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ボクシング:L字ガードの本当の名前とアメリカで昔から知られている攻略法

ライターさん(最終更新日時:2016/7/9)投稿日:

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 まず、L字ガードの本当の名前はフィリー・シェルと言います。何故ならアメリカのフィラデルフィア州で作られたスタイルだからです。そして「シェル」とは「殻」という意味です。そしてもう一つの名前はクラブ・スタイル。要するにカニの構えという意味ですね。btzo.png主に防御で使われる技術:
・パリ
・ダッキング(通常と異なる)
・ショルダー・ロール
・クロス・アーム・ガード
・スリップ
・エルボーブロック(旧型に特に多い)

遠距離の構え:

これが通常の構え、つまり遠距離でのフィリー・シェルの構えです。通常の構えよりも、相手に対してより半身に構え、ほぼ真横を向いている感じです。アゴの下に右手が来て、ジャブなどをキャッチし、左腕でボディを守ります。そして、左肩でアゴを守ります。まず、左手で行うジャブやフックに本来威力はあまりありません。威力があるのは右ストレートです。しかも、既に拳は横を向いて通常の構えよりも正面に来ている為、よりノーモーションで早く相手に当たります。

 floyd.png中近距離・至近距離の構え:
中近距離や至近距離になるとこの様に、右手が今度は右頬に来て、フックに備えます。腰の回転を使いながら肩も使っていなす技を、アメリカではショルダー・ロールと言います。

弱点の間違え:
フィリー・シェル相手にはガラ空きに見える左側が弱点、つまり接近して当てる右ストレートが弱点と日本では勘違いされがちです。そして、メイウェザーには過去にシェイン・モーズリーの右ストレートが当たっていますが、本来、フィリー・シェル相手に右ストレートを当てるのは通常よりも困難とされています。何故なら、アゴを狙えば、左肩の内側で右をキャッチし、そのまま腰を左に回転されてより中へと巻き込まれ、後ろへいなされます。しかも、そこに右ストレートのカウンターを食らいます。

例:
https://www.youtube.com/watch?v=3JN5OSNawag

この動画ではサウスポーvsサウスポーで教えていますが、オーソドックス同士でも同じ理屈です。彼の腰の回転を見ても分かる様に、仮にダッキングが間に合わなかったとしても、腰を回転させて、後方へ動くだけでストレートの威力が軽減されます。アゴを狙えば肩で内側へ巻き込まれ、ストレートのカウンター。かと言って狙いが高すぎればダッキングで避けやすくなるだけです。

弱点:
これは昔から言われている教科書通りの弱点ですが、オーソドックスのフィリー・シェルの弱点は右のオーバーハンドブローと、左のボディブロー。つまり、こちらから見て左下と右上からの攻撃に弱いです。もう一つの弱点はあの閉じた腕を開かせる事です。それには強いプレッシャーが必要です。簡単に例えると、熱を加えて「殻」を開かせ、中身をさらけ出さすという理屈です。そして、フィリー・シェルから放たれるジャブとフックの軌道は見えづらいですが、通常の構えから来るジャブやフックよりも威力が弱い為、右以外気にするなとも言われています。これらをやるのに、ピーカーブースタイルが適任とも言われています。

しかし、これはあくまで教科書通りのフィリー・シェルの弱点です。トーマス・ハーンズ、パーネル・ウィテカ、ジェームズ・トニー、ベルナルド・ホプキンス、フロイド・メイウェザー・ジュニア。フィリー・シェルには必ず個性があり、使い手の数だけ弱点が実は異なります。この教科書通りの弱点をカバーする何かが大抵あり、その為にできた新たな弱点もまたあります。ただ、その教科書通りの弱点を攻めづらくしてある可能性はあっても、苦手意識は消えないとされています。

トーマス・ハーンズのヒットマンスタイル:
  thomas-hitman-hearns_20.jpegハーンズのヒットマンスタイルは実は実戦になると通常よりも腕を開いた、攻撃手なフィリー・シェルの事です。フィリー・シェルである事には変わりありません。ただ、彼は身長が185cmでリーチが203cm(何故か日本のウィキぺディアだと198cmと書いてますが、アメリカでは203です)もあります。本来、やってはいけないとされているフィリー・シェルの構えを開き、通常のフィリー・シェルよりも無防備な状態でもあります。なので、彼のリーチと身長があってのヒットマンスタイルだと個人的に思っています。

クロス・アーム・ガード:
 image073.jpg
名前の通り、両腕をクロス、つまり交差させて、この様に上と下で重ねる構えです。これは鉄壁の防御の構えとも言われ、40過ぎのジョージ・フォアマンがよく使っていた防御法です。スタイルではありません。旧型と言われるフィリー・シェルのスタイルでは、肩でいなしたり、ダッキングで避けたりするよりも、このガードを多用していました。ただ、このガードはボディと顔面のどちらかをしっかり守ってくれる半面、どちらかしか本当に守れません。なので、相手の攻撃を見極めて、顔面とボディに上下させながら守ります。そして、唯一の反撃の方法がフックになるというのも難点です。

ただ、フィリー・シェルは両腕よりも、相手の攻撃ポイントを予測して、片腕版クロス・アーム・ガードを使用する事が多いです。 3-04.gif受けるポイントや受け方はこの空手とは違いますが。この様に、片腕版で自分の顔面の前に腕を持ってきて、ジャブ、ストレート、フックのどれかを腕に受けます。それを受けると同時にジャブやストレートを同時にカウンターで返すという技があります。ジェームズ・トニーがイアン・バークリー相手に一度やっていますね。

最後に:
フィリー・シェルの概念、個性、主な意図など他にも色々あります。フィリー・シェルとはどう戦いたいスタイルなのか。など、そういったスタイルの意図や概念が分からないと100%使いこなすのは不可能とも言われています。今回は一般的な簡単な戦い方と防御法、そして主に弱点についての説明ぐらいです。フィリー・シェルの戦い方とその概念や意図についてはまた、気が向いたら書く事にします。他にも会得が困難とされているタートル・シェルなど。亀スタイルという意味ですが、亀田や村田選手の様なのはブロッキングスタイルと言います。タートルシェルはより技術力を求められるスタイルです。今回は珍しく気が向いたから書く事にしましたが、次は何時になるかは分からないですね。

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