勝沼ぶどうの丘は遠かった

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勝沼市内より「ぶどうの丘」を目指して国道411号線をえっちらおっちらと歩き始めました。国道411号線は八王子から青梅、奥多摩を経由して甲府に至る路線で、ここを4日間ぐらい歩くと東京に入るのかと戯けた事を思いながら歩いていました。

勝沼は甲府市のように空襲を受けなかったためか、古くからの家屋が沢山見られます。上の写真は養蚕農家だったと思われる家が、家の前で葡萄を育てておりと実に甲州らしい民家に見えます。

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川を北に渡ったところで右折して、東側に聳える山へと方向転換。目的地の「勝沼ぶどうの丘」は当初はこの道の突き当たりに見える白い建物のいずれかろうと思っていました。

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地図左側の寺院が集まっている辺りが等々力で、グレイスワインや皆吉がある歩き始めの地点。赤枠で囲ってある「勝沼ぶどうの丘」が経由地で、最終目的地の赤枠囲いJR勝沼ぶどう駅まで3-4kmある道程でした。

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途中でタクシーが来ないかとチラチラ後方確認をしたりしていましたが、すれ違ったのは国道411を含めてゼロ台。この赤いロボットの左手の下あたりにあるのが目的地だとグーグルマップと睨めっこして分かりました。結構遠い...。

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グーグルマップのナビ機能に頼って小佐手水辺公園裏手から直線ルートで標高500mのぶどうの丘へ登って行きます。分かれ道に出たところの消え掛けている標識には「急坂・狭小で大型車・マイクロバスはダメとありました」。ぶどうの丘への矢印は回り道で右手へ、世界を統べるグーグル様のナビは丘を登る左へ向かえとの指示。

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等々力地区から1時間近く歩いていたので、最短距離で行くぞとグーグル様を信じることに。ぶどう畑を横目にズンズン進んで行きます。此処で前方から原付バイク乗った作業着のオジサンが何か叫びながら通り過ぎるも、よく聞き取れず前進。

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ガーン、立ち入り禁止! グーグルのナビにはこれまで何度も騙されて、主要道路でなく夜の峠道や林道を四輪で走らされた経験があるものの、立入禁止は初めて。オフロードバイク・セロー乗りだったので、立ち入り禁止表示でUターンは慣れたものですが、この日は既に5時間近く歩き回っており、目的地を目前にしてのUターンにはガッカリでした。

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標識のところまで戻り、今度は右手へ向かいます。左右は石垣のぶどう畑の一本道。石垣は日中の太陽の熱を蓄積して、その熱で葡萄を育てると何処かで聞いた事があったはずですがよく思い出せず。

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サン・ヴァンサンは死後にワインが飲みたくなり、地上に戻り美酒に溺れてしまいました。天上に戻るのを忘れ、グラス持ったまま石化された程のワイン好きという故事より葡萄/ワインの守護神となったとの説明板が立っていました。

日本全国には稲作の豊作に係わる神社は多数あり、葡萄郷の勝沼の人達も参拝をしていたと推測できるのですが、葡萄に特化した由縁のあるのは大善寺ぐらいなのではないでしょうか? 葡萄造りは厳しい自然が相手なので、何かに祈りたく事が沢山あるはずです。そう思うと、勝沼の地を見下ろせる此の場所に葡萄の守護神がひっそりとあるのは興味深いと感じました。

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サン・ヴァンサンの像から暫く歩くと目的地の「勝沼ぶどうの丘」に到達。やっと、やっと到着できました。ここには大浴場とワイン飲み放題があり、1時間以上歩いた疲れを流してから→美味しいワイン。美味しいワインで渇きを潤してから→大浴場か順番に迷いましたが...、

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 地下のワインカーヴに先ず来てしまいした。1,100円を支払うと写真に写っている「タートヴァン」という試飲用カップを受け取り、後はご自由に飲み放題。階段降りて右手に白ワイン、左手に垢ワイン+ロゼがずらりと並んでいます。白ワインは手前から辛口→甘口の順番で、赤ワインは手前よりフルボディ→ライトへとなっています。気に入ったワインがあれば、左右の近くの棚からそのワインを持ち出しおお買い上げのシステム。

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ワインを浴びた後に、甲府盆地と南アルプスの展望が自慢の大浴場「天空の湯」へ。場所が場所だけに飲兵衛チェックが入るかと思うも、特に何もなく料金を支払い入浴。

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購入したフェイスタオルには、山好きには嬉しい赤石山脈の山並み柄となっていました。

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補給した燃料が全身にまわり、ターボ状態となったのでひと休憩してから出発。勝沼ぶどう郷の駅舎はぶどうの丘から見えているので、自分の目で大凡の道を確認。

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ところどころで駅の方向を示す標識が立っており、ぶどうの丘を歩き始めてから15分程で線路添いに出ることができました。

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旧勝沼駅のホームを通過。100年前に開業した時の中央本線は此処を走っていたとの解説版。ホームの高さが結構低いように見えたのは、歩道にする為に嵩上げしたからでしょうか?

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勝沼ぶどう郷に到着して勝沼での散歩は終了です。久しぶりに訪れた勝沼は、ちょうど葡萄の成っている季節でワイナリー巡りを楽しむには良い季節でした(ワイン在庫は1年で最も少ないですが…)。10月7日に「甲州市かつぬまぶどうまつり2017」が開催され、ワイナリー巡りならぬ、醸造場のブース巡りができるとの情報を入手。帰宅後に妻と相談したところ...、「その日は子供の運動会」と一蹴されてしまいました。