

イングランドの英語の訛りについて、もっと知りたい方はこの黒髪のお姉さんの動画をさらにご覧ください。

Accent Discovery - YouTube

 

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イングランドでなぜそんなに発音が異なるのか? ウェールズスコットランドに接する地区では、それらの影響を受けているのかもしれません。歴史的な背景を見ますと、9世紀頃から11世紀にかけて、デンマークノルウェーからやってくるヴァイキングに占領されていた時代があったのです。ヴァイキングが話すデンマーク語やノルド語の影響を受けているのかも知れません。

※黄色の部分がヴァイキングに占領されていた領土

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ウェールズ英語の訛り

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筆者が以前に住んだことがあるウェールズにも、かなりきつい訛りがあります。ウェールズ語の発音の影響を受けていてとても聞きとりにくく、本当に英語を話しているの? と思ってしまいます。強い訛りになると、辛うじて英語に聞こえてくる、というくらいです。

BBCウェールズにも登場しているコメディアン、ロッド・ギルバートさんのトークです。強い訛りと、結構早口なので、聞き取りにくいです。

youtu.be

 

建築作業員のとっても面白いおじさんの英語は、とっても強いウェールズ訛りで、さらに聞き取りにくいです。どのくらい聞き取れるか、じっくりと聞いてみてください。

youtu.be

 

ご興味ある方は、BBCウェールズの放送も聴いてみてください。

BBC - Radio Wales - Home

スコットランド英語の訛り

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スコットランドの英語は、スコットランドゲール語の影響を受けているためか、とても聞き取りにくい、強い訛りを持っています。この魚釣りをするオジサンの英語は聞き取れますか?

youtu.be

 

ちょっとこのオジサンの訛りは強いので、こちらの動画の方が分かりやすいかもしれません。

British (Scottish) Accents: GLASGOW / GLASWEGIAN - YouTube

 

BBCは各地に放送局を持っているので、BBCスコットランドもご興味があれば聴いてみてください。

BBC - Radio Scotland - Home

アイルランド英語の訛り 

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アイルランドゲール語アイルランド語)の影響を受けているんでしょうね、イングランドの英語とは、またちょっと違う訛りを持っています。この二つの動画を見てくださいね。

youtu.be

youtu.be

 

BBC北アイルランドもチェックしてみてください。

BBC - Radio Foyle - Home

 

最後におまけ

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世界中の英語の発音を見事に使い分ける人物がいます。とても面白い動画ですので、たのしんで見てください。前半部分が、さまざまなイギリス英語の発音になりますよ。

www.youtube.com

 

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最後まで読んでくださり有難うございました。 

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